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セミセルフたこ焼きパーティー


7月初めの『半夏生』にはたこを食べる風習があるそうな。
なぜたこか? ざっくり説明すると関西地方の風習で、半夏生までに田植えを済ませた農家の人々が『苗がたこの足のように四方八方、大地にしっかりと根付きますように』『稲穂がたこの足の吸盤のように豊かに実りますように』という願いを込めて神様に捧げたり、田植え後の労いに疲れを癒すため食べるものだったりするらしい。

そんな風習があるとは知らず、今回はたまたまそのタイミングでたこ焼きを作ることになったのです。 たこ焼きパーティー… 過去数回おこない、はじめの頃はこれがなかなか大変でした。
イメージとしては卓上たこ焼き器を使い、数人でにぎやかにたこ焼きを作り、出来立てあつあつを頬張る! なものでしたが、実際にやるとそのイメージから外れた部分も多々あり。

まず持っているたこ焼き器の温度設定が完全オートの物なので、焼けるまでものすごく時間がかかるのです。 次々ほいほい焼き上げることができず、新たに生地を流してから焼けるまでの間が長い、長い…。
焼く作業も全ての人が生まれながらにたこ焼き作りの技を持っているわけではないようで、最終的にはひとりで黙々とたこ焼きを焼き続けることになり、焼き上がるまで他はただひたすら長い間待つだけという、あまり愉快ではない状況。


かく言う私も完全無欠のたこ焼き職人ではないため、必ず1、2度生地を溢れさせるし、あげ玉やらネギやらをばらまくしで、テーブルの上が毎度大変なことになるのです。 2回目のたこ焼きパーティーで、やっぱりコレ、だめだと悟り、そこから導かれた現在のたこ焼きパーティーのスタイルがこちらです↓


あらかじめたこ焼きを大量に焼いて準備しておき、それを各々たこ焼き器で温めて食べるというセミセルフ式にしたのです。 温める際にチーズをからめて焼くもよし、猫舌ならいっそのこと温めずにそのままつまむもよし、好きなようにおやりなさいな、と。


時間がたつとふんにゃりしてしまうたこ焼きも、ふたたびたこ焼き器にのせると外側のカリッとした焼きたての食感が復活するので問題なし。
そしてたこ焼き器の温度設定がオートしかないのは欠点だと思っていたけれど、高温になれば勝手に温めるのを止めるため、温めなおす際、無駄に焼けて焦げる心配がないというプラスの面を見出したのです。


作りながらいろんな具を入れて楽しむ、ということはできないけれど、事前にあれこれ用意すればよしということで。
それにキッチンで作れば生地を溢れさせても大丈夫ですし… (それの後片付けの大変さは変わらないけどね)


お腹を空かせながら焼けるのをじっと待ち続けることもなく、それぞれの好みとペースで楽しめるセミセルフたこ焼きパーティー、なかなか良いです。




#おいしいはなし
#たこ焼き


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