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【LHTRPG】グリッドウォークでオリジナルミッションを作ろう!

ミッションを自作してみたくないですか?作りましょう!(ロケットスタート)

ログ・ホライズンTRPG(LHTRPG)には「チャートウォーク」や「パイルアップ」「アグリメントロープ」など様々なミッション形式が公式で用意されています(らしい)(オリジナルばかりであまり知らない)(詳しくはセルデシアガゼットを見て)
というわけで今回は自分が普段よくやっているオリジナル形式「グリッドウォーク」(2分前に命名)の作り方を紹介します!

【基本編】

「グリッドウォーク」とは?

「グリッドウォーク」はずばり格子状のマップを「PCが手分けして探索」する変則チャートウォークのこと
つまりこういうこと

グリッドウォーク 比較

半分ほどのマスにはイベントが配置してあり、チャートウォークと同じように止まることでイベントが発生します
最大の特徴は攻略ルートの自由さ
つまりこういうこと

グリッドウォーク 比較2

一度発生したイベントマスは消滅するので、自然とPCたちがバラバラのルートを通ってゴールを目指すことになります

グリッドウォークのメリットとデメリット

メリット
・作るのが簡単
・攻略の自由度が高い
・個別探索だから各PC(PL)が主役になりやすい
・各PLが自分の好みだけで攻略ルートを選べる
デメリット
・PCがバラバラに動くのでPC間のロールプレイがやりづらい
・NPCが同行する場合、だれについていくのか決めないといけない

それではさっそく作ってみましょう

ルールを決める

まずは勝利条件やラウンド数などルールを決めましょう
基本的にチャートウォークと同じでオッケーです

ルール(仮)
・グリッドウォーク形式

・PCがそれぞれ自由に探索してゴール地点を目指す
・各PCは1ラウンドに1回行動できる
・≪シナリオ動作:移動する(仮)≫で移動できる
・マップは8×8
・7ラウンド制
・クリア条件は制限ラウンド内にゴールに到達している
・クリア条件はPCごとに判定する
・クリアしたPCはレストタイム+ブリーフィングシーンを獲得
・それ以外のPCはどちらか1つのみ獲得

とりあえずこんな感じで。なにか思いついたら追加しましょう

素材を用意する

まずはミッションマップの素材を用意しましょう

用意するもの
・グリッド
・背景

グリッドはドット絵ソフトでさくっと作成したものがこちらになります(自由に保存して使ってください)
64px × 列数でトリミングすれば好きなサイズにできます

画像3

背景もイラストソフトでさくっと…とはいかないので、配布されているものを探してありがたく使わせていただきます
今回は山田/佐藤様のこちらを使わせていただきます(正方形に加工してます)

グリッドウォーク 火山

素材が用意できたらイラストソフトなどで合体します
どーん

グリッドウォーク マップ

簡単ですね
グリッドが黒だと見づらかったので白+透明度50%ほどにしてます
グリッドの白版はこちら(見えないですが)

↓↓↓ここに白色のグリッド画像↓↓↓

画像6

↑↑↑ここに白色のグリッド画像↑↑↑

スタートとゴールを決める

マップが用意できたのでスタートとゴールを決めましょう
スタートとゴールの距離は適当でいいです。すぐにゴールできるような距離でもPLは強欲なので、制限ラウンドギリギリまで探索して滑り込みゴールしてくれます
それっぽいところに適当にマークします

グリッドウォーク マップ2

緑がスタート、黄色がゴールです。今回はスタートからゴールまでが最短9マスになりました

移動に使うシナリオ動作を用意する

スタート&ゴールを決めたらマップは一旦置いといて、移動用のシナリオ動作を作りましょう
今回は7ラウンドに対してゴールまでが最短9マスなので、2マス移動できるチャンスが必要ですね
という感じで基本的な移動手段を作りました

シナリオ動作≪探索する≫
【タイミング】メジャー
【コスト】なし
【判定】運動or知覚
【効果】1Sqまで移動できる〔達成値9以上〕2Sqまで移動できる〔ファンブル〕移動できない
【解説】溶岩の流れる洞窟を探索する

