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CL宮城を終えて、大型大会への練習とアプローチ

お久しぶりです。
北海道でポケモンカードのプレイヤーをしています楓といいます。2015年シーズンからポケモンカードの大型大会への出場を初めて主な戦績は下記となります。

2015バトルフェスタ神奈川ベスト8
2017チャンピオンズリーグ千葉ベスト4
2017全国大会42位
2018チャンピオンズリーグ横浜ベスト16
2018池袋ベスト64
2018チャンピオンズリーグ名古屋ベスト16
2019チャンピオンズリーグ千葉ベスト32
2019JCSベスト32
【2020-2022シーズンはプライベートの環境の変化やコロナ流行などによりほぼ活動休止】
2023チャンピオンズリーグ宮城ベスト16

20代のプレイヤーだった僕も復帰すると30代のプレイヤーになり周りを取り巻く環境も変わってきましたが、やるからには毎シーズン世界大会出場と上位入賞を目標に置いております。

久しぶりに十分な準備を経て本格的に復帰した今大会CL宮城で予選スイスラウンド14回戦で1位。本戦トーナメントベスト16という悔しくも良い戦績を残すことができましたので

1.あくまで自分の大会の備忘録として
2.今大会までの練習方法や取り組み

について簡単ではありますが纏めさせていただきます。

当日使用したデッキの詳細の解説やマッチアップについての解説がメインの内容ではないので、興味が無い方は流してみていただければと思います。

(書いて欲しいというご連絡も多数ありましたが、次の大会の準備などの都合満足いただけるボリュームと質を担保したプレイングや構築記事を書くことが今は難しく、特に今大会はかなり構築からプレイングまでの思考が言語化が難しく中途半端な内容では書けないため。)


【※今大会の結果メモ】

使用デッキ:一撃ルギア(ルギアvstar+バンギラスv+イシヘンジン)

予選ラウンド 13勝1敗 予選1位
本戦ラウンド 初戦負け ベスト16
ー予選14回戦マッチアップー
DAY1 9-0
ルギア 後○
ロスギラ 後○
ロスバレ 先○
ルギア 後○
サナ 後○
ミュウ 後○
ルギア 先○
サナ 後○
ミュウ 先○

DAY2 4-1
ルギア 後○
ミライ 後○
ロスバレ 先×
ミライ 先○
ルギア 先○

ー本戦マッチアップー
ルギア 先×

使用デッキに関しては二日間を通して一撃ルギア。

DAY1からDAY2での使用変更点は
OUTかがやくアマージョ
INかがやくサーナイト
のみで他59枚はそのままとなります。

※デッキレシピは画像の通り
そこまで癖のないレシピかと思いますが
エネルギー部分が
Vガードエネルギー3
ギフトエネルギー3
ダブルターボエネルギー3
ジェットエネルギー0
となっている部分や
バケッチャの採用
スタジアムが悪の塔ではなくテーブルシティあたりが差が出る可能性のある部分かなと思います。

Vガードエネルギーは4の採用を予定していたデッキでしたがエネルギー部分でしか調整が効かず、その場合ギフトエネルギー2にならざるをえずギフトエネルギーは2回は運用したいためサイド落ちで極端に中盤の動きの幅や最終盤のツツジに弱くなってしまうため泣く泣く3枚に減らしました。

Vガードエネルギー2のかがやく枠がアマージョという構築は見るのですがこの場合極端にルギアのミラーゲームで後手をとった場合不利になってしまいます。先2でルギアvstarの220点を受けてサイドが2進んでしまうとその時点でかなりゲームメイクは厳しくなってしまいますので後1に1番手張りとして欲しいエネルギーとはなにか?と考えるとVガードエネルギーとなります。

先攻をとったゲームでのミュウからの後1エコーによる1キルゲームへのリスクの軽減であったり、1ターン目に欲しいガードだけは多めに積みたいという思考から3枚となりました。

実際本番はルギアミラーで3度の後手ゲームをとれているのでここは間違っていなかった印象です。※後手は先攻と違いサポート権があるので3枚あればひきこめていました。


ダブルターボエネルギーに関してはルギアを逃しながらアタッカーをチェンジしたり、ルギアvstarが200打点の確保で構わない場合のエネルギーリソースの節約に一役かったり、バンギラスが260打点を一撃2枚のみで達成できたりという部分に寄与するガードなので3枚は採用必須の印象で、個人的にはここを4枚にした構築もかなり感触が良かったので悩みましたがそのスペースはバケッチャの枠の確保の為にもさけませんでした。

