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Udemy「販促動画シナリオの書き方」粗稿⑫

動画の特性を考える

販促動画の「型」についてお話する前に、コピーライティングとシナリオライティングの違いを整理しておきたいと思います。

パートではなくシーン

それぞれのブロックの考え方ですが、文章やWebページのようなパートではありません。

動画の場合は、ブロックがすなわちシーンになります。

ここで中心とはなるのは「何を語るか」ではなくて「何を見せるか」です。

ただし、文字は見せるもののひとつに含まれます。

文字であっても、読ませるのではなく「見せる」だということに注意してください。

3つのNOTのひとつ「お客様は読まない」を思い出してください。

ビジュアルとして「ここで何を見せたら、お客様の心に届くのだろう」という考え方が必要です。

説得しようとしない

ライティングのうまい人は、言葉で相手を説得しようとしてしまうことがあります。

販促動画では説得型のライティングはあまり効果を上げません。

そもそも相手は「話していることを聞かない」からです。

相手の耳をつかまえるよりは、目をつかまえましょう。

動画のよいところは「ついつい見てしまう」ところです。

余計な主張を感じないからこそ、見てしまうのです。

理屈を伝えるのではなく、興味を持たせるようにビジュアルを使いましょう。

商品は説明するのではなく印象づける

最初にも言いましたが、商品についていくら説明しても、お客様が商品を買う気になるとは限りません。

商品の説明は、ランディングページやカタログなど、他のメディアに任せましょう。

販促動画は、商品を印象づけることに徹してください。

といっても、印象づけるという意味がわかりにくいですか?

印象づけるというのは、ベネフィットと商品を紐付けることです。

お客様がベネフィットを気に入ったら、条件反射的に商品が思い浮かぶようにしましょう。

そのためには商品のビジュアルが大切です。

商品が一番魅力的に見えるように、ビジュアルを工夫しましょう。

購入ではなくバトンタッチ

販促動画の役割は、お客様の心に商品への興味をかき立て、他の販促ツール、たとえばランディングページにつなぐことです。

販促動画だけで商品の購入に持っていこうとすることではありません。

ですから、最後は次のツールにつなぐような締め方にします。

ここで「買わせよう」としていると思われたら、お客様は逃げます。

あくまで「興味を持っていただいたのなら、続いての情報はこちらで」というスタンスです。

ボタンやリンクをクリックするという行為は、お客様に「自分はこの商品に興味を持っている」と自覚してもらうことです。

クリックというわずかなアクションを挟むことで、お客様は自分から商品の情報を求めに行ってくれるようになります。

TBIECの型

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私の考える販促動画の「型」をご説明したいと思います。

この「型」は5つのブロックからなっています。

頭から順に、ツカミ、ベネフィット、印象づけ、裏付け、つなぎ、となっています。

① ツカミ(Tsukami)

最初はツカミです。

ツカミの役割は、視聴者にこの動画を見る気にさせるということです。

そのためには3つの心理的フックを活用する必要があります。

おさらいしましょう。

3つの心理的フックというのは、「悩み・不安・願望」でしたね。

ターゲットの「悩み・不安・願望」を刺激するようなファーストシーンであれば、視聴者はこの動画を見てくれます。

② ベネフィット(Benefit)

ツカミで視聴者を釘付けにしたら、商品のベネフィットを訴えます。

ここも、言葉ではなくシーンとして見せる、という工夫が必要です。

この商品を手に入れると、どんな未来が待っているのか。

「◯◯が◯◯する」と簡潔に表現できるベネフィットがいいでしょう。

「肩こりの悩みが解消する」

「面接でうまく答えられないという不安がなくなる」

「趣味のお店を開くという願望が叶う」

そんな未来を見せてあげることです。

ここで訴えたいのは商品のメリットではなくて、ベネフィットです。

商品がどういう特徴を持っているかではなくて、商品を使ったら視聴者にどんな未来が来るか、ということなのです。

③ 印象づけ(Impression)

