最近の米株市況について(4日金曜NYクローズ時点)

アマゾン・ドット・コム(AMZN 3152.79, +375.88, +13.5%)やスナップ(SNAP 38.75, +14.25, +58.2%)の業績回復、1月の雇用統計、財務省利回り上昇、原油価格の不快な高値(92ドル)などがあり、金曜日のS&P500は 0.5% 上昇した。 

ラッセル2000(+0.6%)はベンチマーク指数と歩調を合わせ、ナスダック総合(+1.6%)はアウトパフォーム、ダウ平均(-0.1%)は下落して取引を終えた。

市場は一日中、決闘的な取引シナリオと格闘していた。 

最初の取引シナリオは、アマゾンとスナップの強気な決算反応が、メタプラットフォーム(FB 237.09, -0.67, -0.3%)の業績不振がむしろ企業固有の問題であることを示唆した、というものだった。

AMZN株は13.5%上昇し、SNAP株は60.0%近く上昇した。 

アマゾンはS&P500消費者裁量セクター(+3.7%)を牽引し、セクター首位に躍り出た。

金融(+1.7%)とエネルギー(+1.6%)セクターがそれに続き、素材(-1.7%)、消費財(-1.2%)と工業(-1.1%)セクターなど、6セクターが下落して引けた。 

第2の取引シナリオは、1月の雇用統計が驚くほど強い雇用増と予想を上回る賃金上昇だったため、Fedがさらに強力な利上げを強いられるというものだった。

このことは、S&P 500種混合指数の0.1%低下と同様に、セクターのパフォーマンスがまちまちであったことを説明することができる。 

雇用統計では、非農業部門雇用者数が46万7000人(Briefing.com のコンセンサス18万人)、民間部門雇用者数が44万4000人(Briefing.com のコンセンサス16万人)となり、週明けのADP雇用変動報告が期待外れだったことから多くの人が意表を突かれる結果となりました。

12月の雇用者数は大幅な上方修正となった。 さらに、労働力率は12月の61.9%から62.2%に上昇し、平均時給は0.7%(Briefing.comのコンセンサス0.5%)増加した。この結果、2年物国債利回りは13bp上昇の1.32%、10年物国債利回りは10bp上昇の1.93%となった。

ドルインデックスは0.1%上昇し95.44となった。3月のFRB政策会議について、CMEフェドウォッチツールは同会議での50ベーシスポイントの利上げ確率を昨日の14.3%から36.6%に引き上げた。

その他の決算ニュースでは、ピンタレスト(PINS 27. 25, +2.74, +11.2%)、フォード・モーター(F 17.96, -1.93, -9.7%)、クロロックス(CLX 141.41, -23.93, -14.5%)がEPSを下回り、株主を落胆させた。

雇用情勢報告をより深く見直すと・・・ 
1月の雇用者数は好調であっただけでなく、12月と11月の雇用者数の大幅な上方修正も伴っていた。 また、1月の雇用統計は平均時給の前年比が大きく上昇し、労働力人口比率も好転したことを伴っている。

1月の非農業部門雇用者数は46万7000人増(Briefing.comコンセンサス18万人増)。12月非農業部門雇用者数は19.9万人から51.0万人に修正。

1月民間部門雇用者数は44万4000人増(Briefing.comコンセンサス16万人)。12月民間部門雇用者数は21.1万人から50.3万人へ修正。

1 月失業率:4.0%(Briefing.com コンセンサス 3.9%)、12 月は 3.9%。

1 月平均時給は、12 月の 0.6%増から 0.5%増に下方修正されたのに対し、0.7%増(Briefing.com のコンセンサス 0.5%)となった。

1月の平均労働時間は、12月の34.7時間に対し、34.5時間(Briefing.comコンセンサス34.7時間)。

労働力率は、12月の61.9%から62.2%に上昇。雇用人口比率は12月の59.5%から59.7%に上昇した。

この報告から得られる重要な点は、FRBがインフレ対策で出遅れているとの懸念を煽ることである。

ダウ平均株価 -3.4% YTD
S&P 500 -5.6%(前年同期比
ナスダック総合株価指数 -9.9% YTD
ラッセル2000 -10.8% YTD

出典元;2022 ブリーフィング・ドットコム


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