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こどもの貧困と我慢の習慣~心と体のために今すぐできるマインドフルネス呼吸

こども時代に、貧困や逆境とともに育つと、日々のいろいろな場面において「あきらめ」や「我慢」を経験し続ける。そしてそれは、根強い習慣となり、大人になっても心や体にムチを打ち続け、病気や挫折を招きやすくなる。だからこそ、こどもの貧困は放っておいてはいけない。彼ら/彼女らの日々を見つめ、少しでも人間らしく健康的で文化的な生活が送れるような支援が必要だ。そのために、今すぐできることとして「マインドフルネス」の実践をすすめたい。

あきらめ、我慢する習慣

たとえば、家族やきょうだいに気をつかって食事のおかずを食べたい分だけ食べれなかったり、衣服や靴などが小さくなっても履き続けたり、友達の遊びの誘いを断ったり・・・そうして1日に何度も我慢をする。たとえ、体に痛みや不調があるときでさえ、できるだけ病院に行かずに済むような選択をする。
もちろん初めは「おなかが減ってるからもっと食べたい」「体に合う服が欲しい」「体が痛いから治したい」と意思を伝える。

けれど、それらの訴えは「お金がないから我慢して」という言葉とともに、「たとえ苦しい状況でも、お金がない以上は、自分の訴えは聞き入れられないのだ」という経験となって積み重なる。

そのような毎日を繰り返して5年、10年と過ぎたころには、体が伝える痛みや不快感に気付かなかったり、たとえ気付いていても、我慢する習慣ができてしまう。我慢はもはや辛くもなんともないレベルに達し、我慢していることにさえ気づかない状態になる。

我慢する習慣がもたらすもの

我慢する習慣とは、心や体のサインを無視し続ける習慣ということだ。さらに言えば、自分がやりたいことや、自分にとって何が心地よいこと、必要なことに気付かない習慣ということだ。そんな習慣が身についている場合、自分の才能や、向き不向きに気付くことが難しくなるし、睡眠や食事が十分でなくても問題だと感じなかったりする。また、仕事を選ぶときや、仕事をするときに自分に合うやり方を見つけにくくなったりもする。

そんな習慣を続けているうちは、毎日、心と体にストレスを与え続けているようなものだ。しかしながら、おそらく、こどもの貧困時代が影響していることに気付いている人はまだ少ないのではないだろうか。

マインドフルネスの呼吸

私の場合は、それに気づくまでに30年近くかかってしまったが、それでもようやく、あの呪いのような「我慢の習慣」から解放された。それはマインドフルネスを半年つづけた影響が強いと感じている。

マインドフルネスとは、「今ここに気付くこと」といわれる。

今、息を吸っていることに気付く、息を吐いていることに気付く。

それだけ。

とてもシンプルで、一日中、何をしててもそれを思い出してやるだけ。

シンプルだが、体の動きや感覚に気づくきっかけを何度も作れる。

シンプルだが、私を我慢の習慣から救い、命を吹き込んでくれた方法だ。

(記事おわり)

※実際には座ってやるマインドフルネス瞑想などもやっていますが、また別の機会にまとめます。