→なぜ突然のバケッチャ?という話なのですが、今大会での使用率として必ず多くなると読んでいた雪道ミュウへのアプローチの話になるのですがダブルターボ4の構築の場合手張り2回でルギアvstarが雪道によるアッセンブルスターを封じられているゲームでも先攻であればバトル場置かれていることが多いミュウを180点でとりながら雪道を割る事で残りはゲノセクトを2回叩くというプランをとれることが魅力ではありました。

しかし練習時点で流石にダブルターボを2回貼れるゲームを通せる事が多く決まらず、ミュウ側の雪道ジャッジマンに対してスタジアムを引けずにゲームエンドになっていては話にならない為バケッチャを採用すべきという判断となりました。

むしろミュウから一撃ルギアを倒す方法の大部分が雪道ジャッジマンにかかっており、バケッチャからアッセンブルスターを許してしまうともうほぼ勝つことが難しい為バケッチャのバリューは高いものでした。また、一定数いるであろうサーナイトやギラティナのルギアへの対策アプローチにシンオウ神殿があるためバケッチャはそこでも活躍する札でした。


【参考データ※直近のマッチアップ確認練習結果】

一撃ルギア(バケッチャ無し)ー雪道ミュウ
17勝31敗 勝率35%
一撃ルギア(バケッチャ有り)ー雪道ミュウ
25勝15敗 勝率63%
一撃ルギア(バケッチャ無し)ーサーナイト
25勝17敗 勝率60%
一撃ルギア(バケッチャ有り)ーサーナイト
20勝12敗 勝率63%

スタジアムに関しては悪の塔での運用もしていましたが、こちらは感覚値で申し訳ないですが、悪の塔で捨てられるカードが思ったよりも少なく、確定での縦引きの2枚に救われるシーンよりもテーブルシティの50%で得られるバリューの方が大幅に高いと感じた為にテーブルシティを採用しました。アーケオスを落とす、ネオラントのサーチ、ルギアの進化、たねのルギアの設置と表が出た時の貢献度の高さから施行回数によっての期待値を信じて採用しました。予選でも救われることが多くここの採用は間違っていなかったのかなと思います。コイン大っ嫌いなんですけどね笑。


最後にDAY1→DAY2でのアマージョからサーナイトに変更した理由に関してですが

ロストバレットというデッキについては今大会で勝ち切るのは少し難しいデッキという印象をもっていました。

直近のシティリーグでのシェア率が31%という脅威のデッキタイプではあるもののそれゆえにあらゆるプレイヤーによるロストバレット対策のお披露目会の場になるというつもりで読んでいました。

元に対戦相手のハイパーボールで切られていくおはらいグローブや緊急ゼリーの数々に(みんなちゃんと対策してるなぁ)という印象を生で受けることになりました。

その為恐らくロストバレットは序盤ー中盤にどこかでその対策札によって転んでしまい予選5回戦あたりでは4-1、7回戦あたりでは5-2くらいのラインに固まるのではないか。という考えの元、スイスラウンドの序盤に1番多く当たるデッキタイプになると思われるのでそこで負けてしまうとせっかく練度高く練習していた上位のデッキタイプではない色々なデッキやジュラルドンなどに吸い込まれてしまっては終了なので6-0あたりまでを走り切るにはアマージョの方が安全でありその先はミラーでサーナイトの構築に当たると楽ではないもののミラーはプレイ技術で切り抜けられる自信が相当にあったのでそのような理由でアマージョをDAY1では採用しました。

DAY1の環境読みは正直大当たりでロストバレットは回が進むにつれ全勝卓の周りには少しずつ減っていき、ルギア、ミュウ、サーナイトが中心になっていました。

そんなDAY1を終えてのDAY2

どのプレイヤーもルギアだらけの上位卓の印象はもっていたと思います。

基本的にデッキ変更が可能といってもデッキタイプ自体を変更するプレイヤーはそこまで多くないと考えていたため(2デッキのプレイ練度を上げることはハイレベルなプレイヤーでも容易くない為)DAY2もルギアはシェアを伸ばすだろうと感じていました。

その為、後手のミラーゲームをとることやバンギラスvによる最高打点を受けられるかどうかという部分で振りを踏んでしまうとかなりまずい結果になると考え、DAY1では少し振るわなかった印象のロストバレットが圧倒的に増える環境にはならないと感じ、アマージョをサーナイトに変更しました。