続いて、商品を印象づけるブロックです。

前のパートで見せたベネフィットを実現させてくれるのは、こんな商品です。

商品を印象的に見せます。

形を持った商品であれば、印象的な商品ディスプレイを見せます。

お店などであれば、外構えを見せるといいでしょう。

アプリやWebサービスなら、画面を見せることになります。

セミナーなどなら、実施風景になります。

いずれも、ワンショットで印象的な画面を作ってください。

商品を端的に表現するキャッチコピーも大切です。

④ 裏付け(Evidence)

視聴者に商品を認知してもらったら、裏付けをします。

ここまで見てきても視聴者はまだ、半信半疑です。

言っていることが真実だと、裏付けてあげることによって、疑念を拭い去る必要があります。

権威のある学者の発言とか、他のお客様の声などで、信じるに足る証拠を見せることが大切です。

⑤ つなぎ(Connect)

さて、最後にするのは、視聴者を行動させることです。

つまり、購入にむすびつく行動を起こさせることです。

ただし、販促動画の場合は、最初にもお話したとおり、それだけで購入してもらおうという考え方はとりません。

ランディングページにアクセスするとか、資料請求をしてもらう、あるいはお店に来てもらう、という次の段階に進めるのが役割です。

だから、つなぎなのです。

テレビCMなどで、「つづきはWebで」とか「このワードで検索してね」というのがありますね。

興味を抱いた視聴者に、次は何をしてください、という具体的な指示を送ります。

YouTubeなどであれば「概要欄に詳しい情報のURLが記してありますから、そこにアクセスしてください」となります。

自社ホームページに貼り込んだ販促動画なら「ページの下に資料請求ボタンがありますから、そこから資料をご請求ください」というような、つなぎのコメントを言って締めくくります。

ツカミ(Tsukami)、ベネフィット(Benefit)、印象づけ(Impression)、裏付け(Evidence)、つなぎ(Connect)の5つの頭文字をならべると、TBIECとなります。

PASONAやQUESTのようにスマートに発音できませんが、トビエックの型とでも覚えておいてください。

T ツカミ(Tsukami)

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ツカミというのは演芸用語です。

舞台に上がった芸人が観客の心を引きつけるために最初に行う一芸のことを言います。

たとえば漫才師がステージに上った直後に、ひとボケかます。

誰もが見た経験はあると思います。

あるいは落語家が、ネタに入る前にしゃべる「枕」という部分もツカミです。

動画でいえばファーストシーンです。

動画の冒頭の3秒がもっとも大切だ、とお話しましたね。

それがこのツカミのブロックです。

3秒で視聴者の心をつかむには、どうしたらいいのでしょうか?

言葉で何かを語るとしたら、3秒で伝わるのはワンワード。

つまり言葉ひとつくらいです。

文字を画面に表示させるとしても、一行です。

一番ツカミやすいのは、ビジュアルです。

視覚は膨大な情報を持っています。

言いたいことが一瞬で伝わるわけです。

ただし、そのためにはビジュアルに仕掛けをしなくてはいけません。

ファーストビューで伝わるような絵づくりです。

たとえば、商品が四十肩の痛みを緩和するような商品だったとします。

(ここでは薬機法については触れないとします)

私も経験がありますが、四十肩はとても痛いです。

腕をあげようとしただけで激痛が走ります。

何か机の上の物を動かそうとしただけで、肩に激痛が走って、表情が歪む。

そんなシーンを見せると「あ、これは四十肩の痛みだ」とわかります。

これをツカミに使うとしたら。

机の上の物を動かそうと手を伸ばす、その瞬間顔が歪む。

反対側の手で肩を押さえて、その痛みをこらえる。

これだけでいいのです。

「彼は四十肩を患っている」とか、前提はいっさい必要ありません。

また、四十肩というくらいですからこれは中高年の症状です。

登場人物はひと目で見てそれとわかるような中高年でなければなりません。

若すぎると四十肩とは思えません。

そういう条件さえクリアしたら、四十肩を患っているターゲットが反応するツカミのシーンが作れます。

「肩に激痛!」などというテロップも必要ないのです。

ターゲットがその「悩み・不安・願望」を「ああ、あるある」と思ってくれるような絵づくり。

それがツカミの秘訣です。

ファーストシーンのツカミに文字を使うなら、まず10文字以内。

漢字が多すぎてもダメです。

読むのではなく、目に飛び込んでくるような文字づかいでないと。

複数行にしたらまず読みません。

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