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【企業分析】信越化学工業

4063 (東証プライム)
時価総額:8.4兆円
株価:4,100円
売上高:2.1兆円
営業利益:6,800億円
(2021年)

事業内容: 化学素材の製造
設立年:1926年
本社:東京都千代田区丸の内
代表者:斉藤恭彦(代表取締役社長 )
従業員数:24,000人(連結)、3,200人(単体)
主要株主: 日本生命(5.14%)

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概要

信越化学工業は日本最大の化学メーカー。社会基盤を支える塩化ビニール樹脂をはじめ、様々な分野で広く使われるシリコーン樹脂、電子材料のシリコンウエハーやレア・アースマグネット、そして各種素材の加工やプラントの設計・建設などを主な事業内容としている。

信越化学本社(丸の内永楽ビルディング)

信越化学は信越窒素肥料株式会社として1926年(大正15年)に創業し、カーバイドや石灰窒素の製造を手掛けていた。太平洋戦争後、高度経済成長期に塩化ビニール樹脂の製造で事業を拡大し、その後、電子材料など取り扱い製品を拡大させていく。化学メーカーとして、2022年時点の時価総額と営業利益ともに国内最大だ。

例えば信越化学の売上の主力製品である塩化ビニル樹脂ですが、これはポリエチレンの水素原子が一つ塩素原子に置換された高分子化合物であり、安価でありながら優れた耐性を有することから、水道管のようなパイプや建材などに多く使われています。

信越化学はもともと石灰石から得られるカーバイトを原料に肥料となる石灰窒素を生産していましたが、1950年代にカーバイトを原料とするカーバイト法により塩ビの生産を開始します。

信越化学は塩ビ事業で後発だったものの、独自の技術開発を進め1970年代にはアメリカへ進出し成長、今や世界首位となる7%程度のシェアを有し、信越化学の主力事業へ成長しました。

そして信越化学のもう一つの主力事業が半導体シリコンです。

半導体シリコンは半導体デバイスの基幹材料であり、超高純度(99.999999999%)のケイ素が原料です。

ケイ素はシリコンとも呼ばれ、地殻中では2番目に存在比の高いありふれた素材ながら、中間的な抵抗率を持つ半導体であることから、半導体材料として多く用いられています。

そんな半導体シリコンは信越化学でも塩ビと並ぶ規模を有する製品群であり、信越化学は塩ビに続いて半導体シリコンでも世界シェアトップを誇っているのです。

2020年シリコンウエハ業界の世界シェア

なお信越化学が強みを持つ製品にシリコーンもあるのですが、こちらはシリコンとは別物でシリコーンはケイ素と酸素が繰り返しならぶ無機高分子であり、1953年に信越化学が日本で初めて事業化しています。

その分子設計から多様な特性を発現させることができ、魔法の砂とも呼ばれ、実はあらゆる分野で使用されます。

シリコーンでも信越化学は世界4位、日本では1位のシェアと半導体含めケイ素化学にも強みを持っているのです。

信越化学の強みはバランスの良い事業セグメントにある。塩化ビニール樹脂やシリコーンはあらゆる分野で広く利用される汎用素材で、一方のシリコンウエハーやレア・アースマグネットは半導体や環境対応車用モーターといった先端技術分野で使用される。これらの組み合わせによって生まれる「変化に強い経営基盤」が同社の強みだ。

信越地方でカーバイドおよび石灰窒素の製造会社として発祥し、以降ケイ素および塩素化学を軸とした事業展開で発展した。創業のルーツである信越を社名に冠するが、本社は東京都千代田区に所在する。

利益率の高さに特徴があり、2021年度の営業利益は約6,763億円を計上し国内化学メーカー首位。同業種で2位の旭化成の約2,026億円の3倍以上にのぼる。

日本経済新聞により毎年元日に発表される「経営者が選ぶ有望銘柄」において、国内企業で唯一2009年より14年連続で上位3社に名を連ねている。

プロダクト・ビジネスモデル

4つの事業セグメントを展開し、塩化ビニル樹脂やシリコンウェハーなど、多くの世界トップシェア製品を有しています。

生活環境基盤材料事業

塩化ビニル(世界シェア1位)、苛性ソーダ等の製造・販売を行う。

電子材料事業

半導体シリコン(シリコンウエハー 世界シェア1位)の製造・販売を行う。

半導体の基板となる素材の「シリコンウエハー」で世界トップシェアを誇ります。
また、半導体パッケージを構成する材料のひとつである「半導体封止材」や、5Gやミリ波レーダー、大容量高速基盤の実現に不可欠な「低誘電材料」なども手掛けています。

