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【企業分析】L'Oreal(ロレアル)

OREP (PA)
時価総額:1,967億ユーロ
株価:367ユーロ
売上高:323億ユーロ
営業利益:62億ユーロ
(2021年)

事業内容:化粧品の製造・販売
設立年:1909年
本社: フランス🇫🇷クリシー
代表者: Jean-Paul Agon(会長)、Nicolas Hieronimus(CEO)
従業員数:8.8万人

概要

ロレアルはフランスのクリシーに本社を置く、世界最大の化粧品会社です。ヘアカラー、スキンケア、サンプレット、メイクアップ、香水、ヘアケアに集中して活動を展開しています。また、皮膚病学や調剤の分野の活動も盛んである。

ロレアル パリ本社

ロレアルは、ヘアカラー分野からその事業を始めたが、すぐに美容の他の分野にも進出した。現在、ロレアルからは50以上のブランドが市販されており、ヘアカラーのほかにパーマ、スタイリング、ボディケア、スキンケア、洗顔、香水など美容のあらゆる分野においてたくさんの製品を世に出している。またロレアル製品はあらゆる流通経路を通して販売されており、ヘアサロン、香水売り場から、スーパーマーケット、ドラッグストア、薬局、通信販売と様々である。

プロダクト・ビジネスモデル

戦略:ユニバーサリゼーション

ロレアルは独自の戦略を採用しています。それは、「普遍化(ユニバーサリゼーション・Universalization)」。ニーズや需要、伝統における違いを捉え、理解と尊重をし、世界的規模で変化を引き起こすグローバリゼーションを意味します。世界中一人ひとりの消費者にオーダーメイドの美を提供し、消費者の願いを叶える。ロレアルはこの世界観に基づいて、動いています。

ロレアルにとって、「ユニバーサリゼーション」とは、独自の組織を通し、グローバルで真に存在感をもつことです。私たちは統一した戦略を持っていますが、オペレーションは分散しています。各国のチームに権限が与えられています。それゆえに、すべての国において消費者にとって近く、共感しえる存在でありえます。

また「ユニバーサリゼーション」は、化粧品の開発・製造を各国で実施することも意味しています。だからこそ、ロレアルの処方は、どこで暮らしているかを問わず、常に消費者のニーズに適合します。そしてそのために、アメリカ、日本、ブラジル、中国、インドそして南アフリカといった戦略的市場にそれぞれ研究開発およびマーケティング拠点を置き、ネットワークを構築しています。また、世界中に生産拠点を持ち、製品開発を補完することで、ロレアルは新しい革新的な技術を市場に迅速かつ効果的に提供することができます。

「ユニバーサリゼーション」によって、各国における成功事例は、世界の他の国々に展開することができています。

美を創り出すことは、110年以上の間、ロレアルの唯一の変わらぬ使命です。 何がロレアルをの独自性をもたらしているのでしょうか?

それは、研究者でもあったロレアルの創設者から受け継がれている「イノベーションに対する情熱」です。製品が優れた品質・有効性・安全性を持ち、真摯であることにこだわりを持っています。すべての需要と欲求を満たす強固なブランドによって、多様性を尊重します。

最後に、何より大きいのは、“美は人生を変える(Beauty For All)”という素晴らしい冒険をもたらしてくれている世界中の88,000人のロレアル社員の存在です。 責任およびサステナビリティの観点から、優れた価値を生み出すとともに、模範的な存在であることがロレアルをロレアルたらしめてくれています。ロレアルは、より美しい世界のために自分たちの役割を果たし続けます。

財務実績
ロレアルのバランスの取れたビジネス モデルは、収益性の高い持続可能な成長を可能にします。

事業部門

ロレアルグループが美のあらゆる要素を網羅するために、4つの事業部は主要な戦略的役割を担っています。

①リュクス事業本部(売上の38.2%)
②コンシューマー・プロダクツ事業本部(37.9%)
③アクティブ コスメティックス事業部(12.2%)
④プロフェッショナル プロダクツ事業本部(11.7%)

