サークルムーブは育成年代で習得しておこう
サークルムーブとはオフェンスにおいてドライブと同じ方向に、ひとつの環のようになって同じ方向へ動くチームプレーのひとつです。
サークルムーブには個人技術が未熟でもチームとして攻撃する機会が増えるので、ひとりでゴール下までドライブできなくても、チームプレーとしてシュートチャンスを増やすことができます。また、チームのエース格がシュートまでいくことができなくても、チームメンバーがフォローすることにより、チーム全体でオフェンスを行うことができるようになります。
・スペーシングを確保することができる
チームメンバー全員がコート全体に広がるため、ディフェンス距離を引き離すことができ、スペースを確保することができます。このスペースによりドライブチャンスが増えることとなります。ドライブする選手に合わせて他の選手が連動して動くことで、ディフェンスはボールマンだけを集中してマークするのが難しくなります。
ディフェンスの間にギャップが生まれることによりドライブに対してヘルプディフェンスがよる場面が増え、アウトサイドシュートを狙う選手にとって非常に有利な状況を作り出すことができ、ディフェンスがヘルプへいっている間に、オープンショットのチャンスが増えることになります。
また、スペースが確保されることで、選手が動きやすくなり、オフェンスのバリエーションも広がります。スペースを活用したピックアンドロールやアイソレーションプレイは、ディフェンスに対して非常に効果的です。さらに、スペースが広がることで、インサイドへのカッティングやドライブ、インサイド(ポスト)プレーも容易になり、ディフェンスが対応しにくくなります。
・ディフェンスが混乱しやすい
選手が連動して動くことで、ディフェンスはマークマンだけを守り続けるのが難しくなり、ミスマッチやヘルプディフェンスの遅れを誘発します。ディフェンス側が混乱することで、オフェンス側は容易に有利な状況を作り出すことができます。
速いカッティングや急なディレクション転換によって、ディフェンスが遅れることが発生しやすくなります。その結果、ミスマッチが生じ小柄なガードが大きなセンターとマッチアップするなどの状況が生まれます。このような状況は、オフェンス側にとって大きなアドバンテージとなり、得点機会を増やすこととなります。
・タイミングとリズムの向上
サークルムーブは、パスやカッティングのタイミングが重要です。これにより、選手間のコミュニケーションと連携強化を図ることができ、チーム全体のオフェンスリズムが向上します。例えば、ピックアンドロールやドライブアンドキックなどのプレイはタイミングが非常に重要です。選手が同じリズムで動き、パスを受け取るタイミングが合致することで、スムーズなオフェンスが展開されます。これにより、ディフェンス側が対応しにくくなり、ミスを誘発することができます。
また、サークルムーブを通じて選手間の信頼関係も深まります。タイミングとリズムが合うことで、パスがスムーズに繋がり、選手はお互いの動きを予測しやすくなります。これにより、無駄な動きやミスが減少し、オフェンスの効率が向上します。さらに、チーム全体のオフェンスリズムが向上することで、試合全体の流れをコントロールしやすくなり、優位に立つことができます。
・選手のスキル向上
ボールマンに連動した動きとパスワークが求められるため、選手個々の判断力、ボールハンドリング、パッシングスキルが向上やすくなります。サークルムーブでは、全員が連動して能動的に動き、パスを回す必要があるため、自然と各選手の基礎技術を向上させることができます。特に、ボールを持たない時の動きや、スペースの考え方・使い方、パスの受け方などがバスケットボールの基本技術の習得ができます。基礎技術の向上により試合全体を通して強引なドライブからのターンオーバーなどが減少し安定したプレイが可能となり、チーム全体のパフォーマンスも向上します。
サークルムーブの効果を最大限に引き出すためには、選手全員の協力と理解が必要です。各選手が自分の役割を理解し、タイミングとリズムを合わせることで、チームは一体となって勝利を目指すことができるようになるでしょう。
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