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カメラ紀行「世界の絶景」1.世界の名瀑
1.ビクトリアの滝 (ジンバブエ、ザンビア)
1855年、ザンベジ川をカヌーで下っていたイギリスの探検家デヴィッド・リヴィングストンは、熱帯の密林に突然開いた大地の切れ目にすべてが呑み込まれる大自然の驚異に目を奪われ、轟音とともに落下する水のカーテンと水しぶき、そして輝く虹をそこで見たという。「天使でさえ、翼をやすめ、この自然の驚異に目を見張るだろう」。
そのときの様子をこう記したリヴィングストンは、この滝にイギリスの女王の名をとってビクトリア・フォールと名づけた。
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世界一という毎分5億リットルの膨大な水は、ものすごい雷鳴をとどろかせながら、滝の落ち口よりも高く舞い上がる水煙となって滝をつつみこみ、幅1,700m、落差110mという滝の全貌を見ることはできなかった。
滝の対岸の遊歩道には6箇所のビューポイントがあったが、滝との距離が短く吹き上がる水煙に阻まれて写真を撮るのは至難の業だった。最も酷いところでは、まるでスコールの中を歩いているように頭上に水が降り注ぎ、下着までびしょ濡れになりながら通り抜けるのがやっとだった。
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ビクトリアの滝観光の2日目は滝の上空をヘリコプターで飛行した。
ヘリコプターは5人乗りで、乗客はパイロットの隣に一人、後部座席に三人人だが、大きな一眼レフカメラを提げている私を見たパイロットは隣の席へ乗せてくれ、足元の小さな窓を開けてくれた。
ヘリポートを飛び立っておよそ一分で滝の上空にさしかかり、そこで何回も旋回した。世界最大の滝の全貌とザンベジ川の息をのむような景色を思う存分撮影できた。
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2..イグアスの滝 (ブラジル&アルゼンチン)
世界一の水量を誇る滝
「イグアスの滝」とは大小300ほどある滝の総称であり、ナイヤガラ、ビクトリアと並んで世界三大瀑布と称されるが、最大落差こそ80mとビクトリアの100mに劣るものの、幅4㎞、水量65,000トン/秒を誇るその規模と迫力は、ナイガラやビクトリアをもはるかに圧倒するものだ。
なかでも幅2,700mにもおよぶ馬蹄形をした裂け目の最も奥にある「悪魔の喉笛」と呼ばれる滝は、激しいしぶきと立ち上る水煙につつまれ、流れ落ちる水の轟音は、ときには20Kmもはなれた場所にも聞こえるという。
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ヘリコプターで空から「悪魔の喉笛」を撮る
ブラジル側から飛び立ったヘリは、ゆったりと流れるイグアス川を見下ろしながら2分ほどで、滝の上空にくるが滝の全貌をみることは出来ない。それほど滝が大きいということを実感する。
アルゼンチン側、ブラジル側と旋回したあと、ヘリは悪魔の喉笛にグングン迫っていった。眼前に豪快な水煙があった。
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アルゼンチン側の遊歩道から「悪魔の喉笛」を撮る
アルゼンチン側のイグアス国立公園内は、小さな列車に乗って移動する。
一つ目の、カタラタス駅からは、2つの遊歩道があった。1つは、滝を上から、もう1つは滝を下から観察することが出来る。
最終駅の、ガルガンタ・デ・ディアブロ駅からの遊歩道は、イグアス川の上についていて20分ほど歩くと「悪魔の喉笛」を上から見ることができた。
ここからの滝の迫力は驚異的だが、風向きによってもの凄い水しぶきをかぶることがあるが、この日は、ラッキーにも比較的追い風だった。
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ゴムボートで川から撮る
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全員、水着に着替えライフジャケットをつけて20人乗りのゴムボートに乗り込む。
ボートは水しぶきを上げながら右に左に船体をかたむけ、もの凄いスピードで滝に近づいた。
滝の手前で4~5分写真タイムをとったあと、突然40度くらい船体をかたむけ、急旋回して滝の真下へ突っ込んだ。頭上からまるでドラム缶をさかさまにしたように水が落ちてきた。目が開けてられない。何もみえない。カメラが濡れないように必死でかばった。
いい年をしたおばさんが「キャーキャー」と悲鳴をあげるので、面白がった操縦士は巧みにボートを操って、何度も何度も水をかぶせた。ジェットコースターよりもスリルがあった。
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3.ナイヤガラの滝(カナダ&アメリカ)
莫大な水量を誇る二つの滝
ナイアガラの滝はゴート島によって、カナダ側の国境を挟んだカナダ滝とアメリカ側のアメリカ滝とに大きく二つに分かれる
ナイアガラの滝を楽しむ定番のひとつ「霧の乙女号」に乗船した。
ボートはカナダ滝へ、“This is the Niagara Falls!”というアナウンスが聞こえてくる頃には、滝から流れ落ちる大量の水からあがる大雨のような水しぶきと、そこから巻き起こる風で、立っているのがやっとという状態。
滝のすごさ、迫力、そして美しさの丸ごとを肌で体験する。
カメラを向けると水しぶきが容赦なくレンズを襲う。水滴がつくので写真撮影もままならない。
こまめにレンズの水滴をふき取りながら何とか数枚撮れたが何とも迫力のない写真だ。
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4.ヨセミテの滝(アメリカ)
北アメリカ最大の落差を誇るヨセミテ滝
スケールの大きさでは、世界三大瀑布といわれるビクトリア、イグアス、ナイヤガラには劣るが、巨岩の間から流れ落ちるその景観は勝るとも劣らず美しい。
北アメリカで最も落差が大きいとされるヨセミテの滝はUpper(436m)、Cascade(206m)、Lower(97m)の三層からなっており、合計で739mもあり、圧巻の迫力だ。
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花嫁のベールを思わせるブライダルベール滝
ヨセミテ公園内には三百近い数の氷河湖があり、多くの美しい滝が見られることで知られている。
中でも、西日を浴びて虹を作り出す景観が美しいといわれる「ブライダルベール滝」は、シエラネバダ山脈中のヨセミテ渓谷の西側に位置し、落差188mの滝つぼに落ち込む水が風に吹き上げられて花嫁のベールのようになることから、この名称がついたという。
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