各事業部、各ブランドを結び付けるもの、それは美への情熱です。また、イノベーションを生みだし続ける強力な研究開発に支えられている、という点も共通項です。

変革が加速し続けている世界において、それぞれの事業部はすばらしい適応能力を発揮しています。3つの例を挙げましょう。「デジタル」「流通のチャネルシフト」そして「きわめて要求水準の高い消費者からの新たな期待」です。

① リュクス事業本部

ロレアル リュクス事業本部の使命は、ユニークな製品・体験をつくりだすことで、消費者に最高の製品とブランド体験を届けることです。

強固でバランスの取れた、補完的ポートフォリオにより、私たちはあらゆる層の消費者のニーズに幅広い価格帯で応えることができます。

26のブランドで構成されており、うち17のブランドは、ランコム、イヴ・サンローラン、ジョルジオ アルマーニなどの大型グローバル・ブランドで、高い専門性とラグジュアリーな魅力に富んでいます。

② コンシューマー・プロダクツ事業本部

コンシューマー・プロダクツ事業本部の使命は、誰しもが最高の美を手に入れるようにすること。それはすなわち、美をサステナブルなものにすることです。

最新のトレンドを取り入れ、高め、消費者の共感を得るサステナブルな美容製品と体験を提供します。提供する製品や体験は、ブランドとそのコミュニティの多様性により、世界中の誰もがアクセスしやすいものとなっています。

世界No.1のビューティブランド「ロレアル パリ」、世界一のメイクアップブランド「メイベリンニューヨーク」、世界一の自然派ブランド「Garnier(※日本未上陸)」、「NYX Professional Make Up」を有しています。スキンケア、メイクアップ、ヘアケア、ヘアカラーにおいて、もっとも手近でもっとも質の高い美を、誰しもが手にいれられるようにしています。

4つの象徴的なブランドのほか、「エッシー」や「スタイルナンダ3CE」「La Provençale(※日本未上陸)」「Bio(※日本未上陸)」など、様々なブランドを有しています。
1. Euromonitor 2017 , 2. Euromonitor 2017

③アクティブ コスメティックス事業部

アクティブコスメティックス事業部の使命は、すべての人が健やかで美しい肌を叶えられるようサポートすることです。

アクティブコスメティックス事業部は、Dermocosmetics (臨床皮膚医学の知見に基づいて作られたスキンケア製品) の分野で世界的なリーダーの役割を担っています。数々の皮膚科医に推奨される国際的なスキンケアブランドを複数有し、薬局・ドラッグストア・メディカルスパやオンラインストアなど、世界中の健康・医療関連チャネルにて製品が販売されています。

フランス・アメリカを発祥とする6つのブランドを展開しています。臨床皮膚医学や美容医学に基づくラインからナチュラルコスメ、また、お求めやすい価格のものからプレミアムラインまで、健やかで美しい肌をかなえるため、さまざまなスキンケア製品を提供しています。

④プロフェッショナル プロダクツ事業本部

プロフェッショナル プロダクツ事業本部の使命は、美容師を支援し、サステナビリティと利益を両立させながら美容業界を発展させることです。ロレアルグループは110年以上前にプロフェッショナル プロダクツ事業本部よりはじまりました。
常に美容師と手を取り合って
すべての市場において、「ブランド」と「美容師」と「消費者」の間に絆を常につくりだしています。

プロフェッショナルな“美”を、常に新しく提案し続け、顧客中心主義のもと美容業界のデジタル変革をけん引することを使命としています。

6つのグローバルブランドと世界各地の3つのローカルブランドを通して、より良く安全で、よりサステナブルでプロフェッショナルなヘアケア、体験、サービスを、美容師と消費者に常に提供します。

ロレアルのブランド戦略のポイント

100年以上の歴史があるロレアル。「美」という定義の難しい分野に特化し、蓄積してきた知識・知見があります。

そのような老舗企業ながらもDX化にも柔軟かつ積極的に取り組んでおり、コロナのパンデミック以前からデジタルによるCX(顧客体験)にも力を入れていました。

その根底にあるのは多種多様な美に対するニーズに対して、しっかり応えられるブランドでありたいという思いがあります。

ロレアルが抱えている主要ブランドは36(2022年7月現在)もあり、ブランドごとにターゲットや抱えているニーズも当然異なってきます。

ブランドの展開数だけを見ても、美に対するニーズに幅広く応えていることはわかりますが、さらにリアルなニーズやトレンドを知るために、ユーザーに対する発信やコミュニケーションの機会を増やしているのです。

