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書物巡礼

「ブッタとシッタカブッタ」

「人生は錯覚だらけ」
ということばは、以前とあるNHKの番組で錯視について特集していた時のサブタイトル。
気に入って携帯にメモ書きしていたのだけど、
最近"人生の錯覚"を思い知る出来事にでくわして
ちょっと自分の心持ちを見直してみるか!と数年振りにこの本を読み返してみたのであります。

表紙に書いてあるキュートな仏陀とブタさんが漫画形式で、思い込みからくる錯覚や感情の化けの皮を剥いでくれる。
そして剥いだそのなかの
あなたって一体だれ?何者?
と問いかけてくる。

生き方指南、みたいなのは大キライな私ですが
(この職業ついてるあたり、聞く耳もたないのは想像に容易いですよね。)この本は自分のペースで自問自答が出来て、そのうちに自分の思考の盲点にハッと気付けるのでありがたい。

あるページで
「人生に意味なんてないって気付いたんだ」
と嘆くブタに他のブタが
「そうだよ、意味なんてないよ」「もともと意味なんてないんだから、あんたが人生に意味をプレゼントしてあげたら?」
という会話が印象的だったのだけれど、
そう言えば「じみへん」という漫画で、
男子高校生が
「先生、人生って何の意味も無いじゃないか」と悟ってる感アピールな問いを繰り出してみせたところ、中年教師にしらけ顔で
「今頃気付いたのか?」と返され、
その日を境に街行く見知らぬ人々に
「今頃気付いたらしいな」攻撃を受けまり、
最終的に宇宙人にまでその指摘をされ思わず
「すみませんでした!」と男子高校生が謝ってしまう、という話が何とも味わい深かったのを思い出しました。
(多分上手く伝えられてないでしょうから、是非漫画の一読を!) 私が生業にしている音楽やエンタメも、まぁ言ってみれば"無意味ジャンル"の上位なわけで、
その無意味極まれりな行為に皆日々体張って頭悩ませて精一杯取り組んでいるのか!
と考えるともう愛おしくてたまらない。

なんか長々と分かりづらいことを書いてしまっていますが
折角なので最後まで分かりづらく、
ドラマ・古畑任三郎の犯人のセリフを拝借して終わりにします。
「要は何が大事で何が大事でないか。
モノの価値というのはそうゆうものではありませんか。」

#書物巡礼
#フ ゙ッタとシッタカブッタ
#小泉吉宏
#本

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