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社会的養護について

こんばんは!楓です。
トップの画像は、2年前の東京の初雪の時。
施設の仲間達とミニ雪だるまを作った思い出の写真です。中履きで外に出て職員に怒られました 笑

今日は、社会的養護ってなに?と言うテーマでお話しようと思います。

社会的養護(しゃかいてきようご)とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うこと。 社会的養護は、「子どもの最善の利益のために」と「社会全体で子どもを育む」を理念として行われている。Wikipedia社会的養護より

社会的養護、家庭的養護と言われてもピンと来ない方も多いかと思います。

【社会的養護の施設】
乳児院、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設、自立援助ホームなどがあります。

【家庭的養護】
特別養子縁組、里親、ファミリーホーム、グループホームなどがあります。

社会的養護とは
社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことです。
社会的養護は、「子どもの最善の利益のために」と「社会全体で子どもを育む」を理念として行われています。
資料集「社会的養育の推進に向けて(令和2年10月)」[PDF形式:12,516KB]
厚生労働省HPより

⽇本全国で、約45,000⼈の⼦どもが、親と離れて暮らしています。

私がインタビューさせて頂いた社会的養護の方々は、様々な事情で親と離れて暮らしていました。

私も、6歳から親元を離れ暮らして来ましたが、
子どもの頃は「社会的養護」と言う言葉の意味は知りませんでした。

自分が置かれている状況や環境をきちんと理解するのに、心の整理も含め多くの時間を要しました。

社会にでれば、自己責任と言う考えを元に、心無い事も沢山言われてきました。

18歳で施設を退所し、就職した先は卸売業の会社で、主に繊維や洋裁小物、アパレルメーカーへ卸す材料等を扱っていました。

初出勤の時の自己紹介で、全員の前で新入社員が紹介されました。私は一番最後。社長が全員に向かって言った一言が…

「この子さ、親が居なくてずっと施設に居た子だからみんな仲良くしてな!笑」

社員から笑いがおきました。

自分が笑われた事、何故笑われたのか?
何も理解出来ずに頭が真っ白になり、恥ずかしいのと、人生終わった…位のショックでフリーズしてしまい、名前を言ってよろしくお願いします…と言うか言わないかでトイレに逃げました。トイレから出るに出られず…ずっとしゃがんだまま放心状態。
その後、教育係の方に怒られました。

捨て台詞で
「もぅさ…子どもじゃないんだから…(ため息)」

どの言葉がショックとかではなく
その時の空気感含め、全てが嫌でした。

他の新入社員は、この子は親が居て、一般的な家庭で育った子!とは紹介されていないのに。

悲しかった。
何故、私だけそんな紹介をされなければならなかったのか?と考えると、社会的養護についての社会の認知というものは、ほぼほぼゼロに近く、社会的養護に携わる方やその家族の方以外は、あまり多く方には知られて居ないんだなという事を体感しました。

特別に扱って欲しい!とは私は思いません。

前にも書いた通り、様々な事情で親と離れ暮らしている子ども達のことを、社会が認識し見守る目線があれば、施設を退所し社会生活を送る上で様々な困難にぶち当たり、社会からの偏見差別、生きずらさを感じた時に、周りの大人達が声をかけたり、相談にのってくれたり、居場所探しなどをおしえたり、本人が「孤独」「孤立」する時間を減らす事は可能なのではないでしょうか。

この会社は、結局9ヶ月で夜逃げの様な形で、寮から逃げる事になり、結果ホームレスになる訳ですが…(後日、詳しく書こうと思います)

様々な困難を抱え生きて行くには、ひとりではどうする事も出来ないことが本当に沢山あります。

私の友達や知り合いは、15歳から20歳の間に
5人自殺しました。1人は病気で亡くなりました。
私も何度も未遂に終わりましたが、実行しました。

なぜ、福祉に繋がり医療機関にも繋がり、最低限の衣食住などのサポートを受けているのに、亡くなる若者がいるのだろうか?

皆さんは、なぜ、死に行く若者がいるのか考えた事はありますか?

私は、ずっと考えています。
私に出来ることはなんだろうか。

ひとつ言えるとすれば、「愛」が圧倒的に足らないのです。幸せホルモンのオキシトシンは、ハグやアイコンタクト、スキンシップ、ボディタッチ等で多く出ると言われています。

暴力にトラウマを持ち、いじめや、様々な偏見差別に合った若者達は、誰にも自分の気持ちを言えず、いや、長期間SOSを出し、誰かに伝えても聞いてもらえず、絶望を感じ孤独になってしまうのです。

悩んだ時、言葉はなくとも、背中をさすってくれたり、抱きしめてくれたり、一緒に理不尽な事を怒ってくれる信頼出来る大人や安心出来る居場所があったら…?といつも考えていました。

私がインタビューした中で、自分にとっての愛とは何か?虐待について必ず聞いています。

皆口を揃えて言います。愛なんてないと。
自分を必要としてくれる人は居ない、どうせ自分は邪魔なんだ。生きる事に意味を見いだせない、絶望しか感じない…様々な言葉を聞きました。

私もずっと同じように、そう感じていました。

社会的養護に限らず、世の中は暴力が溢れています。
パワハラ、セクハラ、DV、虐待、虐め、性暴力、貧困差別、様々な暴力が溢れているのに、何事も無いかのように、被害者や当事者達が声を上げても、空気の様に通りすぎる人、更に疑いの目と誹謗中傷や差別的な発言をする人…

暴力から逃げても、また暴力。

おかしいと思いませんか?

あなたが絶対に被害者にならない!という確証はなにひとつないのです。

私は、社会的養護の問題と課題、施設内虐待、社会福祉(貧困問題)についての活動を主にしていますが、
様々な社会問題が山積みになっているのも、大人達が見て見ぬふりをしてきた「つけ」とも言えるのでないでしょうか。

【コロナ禍で若者の自殺】

▫️2020年の全国の小中学生と高校生の自殺者数

前年比140人(41・3%)増の479人(暫定値)
過去最多。
・小学生14人(前年比8人増)
・中学生136人(同40人増)
・高校生329人(同92人増)
高校生では特に女子が前年の約2倍の138人

世界的にも異常な数字です。

社会的養護に限らず、子ども達がこれ以上悩み苦しまないように、暴力ゼロ、虐待ゼロへ向け、大人達が立ち上がる時期ではないでしょうか。

親に頼れない多くの若者や、若者に限らず、孤立している方々へ手を差し伸べる一歩を踏み出す事は、知ることからだと思うのです。

様々な問題を知って頂ける様、これからも
記事の更新がんばります。

どうぞ、よろしくお願い致します。

#社会的養護

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東京は、梅が咲き始めました。


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