それがデジタルを活用したCX(顧客体験)や、ユーザーデータの分析力強化という施策につながっています。

CRMツールの活用

ロレアルは、化粧品のカウンセリングツールとCRMが組み合わさった顧客カルテを導入し、情報をすべてデータで管理するDX化を進めました。

※CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、直訳では顧客との関係性管理(をする仕組み)となります。

店頭のカルテで管理していた情報をデジタル移行して、顧客がこれまでに購買した商品や購入頻度などを把握。それをECサイトに反映し、顧客ごとに最適な商品が表示されるようにしました。

顧客データと店舗データの連携を行い、分析してマーケティングに活かしています。

AI分析システムを開発

ロレアルは、Web上に投稿された数百万件のコメントや画像、動画を自動で分析するシステムを開発しました。

消費者が注目している美容情報やキーワードをいち早くキャッチし、Webマーケティングに取り入れるためです。
AIによるトレンド分析は、次の流行を見据えた商品開発にもつながっていると言います。

また、ロレアルは、競合メーカーよりもいち早くトレンドの把握を目指しているとのこと。
ライバルよりも早くトレンドを知っておくことで、新商品の開発や販売で優位に立てる可能性を高めています。

ブランドからのメッセージ発信

ロレアルは、「ランコム」や「キールズ」といった自社ブランドからのメールを、化粧品を購入してくれた顧客に対して配信する取り組みを強化しています。

従来は売り場の美容部員の判断でメールやDMを送っていましたが、今では顧客を中心に考えたメッセージを、ブランド運営側から送っているとのこと。

現場中心の考え方ではなく、顧客中心のマーケティングを行うために考え方や手法を変更しました。

顧客の生涯価値(=ライフタイムバリュー)を重視して、購入1回あたりの単価や購入回数を分析し、リピートしてもらうための工夫を行っています。

ライブコマースを活用した顧客とのコミュニケーション

ロレアルの「顧客のライフタイムバリュー」を重視したブランド戦略は、オンライン接客にも表れています。

美容部員によるライブコマースやネットカウンセリングでは、顧客との直接的なコミュニケーションによって意見やコメントを吸い上げており、その意見を素早く反映して、アプローチ方法の改善や新たなニーズの発掘にもつなげています。

また、オンライン専門の美容部員「eBA」を配置し、美容部員によるSNS投稿や運用にも注力するなど、複数のプラットフォームで積極的に顧客とのコミュニケーションを行っています。

ロレアルのブランド戦略まとめ

ロレアルはあらゆる美に対するニーズに応えるブランドを保ち続けるために、DX化にいち早く取り組み、顧客中心のマーケティングを実施。

AIを活用したトレンドへの気づきを、顧客とのコミュニケーションや商品開発につなげてブランド価値を大きく向上しています。

ロレアルのように、対面販売だけにこだわらず、オンラインやデジタルとの融合を試みることは、これからの時代にさらに求められるはずです。

マーケティングやブランディングに、Webやデジタルを活用することは、顧客のニーズや行動をデータとして蓄積して、新しい戦略に活かせるだけでなく、そもそもの顧客との接点自体を増やすことができます。

市場動向

市場概況
世界の薬用化粧品市場は、予測期間(2020年から2025年)の間に8.81%のCAGRで成長すると予測されています。

米国、カナダ、英国、ドイツ、およびその他のヨーロッパ諸国などの国々は、世界の薬用化粧品市場で顕著なシェアを占めていました。中国、インド、ベトナムは、主にミレニアル世代の人口の増加により、市場のプレーヤーにかなりの成長機会をもたらしています。

さらに、アンチエイジング、サンケア、ヘアケア製品などの化粧品や化粧品の認知度を高めることで、近い将来の成長の可能性を高めることが期待されています。生物活性成分を含む新製品の導入は、世界中、特にアジア太平洋地域での薬用化粧品の需要を促進する上で重要な役割を果たします。

