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【ヴィンテージ参入1周年】UBルールスコントロール・デッキ調整メモ【後編】



ご挨拶

皆様こんにちは。関西で活動している無名のしがないPWです。

今回の記事はリンクの続き(後編)になります。
本記事では、サイドチェンジプラン及びアーキタイプ別の戦略のヒントのようなものをまとめてみました。

「白単イニシアチブ」「ドレッジ」「ピッチヴァイン」は手元にあるので、(一人回しでの疑似対戦を含め)試行回数が多く、比較的情報の精度は高いかと思います。
また「墓荒らし」「エスパーティンカー」「UBミラーストーム」は過去に握っていましたので、他のデッキのことよりは知見を持ち合わせております。

が、テーブルトップのみでヴィンテージをプレイしていると、対戦した回数が少ないアーキタイプも多いです。
個人的には「オース」と「ドゥームズディ」は対戦経験が多い一方で、特に「アグロショップ」「ゴロススタックス」「UBルールス(ミラーマッチ)」は明らかに数をこなせていません。

「MUD」の型の違い等があまりにも細かく、ワークショップの進化の経緯も完全に把握できているとはいいがたいです。
ワークショップ村の方々、どなたかガッツリご説明してもらえませんかね?

アーキタイプ毎に、情報の精度の高低や密度の濃い薄いがあるかと思いますがご容赦ください。

解説元となるデッキリスト

UBルールスコントロール(タッチ白)です。
前編記載の一部カードの反省点などを調整した結果のリストになります。

サイドチェンジは下記のリストで解説していきます。

それでは後半戦もどうぞよろしくお願いいたします。

汎用的な解説

ゲーム1のキープ基準

大前提としてマリガンはしたくないデッキです。
よほど手札がスカスカではない限り概ねキープします。

基本的に、手札が青く堅い程良いです。
《意志の力/Force of Will》のみの手札でも、概ねキープして良いでしょう。
以後もキープ基準の解説で度々触れますので、こちらを"FoWキープ"と呼称いたします。

《ウルザの物語/Urza's Saga》+Moxの組み合わせの手札は、1ターン目サーガ→翌2ターン目に土地という順番で置けば、最速で構築物トークンが生成が可能です。
構築物トークンはこのデッキの主力となる勝ち手段です。特に先手ならキープ基準になりえます。
以後もキープ基準の解説で度々触れますので、この「1ターン目サーガ+Mox」の事は"構築物ビートプラン"と呼称いたします。

とはいえ基本的には初ターンは青1マナを立て、《ウルザの物語/Urza's Saga》の設置は2ターン目で良いかと思います。
なるべくソフトカウンターを隙なく構え、相手のカードに備えましょう。

《ウルザの物語/Urza's Saga》《Mox Sapphire》の組み合わせは、1ターン目に青マナを構えつつ2ターン目に構築物トークンの生成も可能で、一段上の強さを持つ手札です。是非キープしたいですね。

汎用戦術Tips

《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》がいれば、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》は無限にチャンプアタック、チャンプブロックが可能です。
特にチャンプアタックは、ブロックされればETBを使いまわせる為、概ねオーク本体の攻撃が通ります。

オークのアタック前に別のカードを釣らないように注意。
釣れるのは1ターンに1枚です。

《不毛の大地/Wasteland》は大体の場合、環境にはびこる《ウルザの物語/Urza's Saga》を狙います。不毛を先置きしている場合は、相手のサーガの一章誘発時に対応すれば、サーガからマナを出させません。

相手が前のターンにセットランドをしたかどうかはよく確認しておきましょう。マナトラブルを起こさせるのはイージーウィン筆頭です。デュアルランドを消す選択肢も常に考えておく必要はあります。

《多用途の鍵/Manifold Key》は素引きしたくないカード筆頭ですが…

  • 《太陽の指輪/Sol Ring》を3マナへ加速(丁度相棒回収コストにできます)

  • 構築物トークンをアンタップして疑似"警戒"

  • ブロックされない能力でイニシアチブを奪う

など、ちょくちょく小テクがあります。忘れないようにしましょう。

コンボの片割れで三章からサーチ可能な方。
流石に手札を1枚消費する価値のあるほど強いカードではない。

ルールスへブロックされない能力を付与するのは結構な頻度で起こります。アンブロの絆魂でライフレースが非常に有利になります。

意外と雑に掃かれがちな《Time Walk》ですが、《ウルザの物語/Urza's Saga》をセットしたターンに唱えるとすぐに二章に到達可能です。
非常に強力な動きなので、他に選択肢があるなら《Time Walk》は雑に掃かずに温存し狙っても良いでしょう

強く使うには盤面に左右されるので、意外とキャントリップ+α程度になりがち。

サイドボーディング解説

vs オース(ショーテル型)

サイドチェンジ

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》は、「オース」がPWルートをたどる場合に役に立ちますが、基本的には《偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier》の降臨を阻止するゲームがほとんどです。

また代わりにサイドインする《封じ込める僧侶/Containment Priest》も同じ瞬速2点クロックであり、PWへの攻撃事態は可能です。

ちなみに、PW不採用のリストも普通に存在します。
特に《ドルイドの誓い/Oath of Druids》で捲れたカード等はよく確認し、PWが不在なら《真髄の針/Pithing Needle》を、2枚目の《霊魂奪取/Soul Rend》と交換して良いと思います。

そもそもオークは安易に唱えても《ドルイドの誓い/Oath of Druids》の条件を満たしてしまう為、素直に全抜きで良いでしょう。
黒いカードを減らすことで積極的な《Tundra》のフェッチも肯定します。

《霊魂奪取/Soul Rend》は、《実物提示教育/Show and Tell》からアトラクサの降臨を許してしまった場合のお守り採用です。
《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》を1枚残すよりはこちらの方が断然活躍します。
アトラクサをコレで消す際は、必ずアトラクサのETB解決前に先んじて唱えましょう。

スロートリップする《霊魂奪取/Soul Rend》なら、相手は2枚分失ってからのアトラクサETBになる為、被害はまだマシな方。
(要するに《閃光/Flash》相当)

《ドルイドの誓い/Oath of Druids》《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》からのアトラクサ降臨は、最初の1体消しても結局次のターンにおかわりされます。

ちなみに、《Timetwister》《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》がいない為コンボでは使えなくなりますが、青いカードである点と、「オース」が手札のカードをすぐに展開し尽くすデッキではない為、こちらの手札補充として使えるケースが意外と多いので残します。
どうしても気になるなら、2枚目の《霊魂奪取/Soul Rend》とサイドチェンジでも良いとは思います。

単体でも唱えられるタイミングは意外と多い。

キープ基準

手札が青く堅いか、《封じ込める僧侶/Containment Priest》がキープ基準です。ぼんやりとした手札では勝てないので、1回のマリガンは強気にいきましょう。

"構築物ビートプラン"も多少芽はありますが、特に後手であれば基本的にはマリガンをオススメします。
先手なら、《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》《ドルイドの誓い/Oath of Druids》の組み合わせでも、サーガ三章の《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》サーチが間に合いますので構築物ビートが成立します。
後手の場合、《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》が絡むと三章は間に合いません。

ヴィンテージを代表する極悪コンボ。

ただし、先手であっても《実物提示教育/Show and Tell》ルートには無力な為、やはり基本的には《封じ込める僧侶/Containment Priest》を探してキープしたいです。

《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》《ドルイドの誓い/Oath of Druids》から更にMoxが加わると、後手だと《封じ込める僧侶/Containment Priest》すら間に合いませんが、それはオースのブンまわりです。ヴィンテージの洗礼であり、また受けるデッキの性でもあります。諦めましょう。

ちなみに手札に《退去の印章/Seal of Removal》があるなら、《実物提示教育/Show and Tell》なら通されたとしても意外なほど粘り強く戦えます。
尚この場合は急ぎルールスを着地させ、バウンスループを目指しましょう。
結局のところアトラクサに3回殴られないとゲームは終わりません。

二の矢を補充できなかったり、手札が青く堅くならない事も意外とあります。
着地してもすぐ投了などせず粘りましょう。

戦術Tips

当たり前ですが、《封じ込める僧侶/Containment Priest》が手札にいるなら、カウンターは全て彼女のバックアップの為に使ってください。

フェッチは《Tundra》が優先です。
サイド後の黒マナ要求カードは《悪魔の教示者/Demonic Tutor》1枚と《霊魂奪取/Soul Rend》1~2枚しかありません。

《霊魂奪取/Soul Rend》が最たる例ですが、アトラクサのETBは手なりで解決OKせず、必ずしっかり立ち止まって、先に掃いておくべき呪文がないか手札をよく確認しましょう。必ず通しておきたい呪文を唱え忘れ、ETBで回収されたFoWに打ち消されるのはバカらしいです。

《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》とのコンボでなければ、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》はマストカウンターではありません。
自分の辿れそうなプランの速度を確認して、カウンターするのかよく吟味しましょう。例えば、自分がサーガを設置しているのなら、対応は三章の《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》サーチに任せて、打ち消しは全て《実物提示教育/Show and Tell》にまわすべきです。

