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書物巡礼

「じみへん倫理教室」

高校の時の授業でありましたか?倫理。
私の学校では3年の選択授業でありました。
卒業したら進学しないで音楽やるって決めてたので、出来るだけ変な授業受けようと思い倫理の意味もそんなに知らず選択。
勉強し始めたら結構面白くて、哲学入門の代表的作品「ソフィーの世界」の本も映画も読んで見て楽しんだ次第です。

この本は現役の社会科の先生著の倫理本。
だけどソクラテスだのイデアだのデカルトだのの話はほぼゼロ。
日常的思考の話とその話に合う「じみへん」の抜粋。
「じみへん」は中崎タツヤさん作の15コマ漫画で、この本の表紙に書かれてるイラストタッチからなんとなくお察しがつくとおり、
サラリーマンが主なターゲット層であろう内容。
シニカルでちょっとブラックで、世の中は不条理で不平等だよねってのを淡々と、たまにちょっと下品に描いています。
南部さんのお話も中崎さん作の「じみへん」も、きれいごととか妙な御託が無くて良い具合に気楽に読める、けど読みながらやっぱり色々考えてしまう。
とてもナイスな一冊です。
しかも偶然にも憧れの川上未映子さんも何度かお話に登場してきて個人的に嬉しポイントでした。

10代にも読んでもらいたいけど、私個人としてはなんとなくR35な感じです。(それじゃ私も読めないことになるけど。なんかそれくらいのイメージ。)
世の中に向き合ってきた時間の長さとこの本の面白味、きっと比例するんじゃないのかなと私はにらんでいます。

長く愛したい一冊。

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#し ゙みへん倫理教室
#本

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