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女性が男性を一番好きになるポイントとは?

 女性が男性を好きになる一番のポイント。

 巨乳フェチの専門家からすれば、簡単なことです。オッパイへの熱い視線ですよ!(笑)

 ああ。こんなにもオッパイばかり見ている。わたしの爆乳を、まるで手でさわるように凝視している。素敵。好きになっちゃった~♪

 ――んなわけあるか~っ!(笑)

 撫でるように見たら、間違いなく嫌われるであろうが~~っ!

 女が男を好きになるのも、そして男が女を好きになるのも、ボタン1つでOFFからONへ一発で切り換わるみたいに「好き」に変わるというわけではありません。

 好きというのは、いくつかのステージを踏み越えた上に成立するもの、総合的にいろんな要素の合成が行なわれて成立するものです。一目惚れでも、いろんな要素の合成が瞬間的に行なわれています。

 好きという感情の成立は、喩えて言えば、種だけあれば花を咲かせるわけではなくて。土壌、栄養、水、種と色々な要素があって、その要素が色々なステージを経て開花にまで至る。そういうものです。

 そしてその要素の中に、肉体的な好みやルックス的な好みや性格的な好みや趣味や感性への一致とかがある。諸々の一致度合いが高いと、「この人、いい!(好み! 欲しい!)」という状態が発生します。

「この人、いい!」は「この人、好き」にシフトする前提的な段階ですが、「この人、いい!」という状態から「この人、好き」という状態へのシフトは自動的に起きるわけではありません。つまり、「この人、いい!」になったら、自動的に「この人、好き」になるわけではありません

「この人、いい!」と「この人、好き」とは同じものではありません。「この人、いい!」というのは自分の中で好みの条件にマッチしていること、それゆえに「欲しい」と思っていることを言います。まだその異性の人間性に心を捉えられて「もっと会いたい」「もっといっしょにいたい」と思う状態、すなわち「好き」を指しているわけではありません。「この人、いい!(欲しい!)」から「この人、好き(もっといっしょにいたい)」へのシフトには、段差があります

 量子力学で、励起というものがあります。電子が外部からエネルギーをもらってエネルギーの高い状態に移行し、外側の軌道へジャンプすることを励起と言います。「この人いい!」から「この人、好きへ」のシフトは、励起のようなものとして捉えることができます。

 量子力学の場合、励起を起こすのは外部からのエネルギーです。恋愛の場合、「この人、いい!」から「この人、好き」への励起を起こすのは、「特別な感じのこもった、自分だけへの思いやり」です。どの人にも同じような思いやりを向けているのではなく、自分に対して特別に思いやりを向けてくれたという体験です。

「特別な感じのこもった、自分だけへの思いやり」は、好きという感情への励起を促すブースターですが、それを見事に示しているのが、女性向けAVGで登場するぶっきらぼうな無口な男性です。とっつきづらくて怖くて、あまり好感を持たれるタイプじゃないんだけど、自分にだけは優しさを向けてくれる。そこにきゅんときてしまう。好きという感情が励起した瞬間、人はきゅんときます。

 ただ、この男性キャラの攻略を始めてすぐに特別な優しさを向けられても、女性プレイヤーはきゅんときません。「え? この人、意外と優しいんじゃん」で終わりです。もっと攻略を進めて、もっと関係性の深いステージに到達している必要があります。

 そのステージが、パーソナルなステージです。

 恋愛にはいくつかのステージがあります。とりあえず会ってみてだめだったらNGでいいやっていうお試しのステージ。お互いどんな感じなのかなと互いの趣味や感性のマッチ度を探っている手さぐりのステージ。おたがい話すことや会うことが楽しくなってきたステージ……。どのステージでも「特別な感じのこもった、自分だけへの思いやり」があれば、「この人、いい!」から「この人、好き」へ励起するわけではありません。あるステージに到達していないと、励起は発生しづらくなります。そのステージが、パーソナルなステージです。

 恋愛とは、非パーソナルな関係、一般的な関係からパーソナルな親密な関係へ移行することを言います。パーソナルな関係というのは、「おはよう」「おやすみ」を言い合う関係、あるいは「今会社から帰って来ました」「お帰り」「ただいま」なんていう風に言う関係、つまり、「家族同士がするような挨拶ができる関係」のことです。段階で言うと、パーソナルなステージになります。

「この人、いい!」から「この人、好き」に励起するためには、まずパーソナルなステージ、すなわちパーソナルな関係に近づいている、あるいはパーソナルな関係に達しているということが前提です。

 もちろん、パーソナルなステージに達していれば、自動的に「この人、好き」に励起するわけではありません。パーソナルなステージに達している状態で「特別な感じのこもった、自分だけへの思いやり」を向けられると、好きという感情に励起しやすくなるのだろうと思います。

 以上ご説明した通り、「特別な感じのこもった、自分だけへの思いやり」は、好きになるポイントというよりも、好きという感情へのブースターとして機能しています。好きという感情へ励起させるブースターですね。ただ、そのブースターを人は誤ってポイントとして捉えてしまっています。それがわかるのが、「特別な感じのこもった、自分だけの思いやり」の一般的な表現です。「特別な感じのこもった、自分だけへの思いやり」を見せる性質のことを、多くの男女は「優しさ」と表現しています

 整理すると、

・パーソナルなステージに到達している
・自分個人への特別な思いやりを向けられる

 この2つが同時に成立した時に、好きへの励起が行なわれるのだろうと思います。

 よって、女性が男性に対して好きと一番思えるポイント(正確にはブースター)は、パーソールナステージでの「特別な感じのこもった、自分だけへの思いやり」です。ああ、この人、こういうことを他の人にもやっているのねと思えることではなく、自分にだけ今思いやりをくれた、今特別な思いやりをくれたと思える思いやりです。

 これは恐らく、男性でも同じだろうと思います。パーソナルなステージではない時に男性が「風邪引いた」とメールして「お熱が下がりますように。今から念力で冷えピタ贈る!」って女性から返事をもらっても、それほどときめきはしませんし、好きに励起することはほとんどないだろうと思います。「面白い子だな」「気の利いたことを言う子だな」とは感じるでしょうし、めちゃめちゃ印象には残りますが、好きという感情への励起までは至らないでしょう。

 でも、パーソナルなステージで男性が「風邪引いた」ってメールして「お熱が下がりますように。今から念力で冷えピタ贈る!」なんて返事を女性からもらってしまうと、きゅんときてしまう。これは、パーソナルなステージで特別な感じがこもった思いやりを向けられたから、きゅんときてしまう、つまり、「好き」という感情が励起してしまうのだろうと思います。

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