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Udemy「販促動画シナリオの書き方」粗稿⑩

狂言回しを作る

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マッピングした膨大な情報の中から、販促動画で訴求すべきポイントを絞り込めましたか?

シノプシスの段階で考えておきたいもうひとつのことがあります。

それは「狂言回し」を作っておくことです。

狂言回しとは

「狂言回し」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

「狂言」という言葉はご存知でしょう。

日本の伝統芸能のひとつの、あの狂言です。

ただしこの場合、狂言とはお芝居のこと、くらいに思っていてください。

「狂言回し」とは、お芝居に登場するキャラクターで、物語を先に進める進行役的な登場人物のことをいいます。

よく観客に事情がわかるような説明セリフをしゃべる「語り手」と混同されますが、かならずしも説明役だとは限りません。

その人がいることで物語がどんどん先へ進む、そんな人が狂言回しです。

主人公のそばにいる脇役であることが多いのですが、主人公自身が狂言回しを兼ねることもあります。

名探偵が主人公のミステリーを例にとりましょう。

主人公は捜査や推理の能力がすごいのに、引っ込み思案で出不精な探偵です。

ところが主人公には刑事をしている友人がいて、主人公を頼りにしています。

この刑事がネガティブな性格の主人公を、わざわざ事件現場に引っ張っていき、むりやり事件解決にあたらせる。

いやがる主人公を事件関係者にひとりひとり引き合わせては、背後関係なども説明する。

こんなミステリーはよくありますね。

この場合、刑事が「狂言回し」になります。

主人公だけでは物語が成立しにくいところを、狂言回しがいることによって物語がどんどん進むわけです。

テレビCMにおける狂言回し

販促動画の話しに戻りましょう。

販促動画の主人公といえば、商品でありサービスです。

この場合、主人公である商品は人物ではないので、しゃべることはありません。

(商品を擬人化して、自らしゃべらせる、という企画はありえますが)

しゃべらない商品のかわりに、ストーリーを進める「狂言回し」が必要なのです。

たとえば、テレビのCMではよくタレントが登場します。

タレントが商品を手に持って商品の効能についてしゃべったりしますね。

これもタレントが「狂言回し」になっているということが言えます。

あるいは、芝居仕立てになっているCMがあります。

家族が登場してきて、短いお芝居をする。

その中で商品のベネフィットがさりげなくアピールされる。

そんなCMはたくさんあります。

この場合も、誰か登場人物が「狂言回し」になっていることが多いです。

誰が商品についての情報を口にするか、よく観察してみてください。

どんな狂言回しを作ったらよいのか

販促動画における「狂言回し」というのは、商品とかかわる人ですね。

商品とのかかわり方というのは、いくつか考えられます。

ひとつめのパターンは、企業に代わって商品をおすすめする人物です。

これは、さらに2つのタイプに分かれます。

ひとつめは、企業の代理人タイプ。

発売元の会社を代表して、あるいは会社に代わって、商品について説明する人です。

社内の人がやる場合もあるでしょうし、タレントに演じさせるという選択肢もあります。

これは、ものすごくストレートな感じになりますね。

下手をすると自分側の言い分を一方的に押し付ける感じになりがちです。

慎重に作らないと視聴者に興味を持たせるのは非常に難しいことになりそうです。

もうひとつは、先行ユーザータイプ。

その商品をすでに使っていて、ベネフィットを感じているユーザーです。

多くの場合、商品のことを知らない登場人物とセットになっています。

たとえば主婦どうしのお茶会。

愚痴をこぼす主婦に対して、自分が使ってよかった商品をおすすめする友人。

こんなシチュエーションはよくありますね。

悩み・不安・願望という3つのフックは、知らない人を登場させることで表現できます。

その知らない人に対して、先行ユーザーが商品の良さをアピールする。

この流れは自然ですね。

これに対して、ユーザーの側の人物を「狂言回し」にするパターンもあります。

たとえば、商品のことを知らないユーザーを「狂言回し」に仕立てるやり方ですね。

彼は、何かものすごく苦労していることがあります。

ところが、商品を知り、使ってみる。

すると、今までの苦労がなんだったんだろう? と思うくらいにラクになった。

ベネフィットを実感したというわけです。

この場合は、最初の苦労とその解消がひとつのストーリーになっています。

販促動画にしやすいやり方かもしれません。

すでに商品を使っていて、ベネフィットを満喫しているユーザーを「狂言回し」にするやり方もあります。

パッと見ただけで憧れるような生活をしている人を「狂言回し」にします。

若い女性が憧れるような、自分が目標としているような女性だったとしますね。

その人の私生活を覗いてみたら、こんな商品が使われていた。

彼女がいつも美しくいられる秘密は、この商品だった。

こういう展開ですね。

「狂言回し」がいないと話が進まない

「販促動画の構成がなかなか思い浮かばないなぁ~」

と悩んでいませんか?

商品を中心にして考えるから、販促動画のストーリーが作りにくいのです。

中心に据えるのは「狂言回し」になる登場人物です。

ひとりの人物が何か動きを見せることで、商品のベネフィットが明らかになる。

こういう構造を考えてみると、ストーリーが作りやすいでしょう。

① どういう立場の人を「狂言回し」にすればよいか

② 「狂言回し」がどういう動きをすれば商品のベネフィットが伝わりやすいか

このふたつを考えてみてください。

いろいろとストーリーのアイデアが浮かんでくると思いますよ。

起承転結ではダメな理由

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シナリオとか、構成というと、すぐ「起承転結」を思い出す方がおられます。

もっとも知られた構成の型というと「起承転結」ですからね。

結論から言うと、販促動画の場合、「起承転結」を当てはめてシナリオを書くと失敗します。

起承転結は物語の型

なぜダメかというと、「起承転結」は物語の型だからです。

物語の型としては「起承転結」はよく出来ていますよ。

ミステリー小説などは起承転結どおりに作られていることが多いですね。

「起」というのは物語の発端です。

奇妙な殺人事件が起こります。

たとえば密室殺人などですね。

ここで謎が提示されます。

「承」は事件の捜査ですね。

名探偵が登場し、事件を調べます。

「転」で意外な真相が判明します。

読者の意識をひっくり返すから転なんですね。

「結」は物語の締めくくりです。

これを販促動画にあてはめてみましょう。

「起」「承」はともかく「転」はないでしょう。

視聴者の意識を徐々に商品に惹きつけていたのに、それをひっくり返したら元も子もない。

「結」もヘンです。

販促動画は締めくくったらダメです。

商品の購入までつないでいく必要があるんですから。

販促動画に起承転結は通用しない

物語と販促動画では、そもそもの目的が違います。

私たちがやることは、視聴者を楽しませることではなくて、商品を売ることです。

正確に言えば、視聴者に商品に対する興味を持たせ、次の販促ツールにつなぐことです。

そのためには、起承転結で動画を構成したらダメなことはおわかりになりましたね。

次のセクションでは、どういう動画の構成をしたらよいのか、その「型」についてお話します。

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