ここに関してはDAY1.2間に自分の信頼を置くプレイヤー3名にテレフォンさせて頂き意見を頂戴しました。今大会出場出来なかったなべ、ぬるおじ、もみじねこくんありがとうございました。


と、こんな感じでピックアップした数枚のカードの話でも長くなってしまうので、もう半分くらいの方が疲れて退席してしまったかもしれませんがデッキのお話はこのあたりまでと言うことで、今大会へ望むにあたっての練習方法、やったこと、やらなかったこと、メンタル面や考え方についてや僕自身の想いについてのお話が少しできればと思います。


①練習時間の確保について

僕自身は平日にサラリーマンとして働き土日はお休みというライフワークとなっています。また僕自身はいま何かしらのポケモンガードの調整チームのようなものには所属しておらず、分業制で調整や共有などが出来ていません。ですので下記の内容をみたら、時間使いすぎだろとなるかもしれませんが個人軍なのでその辺は悪しからず。

対面練習に関しては高校時代からの親友たちといつでも夜から深夜や土日に集まって出来ています。めちゃくちゃ感謝ですね。

その中での練習時間の確保については基本的には下記の通り。
【平日】
9〜19時が大体の業務時間のため
20:00〜21:00 データ収集※1
21:00〜翌2:30 大会候補デッキとtier1〜3デッキとのマッチアップ確認※2

【土日】
7:00〜9:00 新規デッキの起案と作成
※データ収集時に気になったデッキのコピーの作成、個人的に現環境で立ち位置が良いと感じるデッキがあれば新規作成。

9:00〜12:00 上記デッキのマッチアップ確認13:00〜18:00 大会候補デッキとtier1〜3デッキとのマッチアップ確認※2

19:00〜翌1:00 対面練習会
※練習会のスケジュールが合わない日についてはマッチアップ確認の継続と、データ収集※1、イレギュラー練習※3

基本的にジムバトルなどに出ることは無く札幌での大型自主大会powersとアンカップへの参加。参加しない日については上記練習。

【補足】
データ収集※1★超重要
これが僕がずっと続けていて今大会でも圧倒的に役に立った部分です。ポケカブックさんを中心としたシティリーグでの上位入賞デッキの全カードの書き出し+特徴の補足。

僕の周りの方には時折聞かれては即答して気持ち悪がられるのですが、みなさんは「○月○日より2週間前までのシティリーグの入賞デッキの中の雪道ミュウに入っているロストスイーパーの数は何枚か?」って聞かれたら答えられるでしょうか?僕は食い気味に3.2枚です。って答えるのですが(キモ)

これが全カードの書き出しという部分で雪道ミュウが10個入賞してる。
ウッウロボの枚数は4.4.4.4.4.4.3.4.4…
雪道の枚数は3.3.3.3.2.3.3.4.3...
みたいにエクセルシートにまとめて平均化していきます。これだけだととあるカードととあるカードの関連性が外れてしまうので

このカードの平均採用枚数は2.4なんだけど、とあるカードが採用されていた場合は3になることが多い。みたいな特徴があればインプットできると尚良いです。
実際これのおかげで予選の事故ゲームや厳しい試合を【このデータを信じて、絶対このカードの3枚目は入っていない。このカードは採用されていないはず。】と決めつけたプレイを通して突破しています。

みなさんも対戦中
「それの3枚目が採用されていたら、そんなの負けだよ」とか「そんなカードいれるなよ」って負けたことありませんか?僕は普通にありました。

でもちゃんと数字を見てみたら平均の採用枚数が2.4枚と0.3枚だったので実は意識が必要だった。のかもしれません。

あとは今回は個人的に台湾CLの情報収集も行なっていました。森の封印石2枚を採用したタイプのロストバレットやそらをとぶピカチュウを採用したミュウなど海外らしいアプローチのデッキなのですが宮城CLの直前でデッキ調整が難航しているユーザーはこういった特徴的なデッキを持ち込んでくる可能性があるのでできれば60枚丸っと覚えておきましょう。60枚そのままだったかは定かではありませんが丸暗記していたデッキとほぼほぼ同じアプローチのデッキを使われていた方に当たった時は行動プランを元からきめられていたので助かりました。

