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Scentlyさんはいいぞ

※PRではありませんがダイマ記事です。公式サイトはこちら↓



0.はじめに:そもそも何をしてくれるサービスなのか

 用意されているオーダーシートの形式に沿って"推し"について回答しお金を払うと、「"推し"をイメージした香水」と「なぜその香水をチョイスしたのかのお手紙」(通称解釈レター)が届きます。以上。
 この解釈レターが最大の特徴だと思っていて、ようするに第三者の方が自分の"推し"について考えてくれて、それが形として残るわけです。これを読むのが楽しい、そして嬉しい。なんたって見知らぬ誰かが全力で自分の大好きな人について考えてくれたって証拠ですもんね。なおScentlyさんの規約で、「注文者本人に権利がないものの名前は書いてはいけない」とされています。ここが逆に楽しいというか、文字並べるの大好き! って人間からすると書き甲斐があるなあって思っていますし、抽象度を上げた説明をすることで細かいことにとらわれない判断をしてもらえる気がしています。ちょっと何書いてるかわかんなくなってきた。先入観なしで見てもらえる、というのがより適切な言い方かもしれない。
 また香水の方はあらかじめ準備してあるもの(おそらく自社製)の中からチョイスしているらしいのですが、これ自体相当な種類あるんじゃないでしょうか。解釈レターはSNSで公開OKで、半分が香り物でよくあるピラミッドみたいなやつ(正式名称わかりません)になってるのですが、被りを見かけたことがない気がするんですよね…………すごい。


※以下の文章ではScentlyさんで注文した香水について「推し香水」、公式からもしくは版権名キャラ名を表記して出ている香水を「イメージ香水」「公式香水」と呼び分けています。

☆たぶんこんな人が向いている

・香りものが好き(大前提)
・"推し"が自分の創作キャラクターである、もしくは世間での"推し"関連の供給が少ないと感じている
・"推し"のイメージ香水がない、またはそれに満足できていない
 何を隠そう、「推しは好きだけどその公式香水がどうにも苦手」というシチュエーションを梨は経験済みです
・自分の好み、特に苦手な香りが明確にわかっている
・"推し"について第三者の解釈が読みたい、かつ多少の解釈違いも許容できる

☆逆にこんな人は向いてない

・己の推し解釈に絶対の自信があり、一ミリの解釈違いも許せない
 他者の手(というか頭)を経由するので、どうしても多少の解釈違いが起きる可能性は否めません
・既存のイメージ香水に満足している
 言わずもがな。

 ようするに「自分の"推し"について誰かが真剣に考えてくれて、その結果をお手紙としてまとめてくれる」「その結果が香水としても出力される」くらいの認識でもいいのかなと思ってます。ただしその誰かは自分ではないので、大なり小なり自分とは違う考えが出てくる可能性もあって、それを受け入れられる人向けというか。



1.実際に届いた香水レポ

 プレゼント用に買って既に贈ってしまった分もあるのですが、現在梨沢の手元にあるのがこちらの三本です。

どん

 …………はい、解釈レターをシャッフルしたらどれがどれだかわからなくなります。このシンプル・イズ・ベストな見た目も汎用性が高くかつとってもオシャレなのですが、リピート回数が多いとあまりに同じすぎてちょっと不安になりますね……。個別にラベリングしている方も見かけますが、梨沢がやると大惨事になりそうなので基本このままだと思います。ちなみに複数本同時に届くと中の箱を開けるまでどれがどれだかわかりません。正直ここはちょっとどうにかしてほしい。

こういう状態で届きます


★念のため梨沢(書いてる人)のスペック

・妖怪字並べ(のはずなのに最近あんまり並べられてないので自信がなくなってきた)
・一応成人済だけどいつまでも女児メンタルが抜けない、いい匂いのするペンとか香り玉とかの延長で香りものが好き
・プチプラ香水をちまちま集めている
・ブランド香水は苦手(唯一いけるのがコ◯デコ)


☆一本目:一次創作男女カプ

(大柄温和ヘタレ男子×元委員長系、現彼氏にしか興味がない無表情女子の大学生同士カプ。女子の方が主導権握りがち、アダルト要素あり)

オレンジが男子側、紫が女子側のイメージ

 正直なところ、最初の印象は「あっ失敗したな」でした。というのは香りがわりかしダイレクトにセクシーだったので。もちろんそれはオーダーシートにおいて「どのくらいセクシーさを感じられるか」の数値を高くしたからなのですが、この時点では己のセクシー耐性の低さを侮っていたもので…………