希土類磁石、合成石英製品(世界シェア1位)、フォトレジスト(世界シェア2位)及びマスクブランクス(世界シェア2位)等の製造・販売を行う。

希土類磁石事業で、日本とベトナムの2拠点での原料の精製から最終製品までの一貫生産体制を活かし、原料対策を入念に施すとともに、欧米で開始された供給に係る安全保障検討に対応していきます。

半導体デバイスパッケージ材料、新種の基板材料や5G対応材料の上市を推し進めます。光ファイバー用プリフォームは、主要国で始まるインフラ投資に由来する需要を取り込みます。
合成石英基板では、高品質とサイズ対応の迅速さで需要に応えていきます。

フォトレジストでは、引き続き先端品の開発と安定供給を中心に据え、マスクブランクスの先端品でも基板からの一貫生産体制で需要に応えていきます。

機能材料事業

シリコーン(世界シェア4位、国内シェア1位)の製造・販売を行う。

最終製品の生産能力増強を進め、全世界の顧客への供給体制と品揃えの拡充に取り組んでいます。
顧客の課題解決に貢献する製品と用途の開発をより一層推し進めます。

セルロース誘導体(メチルセルロース 世界シェア2位)、金属珪素等の製造・販売を行う。

セルロース事業で、日米欧の3拠点から多様な製品群の安定供給を図ります。

これまで注力してきました製剤用や産業用に加え、食品用でも需要の広がりに応えていきます。
フェロモン製品(合成フェロモン 世界シェア1位)も適用品種を増やして、農産物収穫向上や森林保護に貢献していきます。
ポバール他の新規用途においても拡販を推進します。

加工・商事・技術サービス事業

樹脂加工製品、技術・プラント輸出、商品の輸出入、エンジニアリング

三位一体のモノづくり

信越化学工業が強みを持つ理由は技術力と資本力にあります。

まず技術力についてですが、セグメント別に決算を見てみましょう。

2022年3月期は4つのセグメント全てにおいて増収増益となっているのですが、主力事業である半導体シリコンを含む電子材料と塩ビを中心とした生活基盤材料が売上を牽引しています。

半導体シリコン

まず半導体シリコンについてですが、これは近年堅調に伸びていることがわかります。

半導体シリコンは半導体用途に使用されるのですが、昨今はIoTやデジタル化によるデータ通信量の増加に加えて、コロナ禍での巣ごもり需要やリモートワークに起因する特需も追い風となり、半導体バブルとなっていました。

そのような旺盛な半導体需要を背景に半導体の原料となる半導体シリコンも急成長しており、信越化学も半導体シリコンはフル生産、電子材料事業の売上、営業利益ともに2割近く増加しています。

近年は電子製品が高性能化するにつれて、半導体シリコンにも平坦度や表面欠陥などの制御に高い技術力が求められるようになっていますが、信越化学はオーストラリアで採れる良質な珪石を用い原料からの一貫生産を行うなど、古くから生産体制を強化、徹底して品質や生産性を追求することで世界トップシェアを維持しているのです。

今後も長期的な市場成長を見越して段階的に供給力を引き上げる予定のようです。

塩ビ樹脂

続いて塩ビ事業ですが、堅調に伸びていた半導体シリコンに比べるとこちらは昨年爆発的に伸びており2021年度の営業利益を大きく牽引しています。

しかしなぜ昨年は塩ビが好況だったのでしょうか。

この塩ビの好況は、新型コロナ禍に端を発したアメリカでの旺盛な住宅需要に起因しています。

アメリカではコロナ禍を契機にリモートワークが普及し自宅にこもる期間が増えたことや、大規模な金融緩和などを契機に都市部から郊外への人口移動が生じており、コロナ禍以前と比較して住宅着工件数は高い水準で推移しており、住宅不足とも言われているのです。

この住宅市場の景気の良さを受けて、配管パイプや建材などに使われる塩化ビニル樹脂も好調となっています。

加えて大寒波やハリケーンにより塩ビメーカーでフォースマジュール(不可抗力による供給不能)が相次いだため、増える需要に対して生産が伸び悩んだことで、塩ビ市況は大幅に上振れているのです。

実際にひっ迫した需給のため、アメリカで塩ビメーカーが実施した値上げは9回にも及び、価格は1年間で最大30%増加しています。

そのような塩ビの高水準が後押しをして信越化学の塩ビ含む生活基盤材料事業の売上は76%増の8500億円、営業利益はなんと前年の3.2倍まで拡大し、利益率は4割近くとなっているのです。

しかし本来塩ビのようなコモディティは付加価値が高くなく価格競争に陥るため、高収益が期待される事業ではありません。

それでも信越化学の塩ビが収益性に強みを持つ理由は、徹底したコスト管理にあると考えられます。

信越化学はアメリカでは子会社であるシンテックで塩ビ樹脂製造を行っており、シンテックの拠点とするテキサスやルイジアナ州といったメキシコ湾沿岸は塩ビの製造に最適な立地なのです。