他にもやっているデータ収集はいくつかあるのですが長くなってしまうので一旦ここまでで。 

【補足】マッチアップ確認※2
かっこいい言い方をしていますが基本的には所謂"ひとりまわし"です。基本的には大会候補のデッキを3つとtier1〜3とされる流行のデッキを全て作成しそれぞれ20戦ほど先攻後攻交互でマッチアップしていき有効なプレイやボトルネックを知り、それを克服できる調整があるのかなどを考えて採用枚数を調整してはまた20戦ほどマッチアップを繰り返す作業になります。

ただし一人回しだけでは自分のプレイの癖や、60枚をどうしても意識して動いてしまう部分が多いのでマッチアップ確認をした後に友人と数十戦対戦をしながら調整をしていきます。

一人回しだからこそ土日で100戦ほど確認ができると思うので対面練習だけでは取れない量的なデータが魅力です。

【補足】
イレギュラーの練習※3
これは今回から新しく始めた練習になります。例えばルギアの場合アーケオスが必ず2枚立てられる2ターン目を迎えられる訳はなく、1ターン先延ばしにしてアーケオスを2枚立てられるターンを待つ事があると思いますが「本当にアーケオスは2枚必要なマッチと状況なのか?」考える事で状況によっては「妥協」ではなく「あえて」アーケオス1枚出しで勝てるゲームももっと存在するのでは?と感じ、どうしても事故やコイントスの不運が続くなどでアーケオスを1枚しか落とせなかった時に、自分に自信がないからこのターンはかぜよみで、、ではなく「アーケオス一匹しか落とせなかったのね。OK OKくらいの気持ちで大会で動けたら強いな」と思ったため、大会5日前くらいからアーケオス一匹のアッセンブルスターで環境デッキとマッチアップする練習をかなり行いました。

実際予選DAY1の9戦中6戦はアーケオスが1匹しか落とせない中アッセンブルスターして勝つゲームが実行できたのでこれも練習の成果だったなと思っています。

以上が今回の練習の大体の全貌になります。
普段に比べてやらなかった、というよりできなかった事は対面練習。やったことは圧倒的なデータと数字のインプットです。

活動休止をする3年前まではもっともっと圧倒的な数をこなす2週間で400戦するようなアホみたいな練習量で勝ちに行く脳筋プレイヤーだった自分ですが。
年齢もあり、疲れるようになりました(?)なので今回は対面での練習をしに奔走するというよりもデータ収集という大人のポケモンガードに振り切ったのですが新しい自分の勝ち筋が見つけられたなと思っています。

普段は野球を観ることが大好きなんですが、一昔前まで気持ちで抑えていけ!強気のストレートだろそこは!みたいな時代が、今やベンチでコーチや選手がiPadをみながらそれぞれの打者を抑えるにはどこのコースにどのような球を投げると抑えられるのか、どのコースで待てば打てるのかなどがが全てデータ化されているデータ野球、ID野球が当たり前になりつつあります。

その姿をみて自分って思ったよりポケモンカードを数字で語れないなぁということを思ったことも一つのきっかけになりました。

昔社会に出て会社で戦略を考え、実行して、振り返るPDCAを回すという作業がポケモンカードでもいかせているなぁという話をしたことがあったのですが、野球観戦という趣味からもそういえば、、と思ったり自分の人生を構築している色んなものを俯瞰してみるとたくさんの相互作用が働いているんだなと感じることができました。これからもこういった気づきにはポケモンカードでも仕事でも大事にしていきたいですね。

あとはあとがき的な想いの部分になりますが、長く北海道でポケモンカードを続けて来た中で同世代やすこし下の一緒にやってきた世代が少しずつモチベーションが低下していき、僕なんかよりも何倍もセンスがあるのに勝てない大会が続いて「ポケカ、もういいわ」となってしまっているのがやっぱり寂しくて今回の大会では珍しく友人に全勝してくるわ!みてろ練習の成果!って声に出して挑戦して、まだまだ及ばなかったものの何人かの北海道の仲間たちから「モチベ上がりました!がんばるぞ!」という声が聞けたのが死ぬほど嬉しかったです。

DAY1予選抜けした選手たちがみんなチームの仲間で盛り上がってる中一人でぽつりと歩いて寂しく帰っている時に沢山の北海道の方々からの応援のリプライやDMをいただけたことで「明日も絶対勝つぞ!!」と気合いを入れることができました。間違いなく今回の結果は応援のおかげです。ありがとうございました。

目標にしている世界大会へのチャレンジの夢は今回も叶いませんでしたが、もう少し、頑張ってみようかなと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました!努力が実るとは限らないが努力しないと絶対に実ることはない。腐らず、自分を信じて頑張ろう!

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