このマッチアップでは《不毛の大地/Wasteland》は温存せず積極的にデュアルランドを破壊して良いです。基本的には《Tropical Island》(緑マナ源)を狙いましょう。
《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》は、不毛で破壊しようとしても対応で1/1トークンを押し付けられるので、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》は止まりません。

たまに《ウルザの物語/Urza's Saga》を採用したリストもあり、その場合は裏目になるケースもありますが、「オース」が二章で構築物トークンを生成する場合は《ドルイドの誓い/Oath of Druids》が腐るので、(三章で色マナ源を稼がれてしまいますが)他のサーガ搭載デッキよりは裏目のリスクは少ないです。

また《不毛の大地/Wasteland》が手札にあるなら、相手のMox(特に《Mox Emerald》)へのカウンターは積極的に視野に入ります。
「オース」の土地総数は15~16枚+Mox5種のリストが多いです。
特に(主にマリガンの末)自分の手札のカウンターが少ないようなら、Moxとデュアルランドを消してマナスクリューorカラースクリューを起こすようお祈りするのも選択肢です。

逆に、《Black Lotus》は打ち消さない方が概ね良いと思います。ロータスを割って唱えられる呪文の方を消しましょう。


vs 白単イチシアチブ

サイドチェンジ

抜きたいカード12枚に対し、サイドイン可能なのが8枚です。
《封じ込める僧侶/Containment Priest》全投入しても、最低でも4枚は残さざるを得ません。

基本的には、《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》 2枚に加え…
先手なら《呪文貫き/Spell Pierce》 2枚残し
後手なら《否定の力/Force of Negation》 2枚残し

が一番丸いでしょうか。
カウンターの用途はどちらもMoxを打ち消す事ですが、先手なら《呪文貫き/Spell Pierce》が間に合い、後手は間に合わないので《否定の力/Force of Negation》という理屈です。

《封じ込める僧侶/Containment Priest》は決して有効なカードとは呼べませんが、それでも(イニシアチブ奪取に必要な)生物である点、イニシアチブ地下街の出口である<死せる三者の玉座>をシャットアウトする点で、一応役割を持てます。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》や黒い除去スペルが重要なので、《Tundra》はフェッチしたくないですが、それでも抜いたカードよりは役に立つケースが多い為、概ねサイドインしています。

ちなみに最近の私は、マナファクトを消した遅延パターンプランの可能性をほんの少し上げる為、《呪文貫き/Spell Pierce》《否定の力/Force of Negation》の4枚全てを残すプランを試しています。

更に後手の場合は、《呪文貫き/Spell Pierce》1枚を《精神的つまづき/Mental Misstep》とするプランもあります。
どっちにせよFoWの餌にする事が殆どなので、コンバットを狂わせられ致命的になりうる《剣を鍬に/Swords to Plowshares》ピンポイント対策での《精神的つまづき/Mental Misstep》です。
どっちを引いても概ね弱いのは間違いないので、せめて「掃けた時は強く掃けるものを」という意図になります。

キープ基準

全ては相手の1ターン目生物への回答があるかどうかです。

1ターン目の生物さえなんとかなれば、ゲーム展開はかなり楽になります。
2~3ターンのんびりマナが伸びれば、手札が微妙でもトップデッキの許容範囲が広がり受かりやすくなることと、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の着地が見えてくる為ですね。
よほど引きが弱くない限り、割となんとかなります。

最も良いのは、除去スペルが沢山ある場合で勿論キープです。当たり前体操ですね。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》と除去スペルが手札にあるパターンも良いです。当たり前体s(ry
特にイニチアチブ生物に対し、エンドにオーク→翌メインで除去してオークアタックがとても優秀です。

その他としては「《不毛の大地/Wasteland》+Mox+相手のマナファクトを1回打ち消せる」
このような手札もキープして良いと思います。
《金属モックス/Chrome Mox》等のマナファクトを打ち消し、相手の1ターン目をノーアクションにさせましょう。《不毛の大地/Wasteland》があれば相手が置いた土地の方も翌ターンに消します。

《退去の印章/Seal of Removal》+土地+Moxもキープ基準になりえます。
Mox+土地でマナ加速してルールスの早期着地を目指します。
ルールス+青印章の組み合わせまで辿り着ければ概ね負けません。

"構築物ビートプラン"のみの手札はかなり信頼度が低いです。
特に後手は、《別館の大長/Chancellor of the Annex》等によりMoxをちゃんとばらまけるかどうかも怪しく、サーガ自体も《不毛の大地/Wasteland》《第三の道のロラン/Loran of the Third Path》で簡単に割られてしまう上、《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》が絡んでも翌ターンのデュアルランドがタップインになるため、何かと構築物トークンは上手く出せません。

ETBでディッチャ。ロランはカラカスの対象に出来る点に注意。
オークETB1点を躱されたり、出し入れされて毎ターンディッチャされたりします。

"FoWキープ"も概ね敗けます。マリガン推奨です。
手札にFoW以外の要素もないと、《魂の洞窟/Cavern of Souls》や(後手の場合)《別館の大長/Chancellor of the Annex》で簡単に突破されてしまいます。

繰り返しになりますが、全ては相手の1ターン目生物への回答があるかどうかです。相手の1ターン目に生物の展開をなくすのが理想です。
複合的な手札は、相手の初ターンの動きのうちどのパターンが受かるか考え、1ターン目をしのげそうな確率が悪くなければキープしてください。
先攻なら割と容易にキープできます。

戦術Tips

白チブに速攻持ちクリーチャーはいません。瞬速持ちも大体の場合《孤独/Solitude》のみなので、一度(除去等で更地にして)イニシアチブを奪取すれば、相手はイニシアチブクリーチャーを唱える以外での再奪取が非常に難しくなります。

地下街<鍛冶場>で、《封じ込める僧侶/Containment Priest》等を4/4にするのは有効です。採用総枚数の多い地上3/3生物が止まります。

《別館の大長/Chancellor of the Annex》が公開された場合、1枚のMoxを犠牲に大長の誘発課税をマナを払わずに処理してしまった方が、動きがスムーズになるケースがあります。
大長を複数枚公開された場合や後手の場合では、特に重要です。

サリアと違いマナコスト自体を重くするわけではない。

サイドインされるであろう《無のロッド/Null Rod》はマストカウンターではありません。
相手のマナファクトも縛ります。自分がMoxに寄った手札では流石に消しますが、このカードは相手のトップデッキの受かる範囲も狭める為、土地が伸びるなら無視して良いケースも多いです。

打ち消しでも《不毛の大地/Wasteland》でも、相手のマナ基盤を狙う場合は白が出るものを優先的に狙いましょう。白チブは白マナが意外と捻出しづらいです。

1ターン目の《意志の力/Force of Will》はマナファクトに打ちます。
本来は当然相手の生物呪文に当てるべきカードですが、マナファクトを許すと《魂の洞窟/Cavern of Souls》が大きな裏目になるからです。

《撤廃/Repeal》で相手の《金属モックス/Chrome Mox》をバウンスすれば、再展開するには刻印も再要求できます。白マナ源を消せますのでキャントリップを兼ねて気軽に狙って良いでしょう。

4マナあっても相手が生物を展開しない場合は、手札は概ね《別館の大長/Chancellor of the Annex》《孤独/Solitude》《剣を鍬に/Swords to Plowshares》(か刻印できない《金属モックス/Chrome Mox》)です。大体3~4ターン目以降は相手の手札が透けやすいので意識しておきましょう。

相手が白3つを含む7マナに到達する場合、《別館の大長/Chancellor of the Annex》《エメリアの呼び声/Emeria's Call》が唱えられるようになります。このマナ域にたどり着く前のターンは警戒が必要です。

白チブは白3つの捻出が非常に大変な為、点数で見れば7マナに到達していたとしても、実際は唱えられないことも多いです。白マナの数もしっかり確認しておきましょう。

《多用途の鍵/Manifold Key》の隠された能力が最も活きるマッチアップです。サーガ三章から鍵をサーチし、そのままブロックされない能力付与でイニシアチブを奪取する展開もままあります。忘れないようにしましょう。


vs UBミラーストーム

サイドチェンジ

《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》は、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の墓地活用を犠牲に、《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》に蓋をします。
《ウルザの物語/Urza's Saga》の三章からサーチが可能です。

このマッチアップで積極的にサイドインできるのは《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》くらいです。

《鋼の妨害/Steel Sabotage》は、完全な不要牌よりは候補になりますが本質的ではありません。相手の協約コストを減らす目的が主になります。
また《鋼の妨害/Steel Sabotage》も構築物トークンにも触れる為、《退去の印章/Seal of Removal》よりは良いかと思い、1枚交換しています。

《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》を重く見るなら《退去の印章/Seal of Removal》ですが、このマッチアップでは相手もシェオルの着地を積極的には狙ってきません。

「UBルールス」は打ち消しが豊富な青いデッキです。
有利マッチとは言えないものの、そもそもミラーストームを受けられる構造をしています。
基本的にはサイドではなくキープ基準で戦いましょう。