パーティでまとまって移動するチャートウォークと比べると、PLが個別に移動してイベントをおこなうグリッドウォークでは移動失敗(=イベントがおこらない)のストレスが大きめです
なのでファンブル以外は成功するようにしました

移動手段をもう1つ用意する

シナリオ動作が複数あるとPLが自分で攻略している感が出るので、もう1つシナリオ動作を用意しましょう
グリッドウォークではイベントの取り合いを避けるためにPLが別々のルートを選ぶことが多いです
なので大回りする人が困らないように≪探索する≫より長い距離を動けるシナリオ動作を作ります

シナリオ動作≪全力で探索する≫
【タイミング】メジャー
【コスト】疲労5点
【判定】耐久or解析
【効果】2Sqまで移動できる〔達成値9以上〕3Sqまで移動できる〔ファンブル〕移動できない
【解説】地形を的確に把握する力や並外れたスタミナを活かして、溶岩の流れる洞窟を全力で進む

≪探索する≫と同じように移動失敗はリスクにしたくないので、代わりに計算できるリスクとして疲労を課しました。疲労がコストなので達成値はそのままにします
色んなPCが活躍できるように判定に使う能力は≪探索する≫と散らしてます。使ってないDEX系をイベントで多めに出すと親切設計

イベントを配置しよう

グリッドウォークは点在するイベントマスをどれだけうまく回れるかがおもしろさの肝です
「3マス先にしかないイベントマスに≪全力で探索する≫を使って到達できた瞬間」
がこのミッションで一番快感を覚えるポイントになります
逆にいうと「周囲3マス以内にイベントマスがない」という状況はPLが打開できない逆境になるのでよくないですね
イベントが踏破されていくミッション終盤などでは十分ありえますが、配置時点でそういうマスができるのは避けるべきです
というわけで「他のイベントマスが3マス以内にある」を意識しながら、適当に印を付けていきます

グリッドウォーク マップ3

青色でマークしたのがイベントマスです
数は31個。スタート&ゴールと合わせてちょうど半分くらいのマスが埋まりました
半分はなにもないマスなわりにしっかり埋まってるように見えますよね
自分は普段25~30個ほどイベントマスを作っています。イベントは簡単に量産できるので30個くらいはすぐに埋められます

イベント配置のコツ

イベントマスの配置のコツは3つあります
1つ目は「スタート地点周辺だけ計算する」
スタート地点の周辺を切り取ったのがこちら

グリッドウォーク マップ4

グリッドウォークでは一度発生したイベントマスは消滅するので、一番の密集地帯であるスタート直後が一番イベントの争奪戦が発生しやすいです
いきなりイベントが発生しないPCがいるのはできるだけ避けたいので、スタート地点の3マス以内には必ずイベントをPLの人数分配置しましょう(今回は5人でも対応できるように配置)

2つ目は「四隅にイベントはなるべく置かない」
角にイベントが置いてあるとPLは回収したくなりがちです(多分一番外側にある=マップを制覇している感があるため)
しかし序盤~中盤にPLが四隅に行ってしまうと、残りラウンドで巻き返せない距離になりやすいです(もしくはイベントを無視して最短距離を通らないといけなくなるりがち)
ということで基本的に四隅は避けるのが無難です
ちなみに今回はあえて右上に置くことで「残りラウンド数の計算しやすい終盤に、リスクを冒して角のイベントマスを踏みにいくか悩む」というジレンマを用意してみました
それでも踏みに来たPLはリスクを背負った勇気ある冒険者なので、美味しめのイベントを置いてあげましょう(デメリット系のイベントとかは絶対NG)

最後は「なんかイベントがありそうなところに置く」です

グリッドウォーク マップ5

背景と見比べてみると左端上から3マス目の小島やゴール右下の橋など、いかにもなにかありそうなところにイベントが置いてあるのがわかると思います
パッと見でイベントがありそうと思うところは、PLもそう考えてくれる可能性が高いので積極的にイベントを置きましょう

