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分子量・式量

 名前のとおり、分子量は分子の量のことです。式量は大変分かりにくく、イオン式や組成式の量のことで、略して式量といいます。計算のやり方は、原子量を足すだけです。

計算のやり方

 CO2の分子量を求めてみます。まず、炭素Cの原子量は 12 、酸素Oの原子量は 16 です。よって、12 + 16 × 2 = 44 と求まります。次に、以下の式量を求めてみます。

 分子量は原子量を足すだけということについては、すんなり納得できそうですが、式量は少し疑問があるかもしれません。イオン式や組成式の右上には - や + があるからです。この - や + は電子が増えたり、減ったりしたことを表しています。

 原子やイオンは、陽子、中性子、電子などを含んでいます。陽子と中性子は質量がほとんど変わりませんが、電子だけは質量の値がとても小さいです。陽子や中性子に比べると、1840分の1 の質量しかありません。すなわち、電子が 1コから 3コくらい増えたり減ったりするくらいでは、全体の質量にほとんど関係がないのです。だから、式量を計算するときに、原子量を足すだけでよいのです。

式量という名前

 二酸化炭素CO2、水H2O、塩化ナトリウムNaCl などの式をひとまとめにして、化学式とよぶことが多いです。しかし、CO2 と H2O は 分子 ですが、NaCl  は イオンからなる物質 です。
 分子とイオンからなる物質は、粒子の集まり方が異なります。

 よって、分子の量を 分子量、イオン式や組成式の量を 式量 と区別しています。

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