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ないの効用

帰国時に食べすぎたので、3日ほど断食することにした。半年毎のペースでやっているので慣れっこだ。

「食べる」は栄養を摂取することで、「食べない」は摂取しないこと、の理解でとどまっていると、食べないことがマイナスに感じられる。

しかし「食べない」には、蓄積された老廃物をデトックスする効用があり、この効用は食べているときには得られない。消化器官は吸収と排泄とを同時に行えないからだ。

「食べる」には「食べる」の効用、「食べない」には「食べない」の効用があり、その両方は同時に得られない。どちらかが絶対正義でどちらかが絶対悪という話ではない。メリットとデメリットは同時に飲み込まなければないということ。

大量消費時代は食べ物以外でも、「ある」ことが正義で「ない」ことが悪だった。しかし、昨今はミニマリストやデジタルデトックスという言葉があったりで、「ある」のデメリットと「ない」の効用が色々と発見されている。

外国に住んでいてよいことの一つは、「情報がない」こと。デメリットもあるが効用も多い。

帰国すると、テレビやら人の会話やら街中の看板やら日本語が溢れていて、これが結構自分のメモリーやらバッテリーを奪う。使用してないときにも、GPS等でスマホの電池が減っていくのに似ている。

外国では、人がどんなにネガティブなことや卑猥なことを話してようと、わからないので気にならない。人の中にいても、森の木々の中にいるのと変わらないということ。

常時、省エネモードなのである。

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