以上3つのコツを守ってイベントマスを配置。そのあとは3マス以内にイベントがあるようにするのを意識して埋めていけばオッケーです

イベントマスの配置のコツ
・スタート地点はイベントの散り合いが起きないようにする
・四隅にはなるべく置かない
・イベントがありそうなところに置く
・残ったマスを「3マス以内」を意識して埋める

ぶっちゃけちゃうとそんなにしっかり決めなくても、PLたちが勝手に悩んでいい感じに困ってくれます。PLを信じましょう(投げ槍)

イベントを作る

イベントの数が決まったのでイベントの内容を考えましょう
グリッドウォークの最大の利点ですが「PLはバラバラに行動しているから似た内容のイベントでも飽きづらい」です
たとえば「魔物と遭遇。判定成功で討伐して換金素材を獲得」というイベントをもし他のPLが先にやっていても、自分に発生したそれは「当事者」として特別に感じてくれます
しかもグリッドウォークでは一度に移動できるのはせいぜい3マスなので、似たイベントは反対側に配置しておけば、同じPLが何度もやるのを簡単に避けられます

ということでジャンジャン量産してジャンジャン散らしましょう。サボれるところはサボっていいんだ!(自分に言い聞かせる)
財宝表や消耗表、魔物討伐みたいに定番の内容を2~3個ずつ量産すればあっという間に揃います
イベントが思いつかないときは雑に「探索表を1回振る」とか入れときましょう
同じイベントを量産するときは「適正な難易度早見表(基本ルールブックP403)」を参考に達成値を簡単、困難、至難に分けたり、判定に使う技能値を変えたりするとベター

ちなみに「人間は良いことよりも悪いことの方が印象が強くて記憶に残る」ってどこかで見た(気がする)ので、良いイベントと悪いイベントは7:3くらいで用意してます

イベント内容を考える
・イベント数31個
 =探索表10個:良いイベント14個:悪いイベント7個
良いイベントリスト
・各種財宝表×1(4個)
・魔物討伐(換金素材)×3(3個)
・薬草摘み(消耗品)×2(2個)
・狩猟or釣り(食料)×2(2個)
・因果力獲得×2(2個)
・次回判定にボーナス×1(1個)
悪いイベントリスト
・体力消耗表×2(2個)
・気力消耗表×2(2個)
・物品消耗表×2(2個)
・金銭消耗表×1(1個)

さくっと完成
自分はシステム面で内容を決めてから「あまりの熱気に体力が奪われてしまう(体力消耗表)」とか「見晴らしのいい高台を見つける(次回判定にボーナス)」みたいにロールプレイ用の設定を考えてます
判定などデータの作成まですると記事の量がものすごいことになるので飛ばしますが「デメリットは回避できるチャンスをPLに与える」というのだけは必ず守りましょう。ペナルティのあるイベントは必ず判定成功で回避できるようにしてください(ボーナスは判定なしでも可)

イベント配置のコツ2

イベントの中身が作れたらさっき決めたイベントマスに置いていきましょう
イベントマス同士の間隔はいい感じになってるので、あとは「似た内容のイベントは離す」「良いイベント、悪いイベントが偏るゾーンを作らない」の2つだけ気をつけながら適当に置いていけばオッケーです

グリッドウォーク マップ6

青=良いイベント 赤=悪いイベント ピンク=探索表
注意してほしいのが「左側は良いイベントが多い当たりルートで、右側は悪いイベントが多いはずれルート」みたいな配置は絶対NG
個別探索であるグリッドウォークは仲間と失敗を共有できないので、受けるストレスが大きくなりやすいです。PLに選択権のない逆境を与えるのは避けましょう

イベントマスの配置のコツ2
・似た内容のイベントは離す
・良いイベントや悪いイベントなど同じ傾向のイベントを偏らせない
・ルートごとに当たりはずれを偏らせない

これでグリッドウォークは完成です!

