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【読書記録】スマホ脳

今年一発目の読書はアンデシュ・ハンセン著の『スマホ脳』。
新年に本屋さんへ行ったとき、1番目につくところにあったのと、以前「世界一受けたい授業」で本書のことに触れた授業を見て興味があったので購入。

読破してみて一言で感想を述べるなら。。

「スマホってドラッグ並に危険なのでは?!」
と思いました。

そしてスマホいじるのが少し怖くなりました。。

スマホ脳の内容

平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか?睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存―最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。
「BOOK」データベースより

特に印象に残った内容

①スマートフォンが集中力や記憶力を低下させている

スマホを弄るときは大体何か他のことをしながらのことが多く、現代のデジタルライフでは複数のことを同時にしようとしがち。
でも私たちは複数の作業を同時にこなすことは無理で、実際には作業を切り替えて行ったり来たりしているだけ。
その際、脳には切り替え時間が必要で集中する先を切り替えた後、元の作業に完全に集中できるようになるまでには何分も時間がかかるそうだ。
つまり「ながら作業」を続けると、効率良く脳を働かせることができなくなる。

スタンフォード大学の研究者の研究によると、マルチタスクを頻繁に行う人は集中や長期記憶が苦手だという結果が出たそうだ。
そして得意なはずのマルチタスクも実は苦手という残念な結果が。

私自身、ここ10年くらいで集中力が無くなったなと感じていた。
それは仕事が始まって疲れてるかなと思っていたがそれだけではなさそうだ。
スマホをはじめとした「ながら作業」で脳の働きを悪くさせて、集中できない脳を自らトレーニングして作っていたのかもしれない・・・。

②SNSはハマるようにできている

正直制限されなければついつい何時間も見てしまうSNS。
無駄にまとめ記事みたり、インスタでエッセイ漫画やライフハックを読んだり、、。
無料で使える素晴らしいコンテンツと思えてしまうが、SNSは商売のために依存するようにできている。
いかに利用者にコンテンツの滞在時間を長くしてもらえるか。
そのためには人間の心理的なところを上手く利用し、ハマってしまうようにできている。

無料だから。
と思ってスマホを制限なく使うと、①で述べた脳の発達にも影響が出るし、
SNSで他人を比較し、嫉妬することによって人生の幸福度を下げることにもなるそうだ。

③子供にスマートフォンを持たせることは危険

大人でもこんなに悪影響があるのに子供が使うとさらに危険。
前頭葉は、衝動に歯止めをかけて報酬を先延ばしすることができるが、25~30歳になるまで完全には発達しないと言われている。
前頭葉が未発達である子供のほうが報酬を先延ばしにする我慢ができないのだから、大人が管理してあげないと依存症になるリスクは高い。

というか28歳の私もまだ完全に発達していないかもしれないと思うと、意識的にスマホを遠ざけないと危険だなと感じた。。

今すぐ実践すべきこと

①スマホの使用を制限する

この本を読了してすぐに行ったことは、SNSの使用時間を制限したことでした。
Facebookのアプリは削除し、見たいときはパソコンで見ることに。
TwitterとInstagramは1日の使用時間を合わせて15分に。

設定してみて1週間経ちましたが、制限したのはSNSだけなのにスマホのトータル使用時間がめちゃくちゃ減りました
どれだけSNSの利用時間が占めていたんだ...

そしてSNSが使える時間が制限されても意外と困らない。
今まで無目的にアプリを開いてることが多かったんだな〜

そして使用時間が減ったら、日々の疲労感も減りました
スマホいじってた時は仕事が忙しくない週でも疲労感を感じ、自分も歳を取って体力が無くなってきたのかな〜と思ってましたが
スマホいじってたせいですね(笑)

②しっかり睡眠を取ること

寝る前の1時間前からはスマホを弄らず7時間以上寝ることに。
スマホ弄らず読書に切り替えたら眠りに着くのが明らかに早くなりました。
寝起きは元々良いほうではないので(低血圧?)あまり変わらず・・・。
これからの変化が楽しみです。

③運動すること

少しの運動でもストレスの予防になるという実験結果が出ているそうで。
そうは言ってもいきなり運動量を増やすことができないので、家事の時間を増やして身体を動かしたり、休みの日に散歩をしたり。
あと日々面倒だと思っていた通勤も運動だと意識を変えたら、少し運動量が増えた気になっています(笑)

④他者とのリアルな関わり

家族や友達をいるときはスマホをいじらず会話を楽しむ。
会社でも自分から雑談をしてみたり、会話をしてコミュニケーションを取ってみたりと。
リアルなコミュニケーションって相手が実在しないと出来ないので貴重だなと感じ、前よりも楽しいと感じるようになりました。
コロナ禍だからなかなか難しいけど今年はリアルなコミュニケーションを大切にしたく、なるべく大切な人には会うようにしたいとも思えました。

所感

いや〜。1日にスマホ7時間はさすがに弄らないでしょ。
って思って“スクリーンタイム“(iPhoneの機能で何時間スマホ開いてたか分かる機能)を見たら
休日6時間弄ってる日とかあって絶望・・・

でも人間の最も重要な本能である
生き延びる・子孫を繁栄させていく
ためには、情報を取得するのは当たり前なこと。
情報を取得すると脳が喜ぶようにできているのだ。

自分がしていることは脳のメカニズム的に当たり前で、報酬を得るためにしていたことをしてたんだと思うと少し救われる・・・
ただし、今の自分は脳が喜ぶために無作為に情報を収集しており、5分前にみた内容も大して記憶に残っていない状態。
本当に必要で確かな情報だけを選択するために、無料のネットニュースなどは無闇に信じず、必要以上に見過ぎないようにしようと思いました。

デジタルデトックスしなくても良いぐらい、常日頃からデジタルと良い距離を取っていけるようになるのが目標。
新年最初からちょっと難しい本を読んだけど、読んでよかったです。


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