見出し画像

"くまきち"との出会い

私がぬいぐるみに目覚めたのは、確か高校生の頃だ。

いつも通りTwitterをスクロールしていると、カラフルな画面が目に飛び込んできた。
ぬいぐるみだ。

画面をタップすると、カラフルな、くま と思しきぬいぐるみ達が拡大される。
キラキラな大きな瞳、微笑んだ口は少し曲がっている。小さな体に太めの手足。似たぬいぐるみは1匹たりともいなかった。

"雷鳥つめ"さんという作家さんのハンドメイドぬいぐるみらしいことが分かった。
さらに調べると、"くまきち"という名の、白いくまのアイコンを見つけた。タップする。
すると、"くまきち"はなんと可愛らしくお話してお菓子のレビューをしているのだった。
くまきちを動かす主の手を「手さん」と呼び、歌ったり踊ったり。独特の語り口調と雰囲気、穏やかな性格。すっかりくまきちの虜になった私は、毎日のようにYouTubeやTwitterの動画を見た。

いつか、雷鳥つめさんのぬいぐるみが欲しい!
そう思うのは自然な流れだった。

分かってはいたが、やはり雷鳥つめさんのぬいぐるみは人気だった。今は抽選で応募して買えるようになっているが、当時、通販は先着順だったので私は販売開始時間の10分前からスマホを手に構えていた。

無事購入したぬいぐるみは、"くまこっぺ"という種族名のくまだ。淡いアイボリーの毛に、オリーブグリーンの瞳。この子が世界でたった1匹の私のくまだ。

雷鳥つめさんの作るくまは、型紙が存在しないため、同じぬいぐるみが2つと存在しない。1番魅力に感じるのはそこだった。

何日か経ち、私の元についにくまこっぺが届いた。

もちもちで、柔らかくて、キラキラしている。
ちょっと四角い顔に三角の耳が特徴の、私だけの友達。

くまこっぺ

彼女(彼?)を触ったあの日から、私はぬいぐるみ(特にハンドメイドの)に夢中になった。
ハンドメイドは作り手の個性が出るのが面白かった。
そしていつしか、私も自分だけのぬいぐるみを作りたい!と思うようになったのだ。

私がぬいぐるみを作ろうと思ったきっかけにもなったくまきち。
いつか雷鳥つめさんとくまきちに会うのが私の夢だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?