完成したミッション概要

▼グリッドウォーク形式ミッション「溶岩洞窟の探索」
目的:溶岩洞窟を手分けして探索し、ボスエネミーの住処を見つける
解説:PCたちが魔物の討伐のために訪れた洞窟は、溶岩が流れ熱気が体力を奪う過酷な環境だった。長時間の滞在を避けるためにPCたちは念話で連絡を取りながら手分けして魔物の住処を探すことにする

マップ
緑:スタート地点 黄:ゴール地点
青:良いイベント 赤:悪いイベント ピンク:探索表

グリッドウォーク マップ6

ルール
【形式】グリッドウォーク
【目的】PCが手分けして8×8マスのマップを探索してゴール地点を目指す
【制限ラウンド】7ラウンド
【クリア条件】制限ラウンド終了時点でゴールに到達(PCごとに判定)
【ボーナスとペナルティ】
ボーナス:レストタイム+ブリーフィングシーンを獲得
ペナルティ:レストタイムかブリーフィングシーンどちらかを選んで失う


シナリオ動作
≪探索する≫
【タイミング】メジャー
【コスト】なし
【判定】運動or知覚
【効果】1Sqまで移動できる〔達成値9以上〕2Sqまで移動できる〔ファンブル〕移動できない
【解説】溶岩の流れる洞窟を探索する


≪全力で探索する≫
【タイミング】メジャー
【コスト】疲労5点
【判定】耐久or解析
【効果】2Sqまで移動できる〔達成値9以上〕3Sqまで移動できる〔ファンブル〕移動できない
【解説】地形を的確に把握する力や並外れたスタミナを活かして、溶岩の流れる洞窟を全力で進む

セッションで使おう

実際のセッションでの使い方ですが、各イベントマスに番号を振ったシートと、番号と対応するイベント表を用意するのがベター(イベント表をチャットパレットにしてすぐに出せるようにしておくとさらにグッド)

グリッドウォーク イベントシート

カード機能のあるセッションツールなら、イベント内容を書いたカードを各マスに置いて、止まったPLに自分でめくってもらうと盛り上がります
ユドナリウムだとこんな感じに

スクリーンショット 2020-06-07 15.43.51

カードに使っているアイコンはGame-icons様のものを使わせていただきました
ゲーム向けのアイコンを色やサイズ、角度などをカスタムして使えるのでよく使わせていただいています

グリッドウォークのメリットとデメリット(再)

グリッドウォークには良いところがいっぱいありますが、当然良くないところもあります

メリット
・作るのが簡単
・攻略の自由度が高い
・個別探索だから各PC(PL)が主役になりやすい
・各PLが自分の好みで攻略ルートを選べる
デメリット
・PCがバラバラに動くのでPC間のロールプレイがやりづらい
・NPCが同行する場合、だれについていくのか決めないといけない

デメリットはやはり個別探索なのでPC間のロールプレイがしづらいです
「念話での連携を促す」などログホラの設定を活かした提案をGM側からしてあげられるとベターですね(いい解決方法があったら教えてください)
一方で「PLが各自で行動できるから自分の意見を言うのが苦手な人でも好きに行動しやすい」のはグリッドウォークならではです
シナリオによって相性はありますが、グリッドウォークだけの魅力もいっぱいあるので、特にチャートウォーク形式をやろうと思ったときはぜひグリッドウォーク形式も選択肢に入れてください!

まとめ

ということでグリッドウォークが完成しました
最後にコツをまとめます

グリッドウォークを作るコツ
・ルールなど基本はチャートウォークと同じ
・スタートとゴールの距離は適当でOK
・イベントマスはスタート地点周辺だけ入念に
・シナリオ動作は移動距離が違うものを2種類作る
・イベントの数はマスが半分埋まるくらい
・イベントはコピペで増やしてOK
・似たイベントは離して配置する
・PLに選択権のないペナルティを与えない
・PLに
選択権のないペナルティを与えない(2回目)

これで作り方は以上です
おまけで応用編としてアレンジ方法を紹介

【応用編】

シンボルエネミーを配置する

グリッドウォークを掻きまわす要素としてマップ上を動き回るシンボルエネミーを作ってみましょう
シンボルエネミーは決まった法則で動き回り、接触したPCに消耗表などのペナルティを与える存在です(自分は好きなゲームにちなんでFOEと呼んでます)
例えばこんな感じに

