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カメラ紀行「世界の絶景」2.巨岩奇岩②


3.エアーズロック(オーストラリア)

朝陽や夕陽に輝く絶景・エアーズロック

  エアーズロック(ウルル)は、高さ約 348m、周囲約 9.4kmの一枚岩で、世界一のマウント・オーガスタスに次いで2番目に大きい一枚岩だ。鉄分を多く含んだ砂岩でできており、朝陽や夕陽によって赤色に輝くさまは絶景だ。
 アボリジナルによる呼び名で、ピチャンチャチャラ語で「大地のへそ」を意味するウルルは、オーストラリア先住民の聖地であり、周辺には精霊や水場の位置が描かれた壁画が残されている。

絶景が迎えてくれるエアーズロック頂上

  1999年11月、エアーズロック登山ツアーに参加した。
 登山口から尾根までき600m。約45度の傾斜を太い
鎖をつたって登る。ここで5人に1人は脱落する。
 尾根にでると、頂上まで約1Km。なだらかな上り坂だが、幾筋もの深い溝が前途を遮り、この溝を降りたり昇ったりしながら頂上を目指した。
 苦難の末に何とか頂上にたどり着く。
 30Kmの彼方に薄紫のマウント・オルガを望み、360度地平線の感動的な絶景がそこにあった。

4.マウント・オルガ(オーストラリア)

「多くの頭」という巨岩群

  マウントオルガはアボリジニの言葉で「多くの頭」を意味するカタ・ジュタとも呼ばれる岩山(礫岩)だ。マウントオルガは36個の丸い岩のドームからなり、高いものは460メートルの高さとなる。  巨石群の1つは、近くに「風の谷」と称される場所が存在することから、宮崎駿監督作品『風の谷のナウシカ』に登場する王蟲(オーム)のモデルではないかとの風評がある。(公式にはスタジオジブリによって否定されている。  

5.メテオラ (ギリシャ)

  

天空にそそり立つ奇岩群

 ギリシャのテッサリア地方ピンドス山脈の麓に、30m~600mの高さの岩の塔が60以上点在している「メテオラ」と呼ばれる地域がある。 
 岩山の頂にへばりつくように建つ修道院。その今にも剥がれ落ちそうな危うい建物の中で、キリスト教の修道士たちが天上の神に少しでも近づこうと祈りの日々を送っている。
 目を疑うような幻想風景が広がるこの地は、世界遺産のなかでも希少な複合遺産だ。

神の近くで祈る地

 メテオラは神の近くで祈るにふさわしい地だった。9世紀、俗世を離れた修道士たちが、岩山の裂け目や洞穴で修行を始め、14世紀には戦渦を逃れた修道士たちが加わり修道院が造られた。
 オスマン・トルコの時代にも修道院の建設は続き、16世紀の最盛期には24を数えた。現在も活動している修道院の数は、メガロ・メテオロン修道院を含めわずかに6つだが、大自然の力とあつい信仰心が融合して生まれた中空に浮かぶ修道院群はまさに驚異だ。

中空に浮かぶ修道院
 下界とは隔絶されたその岩の塔の頂上に、「メテオラ修道院」が建てられている。そそり立つ岩の塔に立つ修道院は、「メテオラ」の名が示す通り、まるで空中に吊り下げられ、浮かんでいるかのように見える。

6. ハーフドーム(アメリカ)

北米で最も切り立った崖

ハーフドームは、アメリカ合衆国カリフォルニア州マリポサ郡、ヨセミテ国立公園内にある花崗岩ドームだ。
 ヨセミテ渓谷に面する北西側が急峻に切り立っており、南東側は丸みを帯びている。半球を縦に割った様な形状から、ハーフドームという名前が付けられた。ヨセミテ渓谷の底からの高さは1524m近く、海抜は2682mの岩山だ。

夕日に染まるハーフドーム

 ドームは約6500万年前、溶けた火成岩が地球の奥深くで花崗岩に固まり、圧力で地表に押し上げられ、隆起した湾曲した岩の層が切り取られるにつれてドーム状に成形された。 
 ヨセミテ公園内の観光をを終えてロッジに戻った時、丁度夕日に染まるハーフドームが見えた。ロッジの屋根に遮られて全景を撮ることはできなかったが、切り立った岸壁が真っ赤に染まる様はまさに絶景だった。

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