キープ基準

手札が青く堅いことが理想のキープ基準ですが、"FoWキープ"も許容範囲でしょう。
基本的には《呪文貫き/Spell Pierce》《狼狽の嵐/Flusterstorm》が手札になくても、安易にフルタップでターンを返さないようしましょう。

"構築物ビートプラン"も重要です。
相手のデッキに《不毛の大地/Wasteland》はありませんので、《ウルザの物語/Urza's Saga》の構築物トークン生成は概ね妨害されません。
相手の構築物トークンビートへの対抗手段という事も兼ねますし、なるべくキルターンを早める努力をしましょう。
先攻なら(青1マナを構えなかった故の)返しの後手1キルだけ諦めると開き直るのもありです。

戦術Tips

「UBミラーストーム」は基本的に《暗黒の儀式/Dark Ritual》からアクションを起こす都合上、「アレがダメならコレ」といった二の矢三の矢を飛ばしにくいデッキです。
キープした手札から概ね何かは飛んできますが、初動を捌けばかなり時間を稼げます。

デッキに4枚しかない。(当たり前)

主な負けパターンは、《鏡に願いを/Beseech the Mirror》等のスペル合戦はなんとかなるものの、その合間で出てきた構築物だけ止まらなかったというパターンが最も多いかと思います。
ミラーストームは土地の総数が少ない為、《Underground Sea》(黒マナ源)への《不毛の大地/Wasteland》は比較的有効でもある一方で、やはり基本的には、不毛は《ウルザの物語/Urza's Saga》を狙うのが表の択でしょう。

相手の勝ち手段の内、《ネクロポーテンス/Necropotence》《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》はペイライフを要求します。つまりクロックの展開は相手の勝ち筋を減らす事に直結していることからも、全体的にキルターンを早める努力は重要です。

少し抽象的な表現にはなりますが、コントロールではなくクロックパーミッションとして振舞う意識が重要です。

《暗黒の儀式/Dark Ritual》は、手札が《狼狽の嵐/Flusterstorm》のみの場合は、儀式そのものに対してカウンターした方が良いです。(マナを捻出するカードにマナを追加要求する為、打ち損になるケースもほぼありません)
見逃すと捻出したマナでそのまま《ネクロポーテンス/Necropotence》《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》と続けられるとゲームが終わります。
また《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》も裏目であり、これに関しては《呪文貫き/Spell Pierce》《否定の力/Force of Negation》でも同様の裏目を抱えます。

《暗黒の儀式/Dark Ritual》経由でサクッと着地し、そしてゲームは終わる。

《鏡に願いを/Beseech the Mirror》も、サーチ先に当たる当たらないにより、同様の問題が起こります。迷うようなら《鏡に願いを/Beseech the Mirror》を打ち消しましょう。
またサーチ先は盤面を見れば予想しやすいので、デッキリストの予習も重要です。せめてストームルートの可否だけでもパッと判断できると良いですね。

相手のエンドフェイズであれば、土地をフルタップしても《Ancestral Recall》以外には大した脅威は飛んできません。
上述の通りキルターンは早める必要があるので、多少の隙は晒してでも《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》を積極的に展開する等、テンポよく手札をまわした方が良いでしょう。

自分の脅威、例えばエンドフェイズの《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》《意志の力/Force of Will》が飛んできた場合、打ち消し合戦に付き合わなくて良いケースがほとんどです。
最終的に《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》も控えていますので、打ち消しは温存しつつ改めて別の脅威を探しましょう。

《狼狽の嵐/Flusterstorm》《狼狽の嵐/Flusterstorm》を重ねると余剰マナが多い方が勝ちます。後出しフラスターが必ずしも勝つわけではないので注意しましょう。

5マナで《意志の力/Force of Will》を唱えられるとしても、本当に5マナで唱えてよいのかよく考えましょう。あえてピッチで打てば、浮いた5マナで返しの《狼狽の嵐/Flusterstorm》までケアできます。

《真髄の針/Pithing Needle》の主な対象は下記です。

  • 《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》

  • 《ネクロポーテンス/Necropotence》

  • 《一つの指輪/The One Ring》

先出しで設置するなら《ネクロポーテンス/Necropotence》一択でしょう。
着地=即敗北であり、また唯一針の後出しでは間に合いません。
それ以外のカードを指定する場合は後出しの針でも間に合うため、そもそも先出しする必要性がありません。

ストームルートへの《意志の力/Force of Will》は、基本的には《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》に当てるのが正解でしょう。

ヨグウィル直前の場は、協約で色々墓地に溜めた状態なのがほとんど。
つまり、相手の場には何も残っていないはず。

《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》を介さず、《鏡に願いを/Beseech the Mirror》から直接《苦悶の触手/Tendrils of Agony》されるケースの事を忘れないように注意しましょう。
初歩的なことですが、《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》に気を取られすぎてウッカリ敗北しないよう、自分のライフはちゃんと確認しておきましょう。

手札から直接唱える《苦悶の触手/Tendrils of Agony》でも、ライフ6~10点くらいは簡単に消し飛びます。(Mox→《暗黒の儀式/Dark Ritual》でも既に6点です)
特に有利盤面の際、負け筋を少しでも多く潰す時に重要な要素となります。結構忘れがちな負け筋なので頭の片隅に刻んでおきましょう。

相手のメインフェイズで(例えば《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》のドローに合わせて)《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》を展開したり、マナファクト等を安易に打ち消したりすると、ストームカウントに利用されるケースもあります。有利な時ほど特に立ち止まり、裏目がないかよく考えましょう。ストームキーワードはFoWでは防げません。


vs リングショップ

サイドチェンジ

この項目で想定するワークショップデッキは、《修繕/Tinker》《否定の力/Force of Negation》まで採用されているかなり青いワークショップデッキになります。
正確にはティンカーリングショップとでも呼ぶのでしょうか。

《アージェンタムのマスティコア/Argentum Masticore》がよくサイドインされるので、《殺し/Snuff Out》はサイドイン候補になりえます。
その場合、《狼狽の嵐/Flusterstorm》《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》が交換先になるでしょうか。
が、私は今の所、《殺し/Snuff Out》は範囲が狭い為サイドインしない方針を推奨しています。

手札がなくなれば自壊する。
このカードの定着を目指している場合、相手は手札を安易に掃けない点は重要なポイントです。

また《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》は概ね《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》ピンポイント対策な上、自分のルールスを縛るので当然サイドインしません。

キープ基準

基本的にはゲーム1同様に青いかどうかです。
《浄化の印章/Seal of Cleansing》《鋼の妨害/Steel Sabotage》が特に欲しいカードになりますが、初手に必要というものではないのでわざわざ探しにはいきません。
"FoWキープ"もOKで、基本的に初動をある程度捌けそうなら素直にキープして良いと思います。

"構築物ビートプラン"は、相手に《不毛の大地/Wasteland》がないので構築物トークンの生成は概ね妨害されないものの、結局相手の構築物トークンのサイズを超えられなくなるのがほとんどな上、1ターン目から《一つの指輪/The One Ring》《修繕/Tinker》等のマストカウンターも飛んできます。
総じて、ノーガードでのビートプランは概ね成就しません。
青1マナを立ててエンドする手札を求めてマリガンした方が良いでしょう。

私が対峙したリングショップの方々は、恐らく《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》のケアも兼ねて、大体2ターン目に大物を唱えてくる方がほとんどでした。先攻1ターン目なら意外と青マナを立てなくても良い…かも?

戦術Tips

ロングゲームになると負けます。つまり待っても負けるという事です。流石にフルタップばかりの隙だらけでは瞬殺されますが、特にルールスの回収だけでも初動を捌いたならすぐにした方が良いことが多いように感じます。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》は先置き可能なら相手のエンドに展開してクロックにしましょう。《一つの指輪/The One Ring》に合わせる為温存…とかは基本的には考えなくていいです。

《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》がこちらのオークやルールスになりたがる時があります。基本的にあまりケアしませんが、そういうプレイがある事は把握しておきましょう。

なんでもできる!なんでもなれる!
フレフレわたし!

