プロの作家から見た、AI生成の小説の限界
とても面白いトライがあった。
トライされた方に、心の底から感謝。おかげでこの記事が書ける。本当にshi3zさんに感謝。
さて。プロの作家から見た感想を偉そうに上から目線でさくっと。
下手なアマチュアなみのレベルには到達していると思う。現時点のAIの小説生成は、下手なアマチュアレベルには到達している。
ただ――。
セリフが絶望的に下手。記号的、パターン的、テンプレ的。そりゃ世の中からデータを収集して、収集したデータからつくってるわけだからそうなっちゃうんだろうけど、「ふふっ」って、何? それ、下手なアマチュアが間違ってやっちゃう、典型的な「キャラが立っていない、ぺったんこの記号的ヒロイン」だぞ? ポルノ小説でよく見る、あかんパターンやぞ。
これが恐らくAIの限界。
AIには人間に対する理解はないので、セリフ(会話)によるキャラ立てや人物造形ができないのだと思う。
これはどんなにAIが進化しても無理だろう。AIが生成する小説は、永遠にアマチュアレベルの界隈を彷徨うことになるんじゃないか、とプロの作家(物語の専門家)としては見ている。。
改めてまとめる。
・ミステリー的なものに関しては強い
※ミステリーは謎や事件を組み合わせた部分が非常に強いため、収集したデータからの生成で結構やれちゃうのだと思う。
・セリフが下手。セリフばかりのものになると、救いようがないくらいチープ
※「ふふっ」て、下手なアマチュアが書くセリフの典型例。まあ、世の中のデータを集めるわけだから、そりゃキャラとキャラのセリフは記号化&パターン化&テンプレ化する。
・キャラ立てが図式的で死んでいる
※セリフが記号的&パターン的&テンプレ的なので、どうあがいてもキャラが立たない。アマチュアによくある、どこかで聞いたセリフ、どこかで見た安っぽいキャラになる。
・AIにキャラや人間の把握、つまり、深いレベルでの人物造形や人間理解は無理
・小説とは、ただストーリーを描くものではなく、人間の姿を描くもの
・深いレベルで人間の姿を描くことができない以上、AIがプロのトップレベルの小説を書くのは不可能
以上、感想をまとめるとこんな感じ。
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