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ばばくん

関西弁的な意味のうんこ💩くん、ではなく馬場くん。小中の同級生。

馬場くんは幼稚園とか保育園とか行かず小学校に来たと言われてた。その頃は町中に木工所や材木屋、メリヤス工場等の町工場が沢山あった。馬場くんの家もメリヤスの作業場だったように記憶している。多分一度位遊びに行った気がする。その時の作業場の風景を思い浮かべられる。そういう家なので、昼日中誰かが面倒見られるから幼稚園、保育園に行かなかったという話になってた。私も通常、母が家にいる状態だったが一番近い保育園に行ってた。そこはお寺が経営する保育園でのちに通う公立の小学校にも近かった。学区内は幾つかの保育園と幼稚園があり私が通った保育園はその中でも一定の勢力になる数の園児がいた。馬場くんはそういった社会経験を持たずいわば小学校デビューしたようなものだ。そのせいか、そもそもの性格もそうなのか大人しく一人遊びをしているような子だった。

小学校3年の時に同じクラスだった。四角く黒いモノリスのような板状の磁石を何個か持って来てずっと弄ってた。授業中もやっているので先生が業を煮やして取り上げた。取り上げて何処かにやってしまった。馬場くんはそれに声を上げず非難的な態度にも見えず、ただ無言で磁石を探した。授業中のままである。教室の後ろの壁にはみんなの絵が金属の画鋲で止められて貼られていた。磁石はその画鋲に巧妙にくっ付けられていたのだった。しばらく、うろうろと探し回る馬場くんをみんなで見ている時間になってしまった。やがて馬場くんは発見し全部回収し席について変な時間は終わった。

馬場君


馬場くんとは中1の時にも同じクラスになり超能力についてよく話した。ある時、馬場くんが2階の教室の窓際で外をボヤッと見てたのでYと一緒に戯れに落とすフリをしたらガチで驚いたらしく不用意に手を広げてしまい窓ガラスをぶち割って怪我をした。怪我をさせてしまった。先生に叱られて馬場くんにも謝ったとは思うが、家の者が謝りに行くとかそんな事態にはならなかった、ってか家で人に怪我させたとかそういう話をしなくちゃいけないとか思ってなかったし学校からも連絡しなかったんだろう。牧歌的な時代である。今はきっとこうはならない、許されないおおらかさ。

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きっと幸せになりますよ(私が