マナファクトへのカウンターは基本的には効果が薄いです。その後唱えられる肉の方をカウンターしましょう。

《不毛の大地/Wasteland》は、概ね《ウルザの物語/Urza's Saga》用に温存します。相手の構築物トークンのサイズがあまりにも大きすぎます。

マナファクトをカウンターしつつ、《Mishra's Workshop》への不毛というプレイは、成就する印象がありません。大体の場合で、数ターン後の《Mishra's Workshop》2枚目や《ウルザの物語/Urza's Saga》に泣かされます。

《Mishra's Workshop》のマナは、《呪文貫き/Spell Pierce》等の支払いには使えません。相手の実質的な浮きマナはよくチェックしておきましょう。

《浄化の印章/Seal of Cleansing》が引けているなら、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の回収・着地を急ぎましょう。特に《否定の力/Force of Negation》を3マナでのんびり構えている場合ではないです。
FoNをピッチで打ってアド損しても、白印章をループさせれば取り返せます。

ルールスと合わせて毎ターンディッチャ。
流石に勝ちます。

サイドインされるであろう《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》は警戒すべきです。《退去の印章/Seal of Removal》(青印章)が一番有効な回答になります。


vs ピッチヴァイン

サイドチェンジ

土地は《Underground Sea》を優先する。
つまり《浄化の印章/Seal of Cleansing》より《殺し/Snuff Out》

《撤廃/Repeal》《虚空の杯/Chalice of the Void》を返せますが、そんな噛み合いを気にしている場合ではないです。ほぼ不要牌なので抜きましょうう。

《呪文貫き/Spell Pierce》は、相手の《意志の力/Force of Will》《活性の力/Force of Vigor》に対応できる為、これがあれば裏目を気にせず対策呪文を掃いていけます。意外と弱くありません。

《浄化の印章/Seal of Cleansing》及び《殺し/Snuff Out》は、《虚ろな者/Hollow One》の除去手段です。
対「ピッチヴァイン」では《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》の早期展開が重要なので、フェッチする土地が黒>白な為、《殺し/Snuff Out》に入れ替えています。
また《復讐蔦/Vengevine》にも当たる点も見逃せません。

ピッチヴァインが繰り出す生物はパワー4。
構築物トークンや軍団トークンが5/5になれば、盤面はかなり安定する。

キープ基準

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》+Mox+土地が最高のキープです。

ピッチヴァインよりドレッジの方が最近は多いようです。
このカードの影響もあるでしょう。

《The Tabernacle at Pendrell Vale》《真髄の針/Pithing Needle》もキープ基準です。
一応《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》もキープ基準になるでしょう。

墓地追放は《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》《復讐蔦/Vengevine》をけん制しますが、《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》及び《虚ろな者/Hollow One》には関与できません。

他には《不毛の大地/Wasteland》もキープ基準になります。2枚目の《Bazaar of Baghdad》がない事をお祈りましょう。

"FoWキープ"はありえません。対策カードを探しにマリガンです。

"構築物ビートプラン"のみの手札もあやしいのでマリガンです。
相手のデッキの上から10~12枚分くらいの中に《不毛の大地/Wasteland》が1枚あるだけで敗北します。《活性の力/Force of Vigor》も当然ありえます。

基本的に何かしら要素が二つくらいあるのが理想です。
(タバナクル+不毛、サーガMox+針、FoW+不毛etc…)
甘えず強気のマリガンを推奨します。

先攻1ターン目に《復讐蔦/Vengevine》が2体走ってくるような展開は、《虚空の力線/Leyline of the Void》以外での対処は元より不可能です。これもまたヴィンテージクオリティですので諦めましょう。(意外と、無限ターンや相手のうっかりbazaar起動にオーク等で勝てる時もある)

※よほどbazaarデッキが憎いなら《貪欲な罠/Ravenous Trap》という選択肢もあるにはあります。

後引きで腐らない、後手0ターン目でも対応できるbazaar対策。

戦術Tips

キープ基準のカードで2ターン目以降は(主に墓地を)妨害し、後続の脅威をなるべく出させないようにして、1ターン目の展開された脅威(大体《虚ろな者/Hollow One》《復讐蔦/Vengevine》)をライフが尽きる前に処理する戦いです。

盤面の処理は、大体の場合《虚ろな者/Hollow One》がネックになります。《The Tabernacle at Pendrell Vale》が当たる時はすぐに出しましょう。

《The Tabernacle at Pendrell Vale》《ウルザの物語/Urza's Saga》があるときは先にサーガを設置するのも一応選択肢です。
返しのターンで《不毛の大地/Wasteland》を炙り出せると、手札の《The Tabernacle at Pendrell Vale》の信頼度が増します。
なおこの場合、《活性の力/Force of Vigor》でサーガ破壊+不毛セットランドが裏目になります。

別の妨害手段がないのなら、後手1ターン目(先手2ターン目)は、まず《不毛の大地/Wasteland》して良いと思います。後続を出させないのが優先です。尚その場合は、2枚目のbazaarを持たれている事と、《有毒の蘇生/Noxious Revival》が裏目です。

こちらの墓地の不要牌をトップに仕込まれ、実質ターンスキップさせるといった使い方も。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》《Timetwister》のコンボは、仮に相手のライフが20点だとしても積極的に唱えて良いです。
盤面の生物はドロー誘発7点分で一掃でき、何枚引こうが8/8の軍団トークンを超える方法が相手にはほとんどありません。
尚、《Timetwister》のターンのアタックで相手を倒せないなら、焦って攻撃せずブロックに回しましょう。新たな7枚+上から3枚分で、《復讐蔦/Vengevine》2枚 速攻8点パンチなんかもあり得ます。

8/8の動員トークンへの対抗手段は、サイドインするかもあやしい《応じ返し/Snapback》くらいかと思います。…一応、頭の片隅には入れておきましょう。

「やられる前にやれ」的なライフレースする展開には99%なりません。相手が動けなくなるまで徹頭徹尾受け一辺倒になります。相手の場にbazaarさえなければ何もできないので、そこで攻勢に移ります。

最終的に、盤面に相手の生物がいない状態で《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》が立てば勝ちです。
ピッチヴァインが盤面に生物を送り込むには、必ず《Bazaar of Baghdad》の起動が必要になる為オークの軍団トークンが育ち、5/5(bazaar起動2回分)を超えればコンバットでスタッツ勝ちできるので概ね負けません。

尚この状況下に持ち込めた場合、最優先でケアすべきなのは《激情/Fury》です。

bazaar1回分だと、オーク1/1+軍団3/3なので綺麗に処理されます。

vs ドレッジ

サイドチェンジ

土地は《Tundra》を優先する。
《殺し/Snuff Out》ではなく《浄化の印章/Seal of Cleansing》でも良い。

《撤廃/Repeal》《虚空の杯/Chalice of the Void》を返せますが、そんな噛み合いを気にs(ry

《呪文貫き/Spell Pierce》も、対「ピッチヴァイン」と同様に意外と弱くないです。

《浄化の印章/Seal of Cleansing》は、《虚ろな者/Hollow One》の除去手段です。
対「ドレッジ」では、オークではなく《封じ込める僧侶/Containment Priest》の方が重要なので、フェッチする土地が白>黒な為、《殺し/Snuff Out》には入れ替えません。

《殺し/Snuff Out》の方がマナがかからないので別に入れ替えても良いですが、《這い寄る恐怖/Creeping Chill》の存在によりピッチヴァインよりも輪にかけてライフに余裕がない点は要注意です。

実質ライフが8点しかないようなもの。
タバナクルの採用枚数が減少傾向である為、最近は採用していないリストも多いが…。

キープ基準

《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》は、ピッチヴァインの時と違いキープ基準として信頼できます。
次の戦術Tipsで後述しますが、特に《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》《不毛の大地/Wasteland》でのキープは、ピッチヴァインと違いかなり芽があります。

他には《The Tabernacle at Pendrell Vale》《真髄の針/Pithing Needle》がキープ基準です。

ピッチヴァイン同様、《不毛の大地/Wasteland》もキープ基準になります。やはり2枚目の《Bazaar of Baghdad》がない事をお祈りです。

"FoWキープ"と"構築物ビートプラン"共に、ピッチヴァインと同様でマリガン推奨です。

ピッチヴァイン同様、基本的に何かしら要素が二つくらいあるのが理想です。
(タバナクル+不毛、サーガMox+針、トーモッド+FoW etc…)
ドレッジでもピッチヴァイン同様、やはり甘えず強気のマリガンを推奨します。

後手の場合、相手の1ターン目《悲嘆/Grief》に泣かされるケースがありますので、対策カード+《意志の力/Force of Will》の手札には安心感がありますが、「対策カードを引けているのにFoWがないからマリガン」は流石にしない方が良いでしょう。
また土地である《The Tabernacle at Pendrell Vale》も抜かれませんが、ドレッジの主力となる《イチョリッド/Ichorid》はタバナクルをすり抜けます。

後手でこれをケア出来る墓地対策は《虚空の力線/Leyline of the Void》しかない。

戦術Tips

ピッチヴァインと違い、1ターン目に《虚ろな者/Hollow One》以外の生物が出てきません。
(私の知る限り)全ての「ドレッジ」で、最初の《Bazaar of Baghdad》起動は仕込みになるはずです。

先手でも後手でも《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》《不毛の大地/Wasteland》で、諸々が間に合います。
《虚ろな者/Hollow One》が展開されている場合は、そちらの処理に移行しますが、1体であれば、処理できないまま20点削られるケースは少ないでしょう。

この場合、「ドレッジ」側が切り返すには、2枚目の《Bazaar of Baghdad》を握っていないといけません。
尚、《有毒の蘇生/Noxious Revival》による《Bazaar of Baghdad》回収はある程度ケア可能です。
《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》はプレイだけして、起動は遅らせましょう。《有毒の蘇生/Noxious Revival》対応でトーモッドを起動すればbazaarを回収できない為、にらみ合いになります。