<巡回用ゴーレム>
[シンボルエネミー][人造][巡回]
【ペナルティ】体力消耗表×1回
【特性】ラウンド終了時に巡回ルート上を1マス移動する
【解説】遺跡に配備されている警備用のゴーレム。知性を持たず、命じられたルートを巡回し続けている

<うつろな悪霊>
[シンボルエネミー][精霊][邪毒][追尾]
【ペナルティ】気力消耗表×1回
【特性】ラウンド終了時にもっとも距離の近いPCに向かって1マス移動する
【解説】廃墟をさまよっている不気味な怨霊。生気を求めてさまよっており、冒険者や大地人を見つけるとゆるやかに追い続ける

シンボルエネミーの役割は「PLに計算のできる脅威を与える」と「脅威を回避する快感を感じてもらう」です
なので移動方法やペナルティなどは、すぐに覚えられるくらいシンプルにしてます
シンプルな動きでも意外と進もうと思ってたルート上に立たれたりして、PLは困ってくれます
また、代わりに2~3体配置したりイベントにトラップ(後述)を混ぜたりして、計算が狂う瞬間をデザインしたりします

シンボルエネミーは友人にウケがよくてお気に入りの要素です
ちなみに一番ウケたのはマップ上を横断しまくる<暴走機関車>でした

<暴走機関車>
[シンボルエネミー][人造][巡回]
【ペナルティ】体力消耗表
【特性】ラウンド終了時に巡回ルート上を対角線まで移動し、接触したPCにペナルティを与える
【解説】廃坑内を駆けまわる暴走特急型のエネミー。なにかに衝突したとしても止まることなく、容赦なく跳ね飛ばしてしまう

グリッドウォーク シンボルエネミー

このシンボルエネミーも移動距離が大きく派手ですが「決まったルートを決まっただけ動く」ように作ってあり、PLが脅威を計算しやすいようにしてあります

シンボルエネミーを作るコツ
・移動距離などを固定にして「PLが計算できる脅威」にする
・脅威度を上げるときは数を増やす(2~3体)

特殊なイベントを作ろう

『イベントを作る』の項目では財宝表や消耗表、探索表イベントを量産しましたが、せっかくなのでグリッドウォークならではのイベントを作ってみましょう
例えば判定に失敗するとスタート地点に戻されてしまうイベント

<五里霧中>
[ハプニング][移動]
【判定】知覚or解析≧5
【効果】〔判定失敗〕スタート地点に戻る〔因果力2〕この効果を拒否できる
【解説】深い霧に包まれた道を進む君は方角を見失ってしまった!

激重なペナルティですが「目標達成値が低い」「いざとなれば因果力で拒否できる」「もし戻されても残っているイベントマスを踏むことでミッションに参加できる」と多重にフォローを用意しているので、実はそこまで重くなかったり

他には上で紹介したシンボルエネミーを絡めたイベントとか

<対侵入者用結界>
[ハプニング][シンボルエネミー]
【判定】運動or知識≧7
【効果】〔判定失敗〕すべてのシンボルエネミーがラウンド終了時であるかのように即座に1回行動する
【解説】侵入者対策に張られた結界だ!

ラウンド中にシンボルエネミーが突然行動することでPLの計算を狂わせるイベントです
肝は「ランダム要素をPL側に委ねる」こと
「シンボルエネミーが毎ラウンド、ランダムな距離を移動する」はPLに選択権のない脅威ですが、「PCの判定次第でシンボルエネミーが追加行動する」ならPLが選択権を握ることができます
財宝表などのボーナスと合体すると納得感が出てベター

<トラップに守られた宝物庫>
[チャレンジ][財宝][シンボルエネミー]
【判定】解除≧8
【効果】〔判定成功〕換金アイテム財宝表×1回〔判定失敗〕すべてのシンボルエネミーがラウンド終了時であるかのように即座に1回行動する
【解説】厳重な罠に守られた扉を見つけた。これは宝物庫に違いない!

