ドラム初期衝動&劣等感

打楽器というやつは、基本的に両手で叩くものが多い。ドラムであれば両足も使うけど。

ゴリラが胸を両手で叩く姿が有名だけど、原始時代とか、あんな感じで自分の身体やモノを叩いていたのだろう。

僕も、小学校の頃から、自分の胸を叩くのが好きだった。なんでか理由はわからないんだけど、小学校の登下校中とか、不意にゴリラみたいに叩きたくなる。よく覚えてないけど、無性に何かを叩きたい衝動があって、トントントントン体を叩きながら登校してた。

もしその当時に、年の離れた兄貴がいて、ドラムとかをやっていたとして、スティックを持たせてくれて「こうやって叩くんよ〜」とか教えてくれていたら、今よりも断然ドラムが上手くなっていたんじゃないかと思う。

でも、僕はひとりっ子で、ただただ衝動に任せて自分を叩くしかなかった笑

子どもの頃に培った技能というやつは、それこそ大人になってから習得するよりも何十倍も自分のスキルに影響するし、文字通り身体に染み付きやすいから、小さい頃からいろんな楽器とか(スポーツとかも)親しんでおくのは大事だと痛感する。

まさに、三つ子の魂百までというやつ。

で、僕は小学生の頃に、ドラムってどうやって叩いてるんだろう?低い太鼓(バスドラ)の音はどうやってるんだろう?とかずっと疑問に思いながら、当時テレビで放送されたストーンズの来日ライブ映像とか、イカ天とかを観ながら独自に解析してた。

で、ベッドに座って、自分の膝を叩きながら、「多分こうやって叩いてるハズだ!」と分析を重ねてた。

今おもえば、誰にも教わらずにちゃんと間違えずにフレーズを分析できてたことに驚くけれど、、、やっぱりちゃんと当時教わっていたらもっと伸びてたんじゃないか?とか考える。

その後、中学時代もバンド組んだこともなくて、家でコソコソとドラムの解析をしていた。スティックさえも持ってないのに。noteに以前書いたけど、風呂の中で高速ドラムを叩きまくる荒業をしていたのもこの頃だ。実物のドラム叩いたことないのに笑

そうこうして高校の時にようやくバンドでドラムはじめた。

で、

高校生の頃に対バンした一つ年下のドラムの子がいたんだけど、高校一年生にしてJudas priestのpainkillerを完コピしてる彼を見て、とんでもなく劣等感を抱いたのを覚えている。

いや、、このドラム、、高1で完璧に叩かれたら、感服するしかないでしょ泣

で、その彼はやはり幼い頃からドラムを叩いていたと。

ザ・英才教育‼️

その頃僕はやっとこさ本物のドラムを叩き始めたくらいで、ZIGGYとかコピーしてるレベルだった笑

ちょっとバンドにも慣れてきて、ハードロック、メタル風味のやつにも手を出すのだけど、いかんせんツーバスができない。音の粒も揃わないし、体力的にも続かない。

自分の存在意義が、「ツーバスできない」の一点で、ガラガラと崩れ去って劣等感のかたまりだった。

当時、救われたのは、メタリカのラーズウルリッヒの映像だった。

たしか、クイーンのフレディマーキュリーのトリビュートコンサートとかで、メタリカがエンターサンドマンを演奏するんだけど

テクニック重視とは言えないスタイル、だけど、数万人を相手に全く引けを取らず、そのオーディエンスに食らいつくようにがむしゃらに叩いて、場の空気を自分のものにしてしまっているラーズの姿に「あ、こんなドラムでもいいんだ、、」って痛感したのを覚えている。

ドラムから何回も立ち上がって、高濃度のアドレナリンを分泌しまくってて、ただただ己のテンションで全てを捩じ伏せてオーディエンスを飲み込む。

俗に言う、テクニックじゃない、本能のドラムというやつか。

テクニックうんぬんよりも、自己流のスタイルが確立されていたら、カッコよく見えるのだ。

もちろん、大前提に曲がいい、なのでオーディエンスも盛り上がってるし、それに呼応してのあのプレイなんだろうな。

思えば、ドラムの原点というか、考え方の根底に、この「テクニックよりも自分のクセを貫く」ちゅうのがあって、それは、ここらへんの影響があるのかもしれない。

長くなりそうなので、続きは次回。

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