COVID-19の市場への影響
2020年3月以降のCovid-19の発生以来、世界の薬用化粧品の市場は成長率の低下の結果を示しています。世界中で起こっている封鎖状況のために、化粧品メーカーは労働力不足の結果として彼らの生産ユニットをシャットダウンしなければなりませんでした。しかし、世界的に状況が改善する中、市場は復活し、今後数年間で売上高は回復する見込みです。

さらに、大手企業は、パンデミックが終了するまで小売店の消費者訪問が少ないと予測されているため、eコマースを市場の日和見セグメントとして注目しています。このように、Olayなどのスキンケアブランドは、東南アジアの戦略的なeコマース成長計画の一環として、ミレニアル世代の消費者層を対象とした新しいデジタルキャンペーンでShopeeと提携しています。

主要な市場動向

高齢化人口の増加

消費者、特に高齢者は、アンチエイジング製品に対する意識の高まりとともに、外観を維持および改善して若くて美しく見えるようにする方法および製品をますます求めています。中年の人々は、老化の外因性の兆候の高い有病率のために、ますます老化の不安を目撃しています。
アンチエイジングスキンケア製品は、化粧品と医薬品の区別が重なるため、薬用化粧品として知られています。過去20年間で、出生率と死亡率の低下により、この地域全体、特に中国と日本で高齢化人口が持続的に増加しています。若々しい外観を維持したいという男性と女性の間の強い願望は、地域全体の化粧品産業を手入れし、育ててきました。

アジア太平洋地域が世界の薬用化粧品市場を支配

「薬用化粧品」という用語は最近中国で勢いを増し始めましたが、今では中国で最も好まれる製品カテゴリーの1つになっています。国内の消費者の忙しくストレスの多いライフスタイルは、環境条件の悪化と同様に、肌の若返りのための製品を求める消費者の中で、肌の状態に対する懸念を高めました。これにより、薬用化粧品の売上が増加しました。

さらに、日本の人口は化粧品の最も多くの消費者の1つであり、パーソナルケア製品の国内市場のトップ5に入っています。規模だけでなく、トレンドや市場需要の観点からも、日本は他のアジア市場への玄関口と見なすことができます。日本市場での成功は、特に他のアジア市場で、製品/ブランドのプロファイルと認知度を高めることができます。

競争力のある風景
市場で最も活発な企業には、プロクター・アンド・ギャンブル、ユニリーバ、ロレアルSA、資生堂株式会社、エスティローダーカンパニーズインクなどの主要企業が含まれます。世界中で幅広い薬用化粧品を提供しているブランド。同社は、材料、機能性、パッケージングの面で品質の向上、製品の革新にかなりの時間を費やしてきました。さらに、これらのアクティブな企業は、地理的なプレゼンスと顧客ベースを増やすために、主要な戦略として戦略的買収を採用しています。
たとえば、2018年5月、ロレアルは韓国のライフスタイル、メイクアップ、ファッションの会社であるナンダを買収しました。ナンダは、香港、シンガポール、マレーシア、タイなどの海外市場に事業を拡大しています。

化粧品メーカーの世界シェア

1位は、フランスの化粧品メーカーのロレアル社となります。総合化粧品メーカーとしての存在は圧倒的で、ロレアル、ランコム、ジョルジオ アルマーニ ビューティー、シュウ ウエムラ、イヴ・サンローラン・ボーテなどをブランドで展開しています。2位は英蘭のユニリーバが追い上げます。祖業のマーガリンや紅茶事業に対して戦略レビューを行う一方で、化粧品事業は強化しています。ワセリン(VASELINE)、ポンズ(POND’S)、ラクメ(LAKME)等のブランドを展開しています。3位は米国のP&G、4位は資生堂が追い上げています。

業績

売上高(セグメント別、地域別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は280億ユーロと、前年度比▲6.3%、過去5年間では年率+2.9%となりました。

eコマースの売上高は、前年度比+62%と急増し、全体の26.6%を占めます。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・専門向け製品:31億ユーロ、前年度比▲10.0%

