フィリップ・コトラー講演メモ(2021.1.21)

フィリップ・コトラーさんのご講演(というか、Q&Aに答えただけでしたが)で、ガツンと胸に響いたパンチラインをメモしときます。
1. 企業は利益追求だけではなく、従業員のウェルビーイング、サプライヤーなどへの倫理的対応、自社・顧客がいるコミュニティへの責任を負わなければいけない。そのために資源を配分する必要がある。このような多目的マーケティングをやっている企業はより成功している。それはビジネス結果のみならず、顧客からより愛されるという意味においてもだ。
2. マーケティングの進化は、プロダクトをよりよくすること→製品よりも顧客が大切であること→サービスが顧客満足に重要であること→デジタルツールを活用することと進化してきたが、今後のマーケティングはより世の中が必要とすること(社会的責任)を満たすべきだ。
3. ブランド・アクティビズムは、製品の価値より、企業の価値観を語ることを提唱している。(= 企業理念・価値観を活動家のように訴求することで、生活者は企業姿勢によってブランドを選ぶという考え方)ブランドネームを聞けばその企業がどんな価値観で運営されているかがわかるような時代になる。
4. Human to Human Marketing
生産者と消費者(企業と消費者)で分けて考えがちだが、消費者は生産者でありイノベイターでもあるし、すべての生産者は消費者でもある。だから、結局は人間と人間のコミュニケーションであり、取引はお互いに敬意を持ち、互いに便益が分けられるようにするべきだ。
5. 70-80年代の日本企業は我々よりも顧客を知っていた、だから当時の日本企業からイノベーションが生まれていたのだろう。
6. 日本はカイゼン(トヨタの概念)に象徴されるように、製品をよりよくすることには長けていたが、UberやAirbnbのようなビッグアイデアを生み出すことはあまりできていない。
日本の経営陣はToo Japaneseではないか?外国人など、より多様性を取り入れるべきではないだろうか。(そうすれば、よりクリエイティブになるはずだ・・という意味ですね)
あと、マーケティング5.0がもうすぐ出版されるとのこと。先端テクノロジーを活用したマーケティングについてだそうです
楽しみですね。

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