というのも塩ビ樹脂のモノマーである塩化ビニルはエチレンと塩素を原料としています。

このうちエチレンはメキシコ湾沿岸に豊富に存在するシェールガスから安価に調達可能であり、2020年に信越化学はエチレンの自社生産も始めています。

さらに塩素は塩化ナトリウム(塩)の電気分解より得られるのですが、これも原料には現場の岩塩が使え、加えてテキサス州は電気料金が安く電気分解にかかる電気代も日本の半額程度です。

余談ですがテキサス州は石油資源が豊富で税金も安くエネルギー会社を始め産業が盛んです。一方低い税、低いサービスなどとも言われるみたいです。

こうした原料からの一貫生産体制の構築による供給安定やコストダウンにより創業当初は米国内の塩ビメーカー21社中13位の規模であったシンテックも今や世界トップシェアとなっており、シンテックの塩ビは高収益事業なのです。

半導体シリコンでもそうでしたが、信越化学は徹底的に品質やコストを追求することで塩ビや半導体シリコンといったボリュームゾーンでも世界トップシェアの製品群を確立しているのでしょう。

市場動向

日本における化学メーカーとは

化学業界は、川上・川中・川下にそれぞれ役割が分けられており、ビジネスモデルが大きく異なります。

川上

原油や天然ガスを精製。エチレン・ナフサ・ベンゼンなどの基礎製品を生み出す
※川上を担う企業は川中と川下を一貫して行う総合化学メーカーがほとんどです。
例:三菱ケミカルホールディングス、三井化学、住友化学、旭化成など

川中

基礎製品を原料とし、ポリエチレンやポリスチレンなどのプラスチック、合成ゴムや合成繊維などの中間製品などを作ります。これらは「誘導品」とも呼ばれています。
例:化学繊維メーカーの東レや帝人、合成ゴムを主力とするJSR、半導体に使われるシリコンウェハーなどを生産している信越化学工業など

川下

中間製品から最終製品を生み出します。化粧品やトイレタリー、ガラス、電子部品、自動車タイヤ、写真用フィルムなど幅広い分野のメーカー
例:花王、ライオン、P&G、ユニ・チャーム、資生堂など

化学業界の動向

化学製品の2014年におけるグローバル市場の規模は、約5兆4000億ドル(約570兆円)でした。
同年のデータでは、米国は世界の化学品市場の17%を占め、売上高にして7560億ドル(約81兆円)となっています。

出典: 三菱UFJ銀行「グローバルにおける化学市場の見通し」

経済産業省の産業別統計表によると、日本の2017年度における化学業界の市場規模は約28.7兆円でした。

化学業界の過去の推移を見ると、2007年から09年にかけて減少となっています。

09年から12年までは横ばいで推移し、13年以降は増加に転化。07年まで化学業界の好調を牽引してきたのは、中国などのアジア市場における需要拡大の影響によるものです。

このことにより、化学大手5社は08年3月決算において、過去最高の売上高を記録し、業界規模も順調に拡大してきました。

世界市場で戦う日本の化学メーカーでは、下記のランキングに三菱ケミカルHD、三井化学、住友化学が入っています。

原油価格との関係

原油価格は化学業界企業にどのように影響するか

2019年9月、サウジアラビア東部のアブカイクとフライスにあるサウジアラムコの石油生産プラントを標的とされたドローン攻撃の際、原油価格に影響がありました。世界の石油生産量の約5%が減少し、日本の多くの化学メーカーが減益を強いられました。

化学メーカーの売上や利益は、原油価格に大きく左右されるため、化学メーカーのビジネスにおいて最重要な要素です。下記の「原油価格と為替レートが製造業の生産者価格に及ぼす影響」の表をご覧ください。
原油価格がが50%下落し、為替が円安へ 20%推移した場合、製造業 55部門のうち 41部門で生産者価格が上昇。14部門で生産者価格が下落する結果になっています。

新型コロナウイルス感染拡大で下落した原油価格

新型コロナウイルスの感染拡大も原油価格に影響を及ぼしています。世界中に拡大する中、石油化学品市場の先行きは見極めが難しいと言われています。
石油需要後退観測だけではありません。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国による「減産協議」が合意に至らなかったことも影響し、原油市況が大幅に下落し、サウジアラビアが販売価格を引き下げました。
このことで原油の下げ幅が一時30%にも上りましたが、これは1991年以来の最大下げ幅でした。

化学業界の主な商材

化学業界の主な商材は下記の2つに分けられます。
①基礎化学品
加工度と付加価値が低い。少品種大量生産を特徴とする。

②機能化学品
加工度と付加価値が高い。多品種少量生産を特徴とする。

業績

2022年度3月期第3四半期決算短信を確認します。

売上高:1兆4837億円(昨年比+36.1%)
・営業利益:4,801億円(昨年比+68.4%)
・経常利益:4,903億円(昨年比+67.3%)
・1株あたりの純利益:850円