・消費者向け製品:117億ユーロ、前年度比▲8.2%

・ロレアルリュクス:102億ユーロ、前年度比▲7.6%

・アクティブ化粧品:30億ユーロ、前年度比+13.0%

地域別の売上高は、以下の通りです。

・西欧:75億ユーロ、前年度比▲9.2%

・北米:69億ユーロ、前年度比▲8.8%

・アジアパシフィック:98億ユーロ、前年度比+1.5%

・ラテンアメリカ:15億ユーロ、前年度比▲17.1%

・東欧:17億ユーロ、前年度比▲11.8%

・アフリカ/中東:6億ユーロ、前年度比▲9.9%

地域別の売上高構成比は、アジアパシフィックが35%、西欧が27%、北米が25%を占めます。

利益(セグメント別、地域別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の営業利益は52億ユーロと、前年度比▲6.1%、過去5年間では年率+3.8%となりました。

営業利益率は18.6%と、前年度の18.6%と同水準となりました。

セグメント別の営業利益率は、以下の通りです。

FY2020のEPSは6.34ユーロと、前年度比▲4.8%、過去5年間では年率+1.7%となりました。

キャッシュフローの推移

FY2020(2020年1-12月期)の営業キャッシュフローは65億ユーロと、前年度比+3.0%、過去5年間では年率+9.0%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は23.1%と、前年度の21.0%から改善しました。

FY2020の設備投資額/売上高は3.5%と、前年度の4.1%から低下しました。

FY2020のフリーキャッシュフローは55億ユーロと、前年度比+8.9%、過去5年間では年率+12.3%となりました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の支払配当総額は22億ユーロと、フリーキャッシュフローの範囲内です。

FY2020の自社株買い実施はなしとなりました。

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われています。

過去5年間のROICは20%程度と、投資効率は高いです。

経営者

創業者

ウジェーヌ・シュエレール

1904年にパリテックの化学学校(ENSCP)を卒業した化学者のウジェーヌ・シュエレール(Eugène Paul Louis Schueller)は、1907年に画期的なヘアダイの開発に成功した。

パリジェンヌの間にあって、頭髪のカラーリングはすでにファッションの一つと見なされていたが、それまでのものは強い薬品を使用し、危険でありなおかつ仕上がりも不安定だった。彼がl'Auréaleと名付けた新製品は安全性が高く、これをパリのヘアサロンに売り歩いた。

1909年7月30日、シュエレールは後のロレアルの原型となる「フランス無害染毛株式会社(Société Française de Teintures Inoffensives pour Cheveux)」を設立。当時より会社の基本理念は「研究開発と美しさのための革新」であった。会社設立翌年にイタリア、続いてイギリスやアメリカ合衆国に進出し、第一次世界大戦後には国際的な成功を得た。

CEO

2021年5月にニコラ・イエロニムスが最高経営責任者(CEO)に就任。

ニコラ・イエロニムスは33年前にロレアルに入社し、数々の国や事業部を歴任し、これまでのキャリアのすべてをロレアルグループで築いてきました。そして、2017年より、すべての事業部を率いる副最高経営責任者の役割を担ってきました。

略歴
1985年にESSECを卒業したニコラ・イエロニムスは、1987年にプロダクトマネージャーとしてロレアルに入社。1993年ラボラトワール ガルニエのマーケティングディレクター、1998年イギリスのガルニエ・メイベリン部門のゼネラル・マネージャー、2000年、ロレアル パリ フランスのゼネラル・マネージャーを歴任後、ロレアル パリのグローバル・ゼネラル・マネージャーに就任。

2005年、ロレアル メキシコのゼネラル・マネージャーに就任。2008年、ジャン-ポール・アゴンに任命され、ロレアル プロフェッショナル・プロダクツ部門のゼネラル・マネージャーに就任。

2011年1月、ロレアル・リュクス事業本部のプレジデントに就任し、2018年末まで同職。2013年、セレクティブ・ディビジョン(ロレアル・リュクス事業本部、アクティブ・コスメティック事業部、プロフェッショナル・プロダクツ事業本部)のプレジデントに就任。2017年5月、すべてのディビジョンを統括する副最高経営責任者に就任。

株価推移

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