小テクも多くグリーンカウントにもなる、何かといぶし銀なカード。

プレイの順番は、《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》の設置、その後に《不毛の大地/Wasteland》起動です。そこをおろそかにし不毛の起動を先にすると、《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》の設置に対応で《有毒の蘇生/Noxious Revival》されます。

bazaarがなければドローフェイズにしか発掘できませんので、ドローフェイズに一回、3枚捨てた中から仮に発掘6(最大値)されても、大したことは起きないケースも多いです。《ナルコメーバ/Narcomoeba》程度なら見逃しても、後々オークで処理できます。
捲れが強く、例えば《イチョリッド/Ichorid》が落ちつつ翌ターンも発掘できそうならその時に《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》すれば、《有毒の蘇生/Noxious Revival》されてもそのターンにbazaarは手札に加わりませんので、相手の勝ち手段の一部を追放しつつ1ターン稼げています。

《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》等の単発の墓地掃除は、「発掘自体を防ぐ為に事前に起動しておく」ではなく、「発掘(bazaar起動)後の墓地の状況次第で起動」で良い場合がほとんどです。墓地に落ちた相手の勝ち手段を少しでも多く追放できるよう、なるべく引き付けましょう。

慣れていないと意味不明な挙動に圧倒されますが、発掘自体は単にライブラリーを掘っているにすぎず、それ自体で何かが起きるわけではありません。
最速でも、掘られたカードが墓地に落ちた後の誘発型能力で初めて何かが起こるので、墓地の追放はそのタイミングで大体間に合います。

構築物トークンが目指すスタッツは4/4です。《イチョリッド/Ichorid》《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》を毎ターンブロックする事が可能になります。
…が、「ドレッジ」は横並びするのでそれで受けが安定するわけではありません。

どの型の「ドレッジ」でも採用される主力生物。
どちらもパワー3。

《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》は、蘇生させないよう優先的に対応しましょう。数が増えすぎると《The Tabernacle at Pendrell Vale》以外に返せる手がなくなります。《黄泉からの橋/Bridge from Below》のゾンビ生成も同様です。

《黄泉からの橋/Bridge from Below》は、緊急時には《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》ETBをオーク自身に向け自爆する事で、黄泉橋を取り除けます。覚えておきましょう。
if節なので、ゾンビ生成誘発に対応して自爆しても間に合います。

全てのドレッジで必ず採用しているわけではない。

「ドレッジ」は1ターン目以外はドローしない(発掘に置換される)為、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》が誘発する機会は非常に少ないですが、こちらが墓地掃除した直後のbazaarは再びドローします。意識しておきましょう。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》は、ETBの1点で「ドレッジ」の色んな生物を消せます。その後の1/1軍団トークンのブロックと合わせればかなりライフを守れるので、ETBの的がない状態では唱えない方が良いです。

ドレッジのタフネス1な方々。
イチョリッドは簡単にまた戻ってくるが、それでもライフは大きく守られる。

「ドレッジ」の2ターン目アップキープ等、「墓地に発掘カードが1枚の時にbazaarを起動した」というシチュエーションで、「1枚目の発掘で次の発掘が見つからなければ、相手はドローする」という可能性をケアして先出しするオークは大体良い事が起きません。成功したとして相手のライフは元より関係ないマッチアップな上、軍団2/2も特段重要になるスタッツではありません。
オークの先出しは原則控えましょう。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》は、ETBを含めれば3/3と相打ちが可能です。《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》設置前に出てしまった《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》の処理等で、稀に役に立つケースがあります。

出てしまった場合は、基本的には4/4の構築物トークンで受けたい。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》《Timetwister》のコンボは、対「ピッチヴァイン」の時と同様、積極的に唱えて良いです。
対「ピッチヴァイン」と違い、8/8軍団トークン一体では「ドレッジ」の横並びに対処できませんが、今現在の盤面は当然ドロー誘発7点分でかなり処理できる上、墓地がなくなるので相手を大きく減速させられます。

対「ピッチヴァイン」以上に、「やられる前にやれ」的なライフレースする展開には99.9%なりません。徹頭徹尾受けですが、相手が動けなくなるまでというより、対「ドレッジ」は詰みの状態に持っていくというイメージです。
「ドレッジ」は《這い寄る恐怖/Creeping Chill》によりライフゲインもあるので、中途半端にライフを削る行為はほぼ100%徒労に終わります。

「ピッチヴァイン」はbazaarさえなければ生物を展開できないので、bazaarが無い等の動けないタイミングでは攻勢に移り、bazaarをトップデッキされる前にゲームを畳む必要があります。
対して「ドレッジ」はbazaarがなくとも毎ターン1回は発掘できますし、《イチョリッド/Ichorid》が墓地にいれば、勝ち手段に発掘すら関係なくなります。
よって、ある程度詰んでいる状態を作らなければ攻勢には移れませんし、その場合は大抵相手の投了によりゲームが終わるケースも多いです。

最終的に、盤面に相手の生物がいない状態で、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》着地させ、毎ターン墓地掃除(トーモッドや黒ボム)で蓋をすれば概ね勝ちです。

同様に、盤面に相手の生物がいない状態での《封じ込める僧侶/Containment Priest》《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》でも概ね勝ちです。
ただし、僧侶と墓掘りは《這い寄る恐怖/Creeping Chill》を止められません。

《這い寄る恐怖/Creeping Chill》の残枚数は常に把握しておきましょう。
4枚で12点です。《血清の粉末/Serum Powder》で追放されているかどうかなども見落とさないように注意です。
墓地に蓋が出来た場合でも、ライフが致死圏内だとライブラリーを掘られるだけで負けます。
その場合、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》が頼りになります。(絆魂やトーモッドループ)

誘発対応で墓地から追放しても間に合います。

vs ドゥームズディ

サイドチェンジ

不要牌が抜けて、なんとも微妙なカードをサイドイン。

「UBルールス」は打ち消しが豊富な青いデッキです。
「UBミラーストーム」同様、執拗に何かをサイドインせずとも、デッキ構造自体が受けられるようになっています。

サイドインするカードはどれも非常に微妙で…

  • 《鋼の妨害/Steel Sabotage》は、《最後の審判/Doomsday》後にパイルされやすい《Black Lotus》ほぼピンポイント。(タッサの青青の捻出方法が大体ロータス)

  • 《殺し/Snuff Out》《致命的な一押し/Fatal Push》は、《タッサの神託者/Thassa's Oracle》を消し青への信心を0にするワンチャン要員。(相手の山札が1or2なら勝利を妨げられる)

と、この程度の理由です。
尚、《殺し/Snuff Out》《致命的な一押し/Fatal Push》は、マナ不要な分《殺し/Snuff Out》の方が良いでしょう。

《殺し/Snuff Out》は、《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》《敵対工作員/Opposition Agent》を消せないですが、必ず採用されているものでもない上に、プッシュと違い、逆に《濁浪の執政/Murktide Regent》は消せます。

《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》は、《最後の審判/Doomsday》に対応して墓地掃除をすると、極々まれにパイルの選択肢を減らせるケースもありますが、ほぼただの2マナ1ドローです。

《致命的な一押し/Fatal Push》とは五十歩百歩なものの、強いて言えば、プッシュの方が直接的な妨害札なので、私はこちらをサイドインしています。

《退去の印章/Seal of Removal》はタッサを唱える際に山札0枚を強要します。ただそれを事前に告知してしまう為弱いカードですが、選択肢は一応狭めている事と青いカードである為、サイドインしたままにしています。
いや流石に…と思われる方は、《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》《致命的な一押し/Fatal Push》と入れ替えても良いと思います。

キープ基準

青いかどうかです。とにかく青い必要があります。
究極、土地がなくても《意志の力/Force of Will》《否定の力/Force of Negation》がいっぱいならキープできますし、"FoWキープ"も可能です。
カウンターが1枚もない手札は、初回ならマリガンで良いでしょう。

以前、土地のない代わりにFoW4枚+青い手札が来た為、キープか悩んだところ、後から「余裕でキープして良い」とお相手のドゥームスディの古豪に窘められました。(なお《最後の審判/Doomsday》後の全てを打ち消して、確かにそのゲームは勝ちました)

《最後の審判/Doomsday》でライフが半分になること、キャントリップに《定業/Preordain》《通りの悪霊/Street Wraith》まで採用していることから、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》は非常に強力なクロックになれる為、オーク+Moxはキープ基準足りえます。

両方とも4枚採用しているパターンが多い。

同様に、"構築物ビートプラン"もキープ基準足りえます。後述しますが早期のクロックの展開は非常に重要です。

《不毛の大地/Wasteland》2枚と言った手札もキープ基準です。相手のデュアルランドをガシガシ割るプランは非常に有効です。

戦術Tips

こちらのライフはほぼ関係しません。

サイドから《濁浪の執政/Murktide Regent》《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》を唱えてくることはあります。一応頭の片隅に入れておきましょう。

ロングゲームになると必ず向こうの方が手札が万全になります。
まずクロックはなるべく早く展開しライフを攻める事で、相手が手札を整える猶予を削るのが前提です。

対「ドゥームズディ」の対策を解説する上で最低限必要になる知識2点に触れておきます。

  • パイルはこのパターンが最もシンプルです。

裏面はフリー枠です。概ね《意志の力/Force of Will》になるでしょうか。
アンリコ→ロータス→タッサで、山札1枚の為勝利です。(5枚目のタッサは保険)
  • 採用されているドロースペルのラインアップは、概ね《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》《渦まく知識/Brainstorm》《思案/Ponder》《噴出/Gush》《定業/Preordain》4枚《通りの悪霊/Street Wraith》4枚です。(一応《Time Walk》も同じ事ができます)