シンボルエネミーが動くトラップイベントはお気に入りで、いつも3~4個混ぜています

あとはクライマックス戦闘でボーナスが得られるとかもいいです

<魔物の痕跡>
[チャレンジ][魔物]
【判定】知覚or解析≧9
【効果】クライマックス戦闘の≪エネミー識別≫に+1のボーナスを獲得する(パーティ全員に適用)
【解説】魔物の住処だったらしい場所に君は行き着いた。じっくり観察すればなにか情報が見つかるかもしれない

≪エネミー識別≫のところを≪異常探知≫や≪敵情を探る≫などにもできます
判定に成功したときは達成値ボーナスだけでなく、ボスやギミックの手がかりを断片的に描写すると盛り上がりそうです

特殊なイベントの案
・マップ上を移動するイベント
・シンボルエネミーが動くイベント(必ず判定をおこなう)
・クライマックス戦闘のボーナスが獲得できるイベント

シナリオ動作にマイナーを導入する

最後にPCのアクションをアレンジしてみます
せっかく≪探索する≫≪全力で探索する≫が「タイミング:メジャー」なので、メジャー動作を補助する「タイミング:マイナー」のシナリオ動作を作ってみましょう
合わせてルールも追記

追加ルール
・PCは1ラウンドに1回マイナー+メジャーで行動できる

まずはシンボルエネミーの脅威を回避する手段を作ってみます

シナリオ動作≪姿を隠す≫
【タイミング】マイナー
【コスト】本文
【判定】自動成功
【効果】
直後のメジャー行動で2Sq以上移動する場合、移動距離は-1Sqされる。ラウンド終了時まで、自身はマップ上に存在しないものとして扱う
【解説】身を隠しながら探索をおこなう。探索速度は落ちるが安全に進めるだろう

マイナーにも判定を入れると時間がかかりすぎるので基本的に「判定:自動成功」で作ります
使用したラウンドの間はシンボルエネミーの影響を受けない強力な効果になりました
代わりに代償として移動距離が減少する効果を足してます。ただしやはり最低1マスは動けるように

マイナーは自動成功なので1つだけだと「とりあえず使っとけばいいや」となりがちです
なので「どっちを使おう」と悩んでもらえるようにもう1つマイナー動作を作りましょう(選択肢が複数あるとPLが攻略を感じやすいですし)
≪姿を隠す≫がトリッキーな効果なのでもう1つはシンプルな効果にします

シナリオ動作≪辺りを偵察する≫
【タイミング】マイナー
【コスト】疲労3点
【判定】自動成功
【効果】直後のメジャー行動の判定に+1Dする
【解説】周囲を偵察して地形を把握することで、探索を円滑におこなう

シンプルにメジャー動作の判定を強化するシナリオ動作が完成
癖がなく使いやすい効果ですが、コストで疲労を受けるので「とりあえず使っとけばいいや」とはなりづらいようになってます
今回のマイナー動作はどちらもデメリットがあるので、マイナーを放棄できるルールも追加します

追加ルール2
・PCは任意でマイナー権を放棄することができる

これでマイナー動作は完成。そして応用編も終わりです!

グリッドウォークで遊んでみよう。遊んでください

グリッドウォークを作るときに一番大事なコツは「PL側に選択権のないペナルティを課さない」です(グリッドウォーク関係ない)
「選択権のないペナルティ」を避けるコツは簡単で「とりあえず判定を入れて成功で回避できる」ようにすればオッケーです
PCに判定さえしてもらえば「因果力を使ってリスクを減らすか、危険を承知で節約するか」という選択権を与えられてPLも納得しやすくなります

一番大事なコツ
・PL側に選択権のないペナルティを課さない
・困ったらとりあえず判定成功で回避できるようにする

これさえ気をつければ意外と適当に作ってもなんとかなるので、一度作って遊んでみてください!
閲覧ありがとうございました!

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感想ください!
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感想ください!(2回目)
使用素材
・いらすとや様
・イラストAC様
・山田/佐藤様
・Gmae-icons様
・ユドナリウム様

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