小説や漫画の映像化について

小説や漫画の映像化について。

ぼくの専門は小説なので、小説の映像化についてのみ。

小説は、内面を描き出すことが特徴。
他のメディアに比べて、内面描写が非常に分量も多く、描写自体が深い。

だが、その豊富かつ深い内面描写を映画やアニメやドラマで表現するのは非常に難しい。いずれも、あまり内面描写には向いていないからだ。

したがって、映像化される際に違いが生じるのは、仕方がないというより当然の事実ではある。

が。

違いが出るのは当たり前だからといって、違うものにしていいわけではない。つまり、エッセンスを無視した、別作品にしてよいというわけではない。作品のエッセンスを潰したり、作品をある俳優や女優を売り出すor人気を出させるためのダシにしてよいというわけでは、決してない。

それは、元々の読者はおろか、視聴者を蔑ろにする行為である。つまり、お客を馬鹿にする行為である。

今の時代、お客を馬鹿にして、いい商売はできない。「お客を馬鹿にしている」度合いというのは、意味不明の大幅な設定変更によく現れる。だから、お客も「設定の変更(人物の設定変更や立ち位置変更)」に対して過敏になる。

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