所得税とはどういうものか:所得税の誕生の歴史と所得税の存在意義

物事には全て始まりがある。
たとえばそれは、権力者の誕生であったり、国家の始まりであったり、何かの約束事の始まりであったりするが、それがどのような始まり方であったとしても、ほとんどの始まりは時の権力者によって、都合の良いものに書き換えられてしまったりする。
単なる強奪者が武力によって国の権力を奪ったとしても、あたかも最初から統治の正統性があったかのような歴史が捏造され、その嘘の歴史が長年に渡って伝えられ続けられることで、いつのまにか嘘が真実になり、大量虐殺者が建国の英雄として崇められるようになったりするのである。

本当の歴史を知れば、世の中の詐欺的な仕組みも明確に詐欺であることを見抜く力となる。
しかし、権力者や支配者たちは、そのような自分たちにとって不都合な過去の事実は隠ぺいしてしまうのである。

一般人にとって、当たり前の制度として組み込まれてしまったものの中にも、一般人を騙して開始し、それをあたかも正しいことかのようにされているものが数多くある。
その代表格の一つである、所得税というものについて解説する。

所得税というのは、現代では人々が経済活動をすることで、給与所得などの所得を得ることに対して課せられる税金である。
日本を含め、所得税は累進課税の形が取られていることで、より多くの収入を得た者が、担税力として、より多くの税を払うことで、国の財源とされる税金の負担を変えている。
現代では、所得税について当たり前の税金としてとらえられるようになってしまったので、「所得税は詐欺だ」ということを言うと、多くの人に変な目で見られてしまうほどだ。
だが、この所得税というものはどういった何の目的で、どのような経緯で導入したかを知れば、その見方も変わってくるだろう。

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