設定作りと話を転がすのは別のスキル

メモです。

毎日Twitterに4コマ投稿してる作家さんが「自分はアイデアがすごいわけではなく、アイデアを面白く表現できるかどうかのほうが重要だと思ってる」みたいなこと言ってて、なるほどなーーってなったんですよね。

この記事も思い出した。

「アイデア」というか「これがこうなってたらどうなんだろ」みたいな発想自体は割と多分誰でもできて、というかその4コマあげてる作家さんも、もちろん好きだしおもしろいけどアイデアが異様に独創性が高いというわけではなく、むしろアイデア自体は「あるある」「わかるわかる」という共感性の高いもの、なんですよね。

アイデアそれ単体ではおもしろいものにはならなくて、おいしい野菜を作れてもそれだけで「食事」として楽しむことはできない、みたいな……料理人には売れるけど、「食事」になるには加工が必要。

二次創作ってのはこの加工、いわゆる「調理」スキルが爆伸びしやすく、いわゆるコンビニやスーパーのお惣菜で一手間かけたうま料理を作れるようになるってことだし、中高生の男子が異様に設定作りばかりが得意でストーリー展開はほとんどやらない、みたいなのは、なんか、うまくいえないけど性差というか性差による役割の違いによる脳の違いというか、そういうの、あるのかもー? と思ったり。

涼宮ハルヒシリーズの新刊が出なくなったのは二次創作でいろんな展開がやりつくされてしまったから、みたいな噂があって、嘘か本当かはわからないんですけど、SOS団ってのはすごく話が作りやすい構成メンバーなんですよね。以前別のnoteでも語った気がしますけど、いわゆる藤子F先生の「あの五人」による小劇団の「こいつらのなかにIFを放り込んだらいいかんじに転がしてくれる」装置としての完成度の高さってのもある。

たまに作者が作った装置なのに二次創作者やメディアミックスのほうがうまく「調理」できてしまってるのでは、というケースも同人などやったり読んだりしてると見ます。それに対抗してか、原作者サイドが調理方法ではなく隠してたバックヤードというか畑を見せたり畑を追加したりして自分の優位性をアピールしようとしているように見えるケースも。

何の話かっていうとこれはただのメモなので深い意味も結論もないです。
ただ「物語を作る」には「畑を作る」のと、「話を転がす+ついでにそこに設定を生やす」みたいな、そういう、別々のスキルがあるんじゃないかな、みたいなことを思ったのでメモしておきたいっていうだけ……

「不思議の国のアリス」や「千夜一夜物語」も即興でべらべらしゃべったお話だったりするんですよね。とはいえSOS団や藤子F劇団や亀有派出所やマリネア王国のような「なんでもできる豊かな畑」が自分の中にもあるといいのになという気持ち……

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