おなじみの制限カード。
定業・レイスは各4枚。ここまで全力投入されている。

上述の一番単純なルートで即勝利するには、
・黒1マナ 《暗黒の儀式/Dark Ritual》
・(青1マナ) 《最後の審判/Doomsday》後のキャントリップ
・青1マナ 《Ancestral Recall》
・青2マナ 《タッサの神託者/Thassa's Oracle》(捻出は概ね《Black Lotus》
と、《Black Lotus》分を抜きにしても、コンボ完走にはそこそこマナを要求します。
パイルのトップへアクセスするキャントリップがフリースペルでも、最低青黒1マナずつ、計2マナ必要です。

《狼狽の嵐/Flusterstorm》を構えたりと言った事も踏まえれば、更にマナが必要になります。

また、そもそもコンボを揃えないといけない都合上、キャントリップは温存せず普通に唱えていかなければならない為、《最後の審判/Doomsday》後のキャントリップの確保に困っている事も意外と多いです。

つまり《最後の審判/Doomsday》後にターンが返ってくることは割とあります。「ドゥームズディ」にとっては、ターンを返せるならその方が楽なのです。
しかし、その場合はライフが半分の状態ですので、クロックを展開していればこの選択肢を取りづらくなります。

ライフが詰まっていれば、時には《通りの悪霊/Street Wraith》をサイクリング出来ないといった制約を与える事もできるでしょう。こちらにオークがいれば尚更ですね。

総じて、相手のライフを減らすという事は選択肢を狭めさせるということを覚えておくとよいでしょう。

また相手のマナ基盤は、土地14枚+青黒Mox計2枚+《Black Lotus》の構成がほとんどで、前項での説明の通り、《不毛の大地/Wasteland》でデュアルランドを破壊する戦略も有効です。
マナが足りなければ、手札に色々揃っていても楽に勝てるパイルができなくなります。

相手には《ウルザの物語/Urza's Saga》も無い為、積極的に不毛する事に大きな裏目も特にありません。
また相手がフェッチを置いてきたとしても、こちらの《不毛の大地/Wasteland》をずっと起きている状態にしておくと、こちらのエンドにフェッチを切ってインスタントスペルを使いづらくなるため、相手のテンポを阻害できます。

キャントリップが多い為、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》はかなり信頼のおけるクロックです。

相手に《不毛の大地/Wasteland》はありません。《ウルザの物語/Urza's Saga》の構築物トークンは安定して生成可能であり、こちらもまた優秀なクロックになります。

《暗黒の儀式/Dark Ritual》《最後の審判/Doomsday》を打ち消すかどうか等は状況によって異なる為、「UBルールスならコレが安定」というのは一概には言えません。
相手の盤面にもよりますが、場にクロックがない場合や、手札の打ち消し枚数に乏しい場合は《暗黒の儀式/Dark Ritual》《最後の審判/Doomsday》を打ち消した方が良いでしょう。
少ない打ち消しで《最後の審判/Doomsday》後のタッサに照準を合わせても、パイルの自由枠で相手の打ち消しが1枚補充されるケースも多い為、概ね勝てません。

クロックが無ければ、《最後の審判/Doomsday》後のキャントリップを打ち消すプランも、相手は普通に次のターンのドローすれば良いだけなので効果は薄いです。

相手の《最後の審判/Doomsday》後の追放領域の確認は、相手のパイルの中身の選別に役に立ちます。
が、ゆっくり全部確認するのは試合時間的な意味合いでも現実的ではない為、何を見たいのか狙いを定めて確認するのが良いでしょう。

  • 《意志の力/Force of Will》《狼狽の嵐/Flusterstorm》(と《呪文貫き/Spell Pierce》)の枚数。

  • 《Ancestral Recall》《Black Lotus》《噴出/Gush》の有無。

  • 上述のキャントリップの枚数。(キャントリップを打ち消す選択肢がある場合)

私の場合、大体50枚くらいある追放の束を2~3週、ササっと確認させてもらっています。

…2~3週なら許容範囲だと思ってますが、ベテラン勢の方々はどのくらい見るんでしょうかね?
"競技"の大会ならジックリ見ても怒られなさそうな気もしますが…。

《最後の審判/Doomsday》後の初動としては最強。(私調べ)

《噴出/Gush》は特別確認するようにしています。《最後の審判/Doomsday》後のキャントリップをマナ不要で且つ2ドローできる他、戻した土地をセットランドをし直せば、土地がない手札でも1マナ稼ぐ事が出来ます。このカードの有無でこちらの取る選択肢も多少変わります。

《Ancestral Recall》は対タッサ専用の妨害札になりえますが、基本的には素直に対象自分で唱え手札を増やして良いでしょう。「UBルールス」はカウンターの多いデッキですのでドローして手札を堅くする(堅く見えるようにする)のは大事です。

タッサETB対応で唱え、相手を対象に取ればライブラリーアウトで勝利出来る。

例えば、こちらのクロックのキルターンが2ターンの場合は、相手は次のターンに必ず仕掛けてきます。こういう最終決戦が差し迫っている時のトップデッキがアンリコだった場合は、最終決戦に備え握っていて良いです。

このマッチアップは盤面次第・手札次第でやり取りが変わる為、一概に「こうです」と言えないのが難しい所ですが、今自分が行動を起こした事は、いったい相手の何を妨害している(可能性がある)のかを知っていると、その次の分岐点が来た際に行動選択の手助けになるかと思います。

おもむろにタッサを唱えてきた時には、そのままゲームが終了する。

…ちなみに《Demonic Consultation》は予測不能です。今ある打ち消しを総動員しましょう。


vs ゴロススタックス

サイドチェンジ

打ちどころ皆無で完全な不要牌である《狼狽の嵐/Flusterstorm》は必ず入れ替えます。

《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》は選択です。
《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》の採用率が上がっている為、そこをケアするなら《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》を残します。

後述しますが《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》を打ち消さない展開がまぁまぁあるので、2枚目の《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》も不要牌寄りですが、他に入れるカードがない為やむなくメインボードのままです。
露骨な「MUD」向けのカードでなくとも、例えば《四肢切断/Dismember》がサイドボードにあるなら入れ変え候補となるでしょう。

キープ基準

特別探さなければならないカードというのはありません。後述しますが土地が多い手札も肯定されます。
"FoWキープ"や"構築物ビートプラン"も割と肯定されます。

マリガンし手札を減らした所でリソース差で負けますので、大体ゲーム1同様のキープ基準になるかと思います。
《退去の印章/Seal of Removal》《浄化の印章/Seal of Cleansing》《鋼の妨害/Steel Sabotage》が配られると大変ありがたいです。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》+Moxのキープはあまり用をなしません。《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》を咎められるものの、このマッチアップのオーク自体はさほど強くありません。

後手の場合、Moxしかマナ源がない場合はマリガンの方が良いでしょう。《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》がマストカウンターになり、またFoW・FoNがない場合は実質敗北です。

戦術Tips

《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》は打ち消すかどうかしっかり考えましょう。大体最初に迫られる選択肢ですが勝負の命運を分けます。
着地を許した所で、こちらの土地さえ伸びるなら打ち消しは特段腐りません。先攻なら尚更でしょう。
土地が多い手札がある程度肯定される理由がこれになります。こちらはコントロールデッキなので、ただ土地を置くだけでコレらのカードには実質対処が可能です。

私の経験則でも、これらを打ち消したゲームは、大体後から失敗だったと後悔する事が多い。

《Mishra's Workshop》があるとは言え相手も同じようにマナが余分にかかる為、ダブルアクションは中々できません。少なくとも「マストカウンター」では全くないです。よく吟味しましょう。
打ち消さなかった場合の大きな裏目は、その後何も唱えずに《ウルザの物語/Urza's Saga》ビートプランへ移行される場合でしょうか。

《不毛の大地/Wasteland》は、表の択が「《ウルザの物語/Urza's Saga》を消す」です。三章は意外と大したことは起きないものの、流石に構築物トークンのサイズが大きすぎます。

どちらも消したい…。
針でサーガ二章を刺し、ワクショを不毛するプランも時としてあるでしょう。

《Mishra's Workshop》へは(構築物トークンは別で対処可能だったり、どうしても相手のトップデッキの受けを減らしたいなど)消すべき理由がある時に限る。理由がなければ《ウルザの物語/Urza's Saga》の為に温存。
不毛の判断はこのスタンスが良いと思います。
ゲーム中に気付くのはかなり難しい(無理なケースも多々)ですが、時としてワクショを消すことが最善だったというケースはままあるので、選択肢から完全に外すのは良くないです。

セオリー通り、確定カウンターの《鋼の妨害/Steel Sabotage》はなるべく温存し、《呪文貫き/Spell Pierce》《目くらまし/Daze》《否定の力/Force of Negation》等でこと足りる場合は、そちらを優先して掃いて良いでしょう。