売上高、営業利益ともに大きく伸びています。これは、各事業の好調さだけでなく、塩ビの値上げによる影響が大きいです。2021年には原材料費高騰により3度の値上げを実施し利益につなげています。また、昨年後半からセルロースやクロロメタン、合成塩酸など次々に値上げを発表しています。競争優位性のある企業は値上げしても関係なく売れていきます。

上図が昨年度と比較したときの生活環境基板材料事業(塩ビ)の売上高、営業利益です。営業利益に関しては昨年比+1,487億円です。さらに、アメリカでの住宅需要が強く推移しており、2021年12月より新工場が稼働し年間約40万トン寄与するとしています。第4四半期単体でも成長すると考えられます。
その他の事業の昨年度比較は下図の通りです。

電子材料事業の売上高と営業利益(2022年3月期3Q)
機能材料事業の売上高と営業利益(2022年3月期3Q)

電子材料事業、機能材料事業のどちらをみても昨年を上回っています。電子材料事業の半導体シリコンウエハも2022年度以降に値上げ予定しています。
次に過去の売上高推移です。

売上高は、安定しています。インフラ材料や半導体材料ということで、景気に左右されている感じはありますが長期で見ると上昇しています。今年度は過去最高の売上高予想で好調です。
続いて営業利益(率)推移です。

営業利益に関しても長期で見ると成長しています。今年度は、3Q時点で過去最高の営業利益で、営業利益率も33%とかなり高収益な企業です。株価は横ばい圏ですが、一段ステージを上げたような成長です。化学メーカーでこれほど高収益体質な企業は珍しいです。

経営者

創業

長野県で算出する石灰石を原料とし、豊富な水力発電を生かして肥料を製造するために「信越窒素肥料株式会社」が地元の財界人によって設立された。初代社長には小坂順造氏が就任。設立当時は信越地方のローカル企業であり、肥料製造ではイビデン・日本窒素などと競合していました。太平洋戦争後、高度経済成長期に塩化ビニール樹脂の製造で事業を拡大し、その後、電子材料など取り扱い製品を拡大させていきました。

代表取締役社長

現在の代表取締役社長は、斉藤恭彦(さいとう・やすひこ)氏です。

以下経歴。
78年(昭53年)早大政経卒、信越化学工業入社。01年取締役。10年副社長。斉藤氏は米国での塩化ビニール樹脂事業の拡大に金川氏とともに取り組んできた。米国で約1700億円を投じて建設中のエチレンプラントが2018年にも稼働する見込みで、主力の米国市場に強い。

故金川千尋氏

信越化学のこれまでの経営者として最も有名なのは金川千尋氏である。信越化学の社長を約20年にわたって務めた金川氏は、同社を国内ナンバーワンの化学メーカーに育て上げた立役者だ。日経ビジネス22年1月24日号の特集「『失われた30年』に輝いた 中興の祖ランキング」では、300人強の経営者の中でトップに輝いた。1990年に同社社長に就任した金川氏は、不採算部門を整理する一方で、汎用品で付加価値が付けにくい塩化ビニール樹脂事業の拡大を決断し、さらにシリコンウエハー事業にも注力。その結果、両分野で世界最大手となった。2010年に代表取締役会長に就任しましたが、2023年1月1日に肺炎のため逝去しています。

財務状況

財務状況の良さも信越化学の強みです。

信越化学の財務状況をBSから見てみましょう。
会社は事業を運営するために資金を調達する必要があり、下図の右は信越化学が資金をどのように調達したかを示しています。

信越化学は負債と純資産を合わせて4兆円の資産を保有しているのですが、負債が少なく純資産の割合が高くなっており、なんと自己資本率は82.1%と、日本の企業の平均である約40%と比べると圧倒的な数値となります。

続いてこの負債・純資産といった資金をどのように運用しているかを左側に示しますが、こちらは現金化しやすい流動資産が多くなっており、なんと1兆円程度の現金を持っています。

他社と比較して見ても、三菱ケミカルHDや花王の自己資本比率は40%前後、現金は3000億程度でありどちらも信越化学が頭一つ抜けていることが分かります。

信越化学は高い自己資本比率から財務状況も健全であり、その潤沢な資金を用いることで設備への投資など素早く経営戦略を進めることができるのです。

こうした高い技術力によるトップシェアの製品群と、資本力による機動性の高さが信越化学工業の強みと言えます。

株価推移

業績の拡大に伴い株価は上昇しており、長期ではきれいな上昇トレンドとなっています。

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kabuya66
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