空の哲学から天風哲学へ

自然界のすべてのものや現象は、究極的には「空」と名付けられれる「唯一の存在」に内在する事柄から発現したものです。
そこから、人間はどのような時でも、その心は、断固として積極的に、厳として「空」を認識すべきだということになります。
つまり、「感謝の念」をもって人生の一切に対応してこそ、空の宇宙で自分の人生を有意義に導くことが出来るのです
特に、不平・不満を心に感じた時には、その原因を探り、取り去ることで、その感情を感謝の念に振り替えるように努めましょう。

インド哲学をもとに創りあげられた中村天風先生の「積極精神」とは、実は「無念夢想」の心のことじゃないでしょうか。つまり、事ある時も事なき時も、心は何かに対峙するのではなく、常に泰然として惑わされない状態にあることです。
先生は、その姿勢こそが「絶対的積極」なのだ、と説いているのだと思います。

宮本武蔵の名言に「構えあって構えなし」があります。自分の心が、目の前に現れた現象を、惑うことなく在りのままに受け入れている状態こそが「積極心」だと考えられます。それを意識し、打ち負かそうとする心などは、いわば「相対的積極」であり、如何なる病や災い、さらに悪運に見舞われようとも、心がそれらを相手として認めないこと。これらを積極心、またの表現で、「折れない心」というのだと思います。

科学的にも人に人に助けられた時以上に、人を助けた時こそ、「感謝の念」をもつべきだ、ということを脳科学者の中野信子先生がおっしゃってます。一見犠牲を払っているように思える場合も、脳は運がよくなる社会的な報酬をガッチリ頂いているのだ、とさえ見なせるのです。

#数学脳と空の哲学

数学とは何でしょうか?
それは、数学の宇宙があることを前提とした学問です。
数学が嫌いという人は、この数学宇宙がつかめないでいる可能性が高いと思います。
数学宇宙とは、物理宇宙以外の数式で表現される世界のことです。

物理宇宙以外の宇宙なんてあるんでしょうか?
マイナスの計算の世界も物理宇宙ではありませんよね。
一種の情報空間です。
虚数を扱う複素空間なんか、まさに宇宙空間から飛び出しています。
しかし、現実的に複素空間は存在します。
数学上にしか存在しない空間も実在するのです。

なら、「空」の世界も存在するでしょう。
「信仰の宇宙」も存在するでしょう。
「運」の世界も存在するでしょう。

この世には存在しないものを存在させるのが数学だ、とも言えると思います。

面白いのは、現実性に関係のない数式を使って、計算を展開していくと、現実世界を表現できることです。
この不思議な数学という宇宙を好きになる子の割合が日本の場合、極端に少ないことが問題です。


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