《呪文貫き/Spell Pierce》《否定の力/Force of Negation》《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》を消せません。気を付けましょう。
尚、制限ですが《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》がこの話の裏目です。

特別何かをして勝つという事もありません。
打ち消しで初動を止め、盤面を見ながら《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》を目指します。

手札の噛み合い次第という事も多く、総じて運の良さも求められるマッチアップに思えます。
やはり1枚1枚のカードパワーが違いすぎて、先攻後攻どちらの場合でも全体的に不利です。
《退去の印章/Seal of Removal》《浄化の印章/Seal of Cleansing》の内、どちらかでもあればかなりゲームプランが楽になります。

白印章が強いのは言わずもがなですが、青印章は生物ビートを咎める為、生物を打ち消さなくて良くなります。

vs アグロショップ

サイドチェンジ

「ゴロススタックス」相手と違い、プッシュも役に立つ。

「ゴロススタックス」と同様、打ちどころ皆無で完全な不要牌である《狼狽の嵐/Flusterstorm》は必ず入れ替えます。

《継ぎ接ぎ自動機械/Patchwork Automaton》《歩行バリスタ/Walking Ballista》《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》等に《致命的な一押し/Fatal Push》が当たるので立派な有効牌です。是非サイドインしましょう。

1マナ除去のプッシュがもっとも安定した回答。

《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》は未採用で、《一つの指輪/The One Ring》を採用したアグロリング(?)みたいな型もあるようです。
《石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent》《継ぎ接ぎ自動機械/Patchwork Automaton》が入っているならやはりプッシュをサイドイン出来る為、戦い方やサイドチェンジは対「アグロショップ」と同じで良いと思います。

プッシュは《イラクサ嚢胞/Nettlecyst》の0/0トークンも消せますが本質的ではない為、こちらは出来れば《退去の印章/Seal of Removal》《浄化の印章/Seal of Cleansing》で対処したいです。

0/0トークンを消しても装備品として残る。

「アグロショップ」の場合、《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》を採用しているのをあまりみないので、《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》もサイドアウト確定で良いでしょう。

キープ基準

基本的な考え方は、対「ゴロススタックス」と変わりません。
特別探さなければならないカードというのはありませんし、"FoWキープ"や"構築物ビートプラン"も割と肯定されます。

やはりマリガンし手札を減らした場合、そのままリソース差で負ける試合です。大体ゲーム1同様のキープ基準になるかと思います。

ただし、《呪文貫き/Spell Pierce》《否定の力/Force of Negation》しかない場合、相手は生物を展開してくるデッキなのでマリガンを推奨します。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》も相変わらず大した仕事はしない方ですが、ブロッカーとしては優秀です。

やはり《退去の印章/Seal of Removal》《浄化の印章/Seal of Cleansing》《鋼の妨害/Steel Sabotage》が配られると大変ありがたいです。

戦術Tips

対「ゴロススタックス」同様、《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》は打ち消すかどうかしっかり考えましょう。
ただし、相手は低マナ域の生物を展開してきます。ダブルアクションが割とありえ、盤面への対処が後手に回り受からなくなる可能性も充分にあります。
また《呪文貫き/Spell Pierce》《否定の力/Force of Negation》は、基本的に当てどころがここしかありません。
ゴロススタックスの時よりは積極的に打ち消した方が良いケースは多いでしょう。

ここでもやはり《不毛の大地/Wasteland》は、表の択が「《ウルザの物語/Urza's Saga》を消す」でしょう。
《一つの指輪/The One Ring》がなく《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》も採用されていると尚の事ですが、アグロデッキに無料で構築物トークンを生成されてしまうのは色々間に合わないように思います。
《Mishra's Workshop》を消す基準は「ゴロススタックス」の時よりも上げて、ひたすらサーガを消す方が良さそうです。

ただ、一方で《Mishra's Workshop》を消せばダブルアクションを減らせる為、その後打ち消しや除去を1枚1枚ゆっくりと消費していけばいいような気もします。すみません、ここは私自身の経験値が足りておらず不毛の使い方については断言でき兼ねます。

セオリー通り、リソースの交換を続け《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》を目指します。
ルールスの絆魂で打点の低い生物は無視できます。相手の生物を消す順番や優先度はよく考えましょう。

生物除去も安定したリソース交換になる分、「ゴロススタックス」より不利な印象はありません。よくある先攻有利というイメージです。
ここでも《退去の印章/Seal of Removal》《浄化の印章/Seal of Cleansing》の内、どちらかでもあればかなりゲームプランが楽になります。


vs 墓荒らし

サイドチェンジ

サイドアウトの候補3枚に対し、サイドインが2枚です。
カウンター2種の内どちらかと《浄化の印章/Seal of Cleansing》を、《致命的な一押し/Fatal Push》と入れ替えます。

《狼狽の嵐/Flusterstorm》
《否定の力/Force of Negation》かはどちらでも良いでしょう。

最近はサーガを重く見て、不毛を使いまわす為の《壌土からの生命/Life from the Loam》の採用が多いので、《否定の力/Force of Negation》の方が少し強いような気がします。

FoNなら追放するので完璧な回答になる。

キープ基準

ゆるふわキープです。

受け身なデッキ同士の戦いです。
1枚1枚リソースを交換しあう地味な試合になる為、マリガンしたくありません。
《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》の存在から、Moxでの加速よりも土地の多い手札の方が許容できます。

特別探さなければならないカードというのもありません。
また相手に即死スペルもない為、打ち消しがないと最初の数ターンを生き残れないという事も概ねありません。
"構築物ビートプラン"も積極的にキープして良いです。《活性の力/Force of Vigor》はケアしましょう。

1枚1枚のリソースが大事なので、"FoWキープ"は可能ですが嬉しいキープでもありません。

Moxだらけといった《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》で即投了してしまう手札のみマリガンしておくべきでしょう。

「UBルールス」はこのカードを意外と無視できる。

お互いが7枚キープでも、相棒のルールス分アドバンテージは勝っていますし、構築物トークンを1体生成するだけでもアドバンテージを1枚得ます。

総じて、普通にカードを消費するだけでアドバンテージ差は付けやすいので、アウフでぼったくられないような手札にだけ注意すれば概ね問題ないでしょう。

戦術Tips

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》には《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》です。
その他、安易な《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》の攻撃も咎められます。黒を含む2マナを構えていれば、アウフ等の中途半端な生物は実質攻撃不能のようなものです。後出しを徹底しましょう。

オークにはオーク。指輪物語以降の常識となった。

打ち消しもないのに、Mox+《ウルザの物語/Urza's Saga》と展開すると《活性の力/Force of Vigor》で全てが終わります。
対「墓荒らし」で最もイヤなスペルの1枚です。最大限ケアしましょう。

綺麗に2枚の的を用意してしまうと敗北濃厚ですが、ケア可能な範疇です。

1ターン目にサーガ+Moxと展開すると《活性の力/Force of Vigor》で綺麗に処理されます。例えば、Moxは2ターン目の二章誘発後に唱える事で相手に選択を迫れます。

負け筋は《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》の定着です。逆にそれ以外は正直あまりありません。

上環境全て禁止の最強PW。定着すると流石に蹂躙される。

4マナで唱えられた《活性の力/Force of Vigor》を通してしまうのもアドバンテージ差を付けられるので負け筋です。気を付けましょう。

《真髄の針/Pithing Needle》の主な対象は、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》です。
基本的に後出しで良いでしょう。

3マナ瞬速生物《船殻破り/Hullbreacher》《敵対工作員/Opposition Agent》を採用しているリストもそこそこあります。
ケアはある程度可能です。存在を忘れないようにしておきましょう。

《致命的な一押し/Fatal Push》で対処する場合は紛争達成手段もお忘れなく。

《活性の力/Force of Vigor》等をある程度打ち消せば、大体《ウルザの物語/Urza's Saga》の2枚目が通り、そこで生成した構築物トークンで殴り倒すというパターンが主な勝ち筋です。
この「墓荒らし」というデッキ、1枚1枚リソースを交換さえすれば本当に構築物トークンが止まりません。(実質無料のタルモゴイフなので当たり前)

緑のカードを握ってもサーガに勝たないので、私はUBルールスを握っています。容赦なくサーガを押し付けていきましょう。

《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》は、安易に戦場に出しても生物除去で簡単に対応されてしまいます。
なるべく、お互いが手札を掃き切りリソースが無い状態まで待ってから着地させた方が良いです。
最悪インスタント除去を構えられていたとしても、1枚は墓地から釣ることが可能です。消されるにしてもアドバンテージは稼げるよう、必ず何か釣れる時に唱えましょう。(できればクロックを残すという意味でも、除去されたオーク等を釣りたいです)

