早朝の浜辺。立ち止まったぼくは何を聴こうかと...

「澤野工房」は通天閣が見下ろす商店街入口にある。

関わっていた書店チェーンの複合型ショップは「なんばパークス」にあった。
通路を挟んでサブ店舗では、落語関連グッズや和雑貨を扱っていた。
そして、ヨーロピアンジャズレーベル「澤野工房」のCDだけをディスプレイしたコーナーが自慢だった。

昼間は通天閣側の「履き物屋さん」を営む澤野さんはお店が終わると、「新宿伊勢丹メンズ館」にコーナーあったほどの筋金入りのジャズ屋に変る。
「澤野工房」のCDはフランスを中心にヨーロッパで録音されたものが多い。
わざわざ「澤野工房」が録音する。
そして、受けは狙わない。シックで、繊細。
作品作りは非常に頑固。
この「AVANTI!」というCDも「澤野工房」の作品。
モノクロームではなくセピアの映像が浮かぶ。

しかし、この「EL pueblo unido jamas sera vencido」という曲は、チリの労働者が支持していたサルバドール・アジェンデへの応援歌として生まれ、その後クーデターで大統領の座に就いたピノチェト圧政への抵抗歌となって、世界中の抵抗運動で歌われるようになった。近くは香港の抵抗運動でも歌われた。

早朝の浜辺でぼくは何を聴きたかったのか...

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