オーダーシートの記述を引用してくれるので
読み返すとちょっと照れる

 セクシーさとトップノートの鋭さには面食らったものの、他に不満点はなし。男性側をイメージしてグリーンアップルがチョイスされてたんですが、いい意味で予想外でびっくりしたくらい。キャラ解釈が合わなかった、というよりは自分の好みとは合わなかった、に近いです。この時点で学んだのは「自分の好み(あるいは苦手)をできるだけ明確に書くこと」。オーダーシートには「他に使っている香水はありますか?」という設問がある(自由記述ありの選択式)ので、ここに思いつく限り書いた方がいいです。「苦手な香りはありますか?」も同様。ネタバレすると初回の学びを活かした結果、以降の注文で「あっこれは使えないかも」というものは来ていません。具体的には「タバコとトリュフの香りNG」「あまり大人っぽいものは苦手です」と書いてます。
 また、「コンビ(カップリング)・グループのイメージでも注文できます」とはなっているのですが、オーダーシートの自由記述欄にも限りがあります。ようするに人数が増えるとひとりあたり使える文字数が減ります。なのでできるだけひとりの人について書いたほうが色んな意味でいいのかな、という気がしました。どうしても個々人の印象は薄まってしまうし。
 もっと言うとこの回「使いやすさとイメージどちらに重点を置くか」という設問で前者を選んだのですが、「使いやすい側でこのくらい濃いのが来るならイメージ重点でいいのでは?」と思いました。実物をお届けできないのが申し訳ないのですがご参考までに。


※この間に人様の推しイメージで注文したものを二回、別々の人にプレゼントしています。どちらも好評でした。
 特に印象的なのが「チームカラーが緑で公式ではそっちが優先されがちだけど個人カラーとしては黄色」(※フェイク入れてます)と書いてオーダーしたやつを嗅いだ相手が「どっちの色の匂いもした……」と伝えてきたことです。調香師さん恐るべし。


☆二本目:版権ものを下敷きにした創作キャラクター(男性)

(某アーケードゲームの自機アバターの設定を生やしまくったもの。コンビを組む女子中学生を溺愛してやまない、事実上シスコンの兄)

カラー指定一色だとこんな感じ

 設定が濃いというか多いというか色々と複雑な人なんですが、すごーく絶妙な線を突いてきたなあというのが第一印象。めっちゃ誉めてます。
 前提としてアイドル的にステージ上で歌って踊ってする作品コンテンツなんですが、「実年齢と精神・外見年齢に差がある」「大人の恋の歌(なんなら女性詞)を好んでパフォーマンスするが、本当の意味では恋愛を理解していない」「普段のセクシーさは(不健全なものはパートナーの教育に悪いので)控えめというかほぼゼロ」みたいなことを書いたら見事に狭いところを撃ち抜いてくださった感があります。メンズ香水なんですけど、"いやらしさ"としてのセクシーさがない。そのうえで"大人っぽさ"はある。いやあ絶妙。

このピラミッドみたいなやつ名前なんて言うんでしょうね

 あと「お花よりはフルーツの香りのイメージがあります」と書いたらトップノートがカシスでびっくりしました。「イメージカラーオレンジだからオレンジ来るかな」と安直に正直思ってました。しかしこれはこれでめっちゃ良い。

「あなたのために生きる」というセンテンスの強さよ

 梨が注文したときだけたまたまそうなのかはわかりませんが、「この方はこういう方だと感じたのでこんな花言葉のあるこの香料を選びました」という記述が多い気がします。しかもイメージカラーにとらわれず。推しの新たな一面というか自分とは違う着眼点からの解釈が見えてとても面白いなと思います。同時に己の視野の狭さも思い知らされてる気もしますが。
 ちなみにペアリングもやってもらえるみたいなので、次に注文する時はこの人のパートナーの女の子にしようかな、と思っています。鬼大爆笑案件。


☆三本目:シチュエーションドラマCDのお兄さん

(舞台の地方都市における有名人。パブリックイメージは穏やかで優しいお兄さん(時々ドジっ子)、しかし好きな子限定でいじめたくなる厄介なヘキ持ち。公式でアダルト要素あり)

注文したのがイベント期間だったので
解釈レターが柄入りです(かわいい)

 飛び抜けてガーリーというか女性らしいというか可憐なやつが届きました。男性キャラなんですが出典媒体が男女カプ(つまり固定の彼女がいる)前提なので、おそらく"彼女"(≒リスナー)の存在を加味していただけたんだなって思ってます。福利厚生が行き届いている……。