これはモダンでルールスジャンドミッドレンジを使っていた時もそうだったのですが、フェアデッキ対決でルールスを雑にリソースの交換材料に使ってしまうと、確かにアドバンテージ差は付けられるもののデッキにフィニッシャーが乏しく、得たカードアドバンテージは結局受け身なカードを余分に得ることになるのがほとんどです。
結果、さっぱりゲームを畳めず、逆転を許しがちです。


vs エスパーティンカー

サイドチェンジ

《船殻破り/Hullbreacher》で余計な事を考えたくないのでドローが絡むカードをサイドアウトし、除去をサイドインします。

生物除去の主な的は、《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》《船殻破り/Hullbreacher》です。(勿論、構築物トークンも)

最近はこれらの採用枚数が少し減っているように思います。また《船殻破り/Hullbreacher》ではなく《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》を優先しているパターンもある為、《殺し/Snuff Out》は過剰かもしれません。
その場合、《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》を1枚戻しても良いでしょう。

キープ基準

相手には殺傷力の高いスペルもありますが、基本的にはフェアデッキの対戦です。ゆるふわキープが基本で良いでしょう。

フェアデッキ対戦の常として、やはり1枚1枚リソースを交換しあう地味な試合になりますので、マリガンしたくありません。

またあちらには《不毛の大地/Wasteland》も取っていないリストも多く、《活性の力/Force of Vigor》もありません。
"構築物ビートプラン"は積極的にキープです。

また相手は《修繕/Tinker》のようなマストカウンター持ちのデッキですので、"FoWキープ"も問題ありません。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》《船殻破り/Hullbreacher》を強くけん制します。安易にアタックさせません。

手札の噛み合いは要求されるものの、デッキ構造的に腐るカードがほとんどない為、大体の手札をキープできます。

戦術Tips

《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》と、最近採用が増えている《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》の定着は、相手の《修繕/Tinker》で速やかに負けてしまいます。
特に《狼狽の嵐/Flusterstorm》すら構えられない《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》の定着はなんとしても阻止しましょう。カウンターは修繕へ当てたいので、可能であればコンバットで退かせたいです。

バウンスもしてなぜか1ドローまでする。なんで?

《ウルザの物語/Urza's Saga》は積極的に展開して構築物トークンをドンドン生成しましょう。上述のテフェリーに対する圧力という意味でも大変重要です。
最近はサイドから《断片化/Fragmentize》がサイドインされるため、その場合は割られてしまいますが、アドバンテージを損するわけでもないのでしょうがないでしょう。

ソーサリーなのでサーガの一章誘発対応はできない。

基本的にフェアデッキの対戦なので、ルールスのリソース差分だけ有利と言えますが、「墓荒らし」と違い通れば即ゲーム終了の《修繕/Tinker》があります。

黒チューター2種は《Time Vault》も探せるためこちらも実質3枚体制。

《悪魔の教示者/Demonic Tutor》の他、《吸血の教示者/Vampiric Tutor》《神秘の教示者/Mystical Tutor》の2種まで採用している事も多く、《修繕/Tinker》は実質4枚体制な為、探して唱えるだけなら割と容易です。
有利状況でも簡単に捲られますので、お互いのリソースが尽き、残ったルールスを着地させたような有利展開を築けた場合でも、まずは打ち消し呪文を探しに行くべきでしょう。

1マナチューター組はアドバンテージを失うものの、サーチしたスペルで勝てば関係ない。

「エスパーティンカー」の《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》は、特にコンボの用途はなく、中盤から後半戦用のアドバンテージを得るスペルですが、墓地の《ウルザの物語/Urza's Saga》を1枚設置されるだけでもかなり強力です。
が、これをめぐるゲームにはならないので、流石にわざわざ墓地対策をサイドインする必要はありません。どうしても気になるなら噛み合えばラッキー程度の話になりますが、《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》をサイドアウトしないくらいでしょうか。

コンボ用途はなくとも簡単にアドバンテージを得る。
《Black Lotus》から唱えられると実質フリースペルと化し非常に厄介。

自分の《不毛の大地/Wasteland》《ウルザの物語/Urza's Saga》だけに集中して良いでしょう。
大半のリストが、土地16枚以上+マナファクト8枚程度と割と多い方です。デュアルランドを消した所で致命傷には滅多になりません。


vs UBルールス(ミラーマッチ)

サイドチェンジ

ミラーマッチは経験値に乏しい為ちょっと迷っている所がありますが、特別打ち消さなければならない強力な呪文はほとんどない為、基本的にはピッチスペルを減らすという方針です。

レガシーのコントロール対決のようなゲームになります。手札1枚の差が勝敗に直結しますので、「4枚目の《意志の力/Force of Will》」と「1枚目の《否定の力/Force of Negation》」なら、素打ちもしやすいFoNが優勢と考えFoNが1枚残るサイドチェンジです。あまり自信はありませんが…。

《霊魂奪取/Soul Rend》は必ずサイドインするものではありません。あくまで候補です。
相手の《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》を消せますがそれ以外の役割はありません。
…が、ルールスは相棒故に必ず登場するのと、最悪スロートリップだけでの消費も可能なので、選択肢には上がります。

白以外の生物を対象にとりスロートリップすることが可能です。
相手のルールス処理後に引いた場合に必要になる為、覚えておきましょう。

《真髄の針/Pithing Needle》もこのマッチアップでは微妙な性能なので、サイドアウト候補です。

一応、針の刺しどころに全く困るというわけではありません。《Time Vault》《ウルザの物語/Urza's Saga》《不毛の大地/Wasteland》等、有利展開で負け筋を潰す時に使用する際は中々頼りにはなります。

最低限、サイドアウトの候補から2枚抜いて、《致命的な一押し/Fatal Push》2枚はサイドインしておきましょう。

キープ基準

フェアデッキ対決故にやはりゆるふわキープです。とにかくマリガンしたくありません。

"構築物ビートプラン"は積極的にキープです。相手にも《不毛の大地/Wasteland》がありますが、結局のところどこかで使わせなければなりませんし、少し間に合わず構築物トークンを1体出せるだけでも充分すぎるほどのマウントになります。

"FoWキープ"も問題ありませんが、ピッチスペルで初動を止めるといった展開は起きないので、特別ありがたがるようなキープではありません。

正直大半の手札をキープできます。よほど事故っていない限りは配られたカードで戦いましょう。

戦術Tips

基本は、青マナを立ててひたすらドローゴーです。徹底しましょう。
実は手札がスカスカだからと言って安易な相棒回収も厳禁です。
先にアクションを起こすと概ね敗北し、そして苦しい方が先にアクションを起こすゲームです。
ひたすら待ちましょう。

《Ancestral Recall》《Time Walk》等の呪文も、引いても雑に掃かず手札に温存した方が、良い結果が得られる事が多いです。

やはり、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》には《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》です。
2枚重ね引いたからと序盤から積極的に展開してもコレでは殴り切れず、どこかで後出しオークにマウントを取られますので先出しは絶対にしない方が良いです。
徹底的に待ちましょう。

《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》の軍団トークンが2/2になると地味ながら大幅にマウントを取られます。
ガラクタ等のドローが引っかからないよう注意が必要です。
またオークのETBは、相手のオーク本体よりも軍団トークンを1/1の内に消した方が良いケースも多いです。注意しておきましょう。

2/2の軍団トークンは気軽にアタックされる上に、処理するには相当厄介です。当然オークで返せないこともないですが、相手の追加のオークで更に動員という裏目もあり総じて非常にやりづらく、結局のところ無償のトークンにプッシュを掃かされがちになります。

中盤引いた《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》は、こちらも2マナ立てオークを握った状態が前提で、尚且つ起動するなら相手のターンにしましょう。
自分のターンの起動すると、こちらのエンドに相手のオークが出て、それにオークで返せても2マナ消費させられた状態で相手にターンが渡ります。

《不毛の大地/Wasteland》は徹頭徹尾《ウルザの物語/Urza's Saga》専用です。上述の通り構築物トークン1体だけで敗北に直結します。
また相手の不毛とこちらの不毛を交換されたくない場合は、不毛単体で先置きしないようにしましょう。

大半のゲームで、先に《ウルザの物語/Urza's Saga》の二章を起動できた方が主導権を得ます。不毛とサーガの噛み合いなので割と運です。サーガを沢山引けるよう祈りましょう。

サーガを引いた枚数という運ゲー要素はあるものの、オークや打ち消し絡みのやり取りはPWとしての地力が問われます。
ヴィンテージの中では最も腕の差が如実に出るマッチアップでしょう。


結び

結局、後編も長々と35,000文字を超過してしまいました…。
サイドボードの解説は前半の方で追記しましたので、前編後編合わせて約7万文字のボリュームと相成りました。

年末には、東京ではヴィンテージ納めの神決定戦もあるようですし、ヴィンテージプレイヤーの皆様の何かの参考になれば幸いです。
私はいけたらいきます。

冒頭でも触れましたが、私の経験値に乏しい面もあり、謙遜でもなんでもなくこの記事の全部が全部正しいかどうかは一切保証できません。
前編記事同様、知識不足により変な記載があればご指摘歓迎です。

これからフェアデッキ…特に受けるデッキでヴィンテージに参戦したい人が何人いるかわかりませんが少しでも参考になれば幸いです。
来年もMTGはヴィンテージに注力すると思います。
是非どこかの大会でお会いしましょう。

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