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#本屋になるまで日記20240801 読書体験1位の本

好きな本は何かという話


なんの本が好きなの?と聞かれたとき、
読書好きの人はなんと答えるのが正解なんでしょうか。

面白かった本、好きだった本を聞かれるときりがありません。
その日のコンディションによっても1番好きな本は変わるし、
あの頃良さがわからなかった本が、今読むと震えるくらい素敵だったりもします。

昔好きな本を聞かれた時に、1番は決めれなくて、というよりも本という物体が好きで…と話したら鼻で笑われたのがいや〜な経験として染み付いていて、なんとなく好きな本や感想を人に伝えるのは苦手だなあと感じています。

総合一位は決められませんが、各分野で好きな本はたくさんあります。
自分の中で「読書体験一位」だと思った本は「魔女の宅急便」です。
スタジオジブリの映画でも有名ですね。

実は番外編を含めて9冊刊行されている。
横にいるのはジジではなく我が家の猫🐈‍⬛


私がこの本をはじめて読んだのは小学校2年生の時でした。
年齢にしては少し背伸びした本だったと思います。
まだ読めない漢字が多く、多分1人で読むことはできなかったのでしょう。
母が毎日少しづつ、読めない漢字にふりがなをふってくれました。
もっと先が読みたいのに、私が読めるのは母がふりがなをふってくれたところまで。
流石に記憶は曖昧ですが、ルビをふる途中の本が鏡台に置いてあったのをぼんやり覚えています。

あらすじはご存知の方が多いと思うので割愛しますが、
主人公のキキは物語の中で宅急便屋さんをしながら成長していきます。
子供の頃の私も本を読みながら一緒に成長し、後半に行くにつれてふりがなも減っていきます。

手元に残る魔女の宅急便は、もう経験できない幼少の頃の貴重な読書体験なのではないでしょうか。

歩 は流石に読めたんじゃ?と思いますが
調べたら小学2年生で習う感じでした。


今でも本を開くと キキは何度でもひとり立ちの修行に出かけます。
私はもう大人になってしまって、本を開いても箒で空を飛ぶことができなくなってしまいました。

その代わり私はあの頃わからなかった
新品のかっこいい箒ではなく、使い慣れた古い母の箒を持たせるキキのお母さんの気持ちがわかるようになりました。

先日遊びに行ったジブリパークの写真
ジブリ版のジジが大雨の中で佇んでいました

本の難しいところは、全く同じ商品をどの店でも基本的に購入できるところです。
Amazonでも、駅前の本屋でも、ブックカフェでも商品さえあれば同じものが手に入ります。

その中で差別化を図るにはやはり、
たくさんの本の中から自分が見つけたんだという意識、
このお店でこの本を買いたいという体験や思い出が必要だと感じます。

本を選んだ経験、読書体験というのは
本屋さんを営んでいく上で大切になるのではないでしょうか。

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