緑×ピンク指定なので見事に桜餅カラー

 で、一番衝撃的だったのが

「鈴蘭は(中略)花から根まで全身に毒が含まれる」

 >>有毒<<
 思わず「◯◯くんあなた有毒なんだ…………」ってアクスタに話しかけちゃったレベルの衝撃でした。彼のために弁明しておくと見た目からして穏やかで優しくて時々ドジっ子の素敵なお兄さんなんです。彼女相手限定でなんかちょっと意地悪になるだけで。弁護になってないな??? まあ彼女もまんざらじゃなさそうなんで末永くお幸せにって感じだしそこが好きなんだけど…………むしろ大好きなんだけど……
 ただ字面でこそ強くて(パワーワードと言うとちょっと語弊があるけれど)びっくりしたものの、的外れかと言われると決してそうじゃないんですよね。むしろ自分の中での「この人のことはこう思ってる、だから好き」っていうのを、自分の中にはない視点から肯定してもらってるような。梨がScentlyさんのどこが好きなのか、を自分用三本目にしてようやく言語化できたような気がします。
 あと「誠実な方だと感じました」的な記述が毎回あるような気がして、「もしかして梨って誠実な人が好みなのでは……?」という気付きもありけり。


2.まとめ:Scentlyさんはいいぞ

 "推し"に対する第三者の解釈がほしい、それが文章としてだけじゃなく物理的な物体としてほしい、という方にはすごく向いてるし楽しいと思います。とはいえそもそも香水が苦手だなって方だとコスパが悪くなるし、もっと言えば「己の解釈しか認めん!」って人はやめておいた方がいいと思います。
 梨としては送料込4,000円弱でできる遊び(と呼んでいいのかはわかりませんが)としてはすごく楽しいし、"推し"に対して新しい視点を与えてもらえる気がしてとても面白いなと思ってます。あとオーダーシートを書くことによって「自分はこの人のどこが好きなのか」を見つめ直すきっかけにもなるし。
 もうひとついい点を挙げると「"とにかく自分の好みを突き詰めた"推し香水」が手に入ること。わりと細かめにシチュエーション指定ができる(「"推し"から自分に贈られた香水」とかもできる、すごい)のもそうなんですけど、「"自分の苦手を避けてもらったうえでの"推し香水」を作ってもらえることが一番大きいと思います。だって「"推し"は喫煙者だけどどうしてもタバコの匂いだめなので避けてください」とかもできるわけです。調香師さんのハードルめっちゃ上がるかもしれないけど……。ちなみにこれは梨の実例だったりします。いつか頼みたい。
 あとこれはサービス自体の、というわけではないんですがScentlyさんずっと感想漫画は募集しててキャンペーンやってらしたんですけど、感想文キャンペーンやっていただけたの大変嬉しいです。字並べだって感想書きたいんだってずっと思ってたので。

 オーダーシート書くこと自体も楽しいので、これからもお世話になる所存です。
 Scentlyさんはいいぞ。
 おしまい。





番外:公式香水もいいぞ

 タイトルにがっつり他のサービス挙げといてどうかなとは思ったんですけど、香水の話を記事作ってしっかりするの最初で最後な気がしたので文末に載っけておきます。
 今どき色んなメーカーからキャラもの香水ってわんさか出てるんですけど、梨が個人的に一番好きなブランドがプリマニアックスさんです。

 サイト見ていただくとわかるとおりジャンルの幅が広すぎる。気づいたら梨は四本持ってました(内訳:テニスする中学生、バスケする高校生×2、風呂屋の息子(!?))。

 で、どこが好きかっていうと「目に見えてこだわりがわかるところ」。
 まず使われている香料が「このキャラなら絶対これは外せないだろ!」みたいなのがある人だと(少なくとも梨が知っている限りは)絶対に組み込まれているところ。例のピラミッドみたいなやつを見るとわかります。なぜか英語表記なので一瞬面食らうけど。某「元同級生(セロリが大嫌い)をいじめることに命かけてるダンピール」の香水のトップノートド頭がセロリだった時は手ぇ叩いて喜んじゃいました。はしたないぞ。
 あとはキャッチコピーとか説明文が愛に溢れてる。買うまではいかないかもな〜って方も、自分の"推し"の香水が出てるなら一度読んでおくといいと思います。幸せになれます。

 ネックなのはやっぱり価格かな……って…………。あとどうやら香水ってロットが大きいみたいで、なかなか狙ったタイミングで買えない(下手すると品切れして再販がない)場合があります。オタクとしての瞬発力が試される……。

 梨は地方在住なのでとんと縁がないんですが、東京の方に本店があるほかアニメイトとかステラワースとかに現品販売+テスターがあるみたいです。気になった方はぜひテスターを確認の上で購入検討されるのをおすすめします。

 今度こそおしまい。

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