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「世界の絶景」4.遺跡 その1 カンボジアの遺跡
1.アンコールワット
クメール建築の最高傑作
2018年のトリップアドバイザーにて「世界の訪れたいランドマーク」で第1位に選ばれた。
12世紀前半から30年かけて建造されたアンコール王朝を代表する遺跡。
神々の住む山をイメージした中央祠堂を頂点にピラミッドのような形になっており、参拝者は神の世界にのぼっていくように造られている。各回廊の壁には、ヒンドゥー教や古代インドの叙事詩などが語られたレリーフがあり、その美しさは訪れる人々を魅了しつづけている。
逆さアンコールワット
アンコールワットで一番有名な写真撮影スポットだ。
遺跡の前の池に映し出される逆さアンコールワットはまるで絵画のような美しさで、訪れる観光客は思わず足を止めてしまう。
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第一回廊 壁面に描かれた壮大な物語
アンコールワット本殿の一番外側に位置する回廊。回廊全域の壁面には8つの異なる物語が描かれており、壮大な絵巻図のように描かれた精彩なレリーフがアンコールワットの歴史的価値を高めている。
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第一回廊西側 インド二大叙事詩
壁面には西北に「ラーマーヤナ」、西南に「マハーバーラタ」が彫られており、これらはインド2大叙事詩といわれている。
ラーマーヤナは全七巻の第六巻、戦争の巻が中心に描かれており、躍動感あふれる猿軍のレリーフが見どころだ。
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首のない仏像が物語る歴史
1972年、カンボジア内戦により、カンボジア王国が倒れ、正式な政府が存在しない状態が続いた。
この内戦を契機に、これまでアンコールワットを管理していたフランス極東学院が、カンボジアの地を離れてしまった。
そんな中、カンボジアの政党の一つ、残虐行為で知られるクメール・ルージュは、手薄になったこの地を襲い、仏像の首を次々にはねていった。
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十字回廊 4つの沐浴池を囲む神聖な回廊
第一回廊と第二回廊をつなぐ十字の回廊。4つに区切られた空間は巡礼者たちが身を清めるための沐浴池であったとされている。千体の仏像が祀られていたが、盗掘者が持ち去ったり、先の内戦で破壊されたりと、現在は南側に数体残るのみとなっている。
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2.アンコールトム
「偉大な王都」の意味を持つ遺跡で、一辺3kmの正方形の城壁に囲まれた都市全体を指す。王宮を中心とした仏教寺院などの建築群が含まれており、12世紀から15世紀にかけて約10万人の人々が暮らしていたといわれている。
南大門、バイヨン寺院、象のテラスなど多くの遺跡があり、これらの遺跡を総称して「アンコール・トム」という。
バイヨン寺院
バイヨンとは「美しい塔」の意で、その名の通り、中央祠堂と尖塔には「クメールの微笑み」と賞される50を超える観音菩薩の四面仏像が配されている。
バイヨン寺院はアンコール朝の「中興の祖」、ジャヤバルマン7世がチャンパ(ベトナム)との戦争に勝利した記念に12世紀末くらい(日本でいえば平安時代~鎌倉時代)から徐々に造営したものだと言われている。
仏教とヒンドゥー教が融合した寺院で、遠くから見てもその堂々たる岩山のような威容に圧倒される。
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南大門へ向かう橋
アンコールトムは城壁と濠に囲まれており、5つある門のうちのひとつの南大門に向かう橋には、アンコールワットのレリーフにも描かれている「乳海攪拌」をモチーフにした神々と悪魔が108体鎮座しており、巨大なヘビを抱えている。
神話を体現した石像の姿は神秘的だ。
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城壁都市への入り口南大門
アンコールトムへの入り口となる城門のひとつ。高さ約25mで当時は木造の扉がついていたとされている。
門の上には顔だけで3mもある四面仏が鎮座しており、目を引く迫力のある大きさとは対象的に四面仏の表情は非常に穏やかだ。
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バプーオン
「隠し子」という意味の、5つの基壇と3重の回廊でできたピラミッド型寺院。クメール王が王政の争いに巻き込まれないよう、自分の王子を隠したという伝説から名付けられた。
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王の壮大な接見所・象のテラス
王宮前の広場に面した全長約350m、高さ約4mの巨大なテラス。
テラスの壁面には数多くの象と象使いの彫刻が施されており、アンコール王朝時代は式典や儀式にも使われた神聖な場所だ。
北側の階段には3つの頭を持った象が比較的きれいに残っている。
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3.ピミアナカス
王宮跡地内にある寺院
王宮の敷地内にあり、「天上の宮殿」の意味を持つピラミッド型寺院。王族が儀式を行うための寺院としてつくられた。
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4.バンテアイスレイ
「女の砦」を意味するバンテアイ・スレイは
アンコール遺跡群の中でも、群を抜いて美しく精巧な壁画が残る「クメール美術の至宝」と呼ばれている。
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東洋のモナリザと呼ばれる女神
デバターの彫像は「東洋のモナ・リザ」と呼ばれるほど美しく、観光客にたいへん人気がある遺跡の1つだ。
アンコール王朝衰退後は忘れ去られていたが、1914年に再発見され、深く、立体的に掘られた華やかな彫刻の保存状態は良く、美しいデバター像には今もなお、多くの人々が魅せられている。
1923年、フランス人作家アンドレ・マルローは、デバター像を壁から盗掘し国外へ持ち出そうとして逮捕され、以来、デバター像は「東洋のモナ・リザ」と呼ばれるようになり、遺跡保護のために中央祠堂周辺は立ち入り禁止になった。
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5.タ・プロム
不思議な姿のタ・プロム寺院
天から降ってきたような巨大なガジュマルの木が遺跡を浸食しているタ・プローム遺跡は、12世紀後半に、カンボジアを統治していたアンコール(クメール)王朝の国王ジャヤヴァルマン7世が、母の菩提を弔うために建立されたと言われている。
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南北を流れるシェムリアプ川を挟んで東側に位置し、境内には祠堂が39カ所ある。
スポアンと呼ばれるガジュマルの一種の大樹と根っこで覆われている建造物は幻想的な世界を創りだし、自然による建造物の崩壊部分が最も目立つ寺院として、アンコール遺跡群の中でも際立つ存在となっている。
それは、最も自然と調和しているという見方ができるとともに自然の猛威をも感じさせてくれる。
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