見出し画像

Udemy「販促動画シナリオの書き方」粗稿⑦

商品との距離感

UH04_04

ペルソナを作ったら、もうひとつ考えておきたいことがあります。

それはペルソナと商品との距離感。

ペルソナは、商品のことをどれくらい意識しているのか、ということです。

距離感の6分類

商品との距離感は、だいたい6段階くらいに分類できると思います。

① この商品のことはまったく知らないし、関心がない

② この商品のことは知らないが、このジャンルや効果に関心はある

③ この商品のことを聞きかじったことがある、が気にとめていなかった

④ この商品のことを知っている、気になっている

⑤ この商品のことを知っている、他の商品と比べている

⑥ この商品を買おうと心に決めている

それぞれの段階に向けて、どういうアプローチのし方があるのか考えてみます。

 ① この商品のことはまったく知らないし、関心がない

このケースは難しいですね。

そもそも興味や関心がないので、アプローチのし方としては興味を持たせるしかないです。

販促動画が効果を及ぼすとは思えないです。

手段があるとしたら、Instagramなどで美しい動画を見せて興味を起こさせるようにすることぐらいですね。

あるいはメディア広告の範疇でしょう。

② この商品のことは知らないが、このジャンルや効果に関心はある

この場合は、ジャンルや効果に対する関心があるので、商品のことを知らせる必要があります。

たとえばダイエットに関しては興味がある人に対して、新しいダイエット食品を知ってもらうような場合。

このひとはダイエットの効果については興味も関心もあります。

だから商品が今までのダイエット関係商品と違う画期的な効果を持っている、と知れば興味を持ってくれる可能性があります。

③ この商品のことを聞きかじったことがある、が気にとめていなかった

メディアの記事で読んだことがあるくらい。商品の名前くらいは知っている。
そんな人の場合です。

この場合は、このひとが知っているのに気にとめなかった理由、が問題です。

商品の魅力が足りないのか、たまたま目にした記事や広告が的外れだったか。

情報が足りていない可能性もあるので、きちんと情報を伝えることができれば、振り向いてくれる可能性があるでしょう。

④ この商品のことを知っている、気になっている

商品のことを認知している人です。しかも気になっている。

この場合は、なぜこのひとが商品を気にしていながらそれ以上先に進んでいないのか、を考えるといいでしょう。

商品が本当に自分に合うかどうか、疑問を持っている、とか。

商品の価格がちょっと高いと思っている、とか。

その理由を解消してあげれば、一気に購入まで行ってくれる可能性があります。

⑤ この商品のことを知っている、他の商品と比べている

このジャンルの商品を買おうと思っている人です。他の商品と比較検討中です。

たぶん、最終候補の中にこの商品も入っているんでしょうね。

ここまで来た人は、もう販促動画ではあまり動きません。

たぶん、発売元からの情報よりも、ネット上の商品レビューのほうを信用するでしょう。

こういう人たちにアプローチするなら、ブロガーやYouTuberとのタイアップが効果的です。

⑥ この商品を買おうと心に決めている

ここまで来た人はあとはキッカケさえあれば、一気に購入に至ります。

効果を発揮するのは、販促動画よりもキャンペーンやセールでしょう。

今買うと安くなる、とか、おまけがつきます、というのがあるとキッカケになると思います。

販促動画が効果を発揮するのは、上記でいうと②、③、④くらいの距離感の人です。

距離感が遠すぎたり、近すぎる人に向かって販促動画を作るのは無駄になる可能性があるので注意しましょう。

3つの心理的フック

UH04_05

視聴者に動画への興味を持たせるためには、フックが必要です。

フックというのは釣り針、引っ掛けることですね。

この場合は、視聴者の心を引っ掛けるわけですから、心理的なフックです。

3つのフック

人はどういうことにならお金を払うか、ということを考えてみます。

それが販促動画へのフックになるはずだからです。

何が心理的なフックになりうるかといったら、3つのタイプがあると思います。

① 悩み(困りごと)

② 不安

③ 願望(夢)

この3つです。

ひとつひとつ、見ていきましょう。

① 悩み(困りごと)

悩み、あるいは問題を抱えている人は、それで困っています。

困りごとを解消できる手段には、お金を払ってもいいと思っています。

「こんなことでお困りではありませんか?」

「こんな悩みを抱えていませんか?」

日頃から悩まされていることが簡単に解決できるのなら、ということで興味を持ってくれます。

② 不安

人は安心を求めます。不安があると先に進めなくなるからです。

安心や自信を与えてくれるものになら、お金を払ってもいいと思うものです。

「あなたが先に進むためにはこれがあると安心です」

「これを使って自分に自信を持ちましょう!」

人生を豊かにするために、不安を解消し安心や自信を与えてくれるものには関心を寄せてくれます。

③ 願望(夢)

最後のフックは、願望です。夢といってもいい。

夢の実現のためには人は金を惜しみません。

「あなたの夢がこれで実現するでしょう!」

「楽しい未来をこれで招き入れましょう」

これでうまく心をとらえることができれば、興味を持たせることができます。

ペルソナの心理をイメージしてフックを見つけ出す

具体的なペルソナを立てることによって、その人の心理がイメージできるようになります。

漠然としたターゲットだと、心理も漠然としかわかりません。

ひとりの人物像が明確に描けておれば、どういうフックによって興味を抱くかがわかります。

冒頭3秒の大切さ

UH04_06

ネット時代になってから、特にファーストショットが大切だと言われ始めました。

冒頭の数秒で何を見せるか、ということです。

3秒と言っている人や、5秒と言っている人などさまざまですが、3秒としておきましょう。

動画の再生が始まって数秒の間に何を見せるか、何を訴えるかが、その後の展開を分ける、ということです。

想像してみよう

ご自分でYouTubeを見ている時のことを想像してみてください。

何かキーワードで検索して動画の検索リストが出てきます。

あなたはこの中からサムネイルやタイトルで選んで、ひとつの動画を見はじめます。

再生がはじまって数秒で、あなたの頭にこんな思いが浮かぶことがありませんか。

「この動画をこのまま見続ける?それとも他の動画を見る?」

要するに自分の思っていた情報とは「ちょっと違うんじゃないだろうか?」という思いですよね。

この思いが浮かぶまでが、だいたい3秒くらい、ということです。

この3秒間は非常に大切です。
というのは、ここで動画から離脱されてしまう可能性がある、からです。

今は身の回りに情報があふれている時代です。

消費者はひとつの情報にこだわることなく、すぐに別の情報を探しにいきます。

たまたまあなたの販促動画を見始めたからといって、最後まで見てくれる保証はない、ってことですね。

ツカミの大切さ

ツカミという言葉をご存知ですか?

もともとは演芸の言葉です。演芸って、たとえば漫才とか落語のことですね。

演者が舞台に上ってすぐに、観客の心を惹きつけるためにする芸のことをツカミといいます。

演者がステージに登場した時、観客はまだ演者の芸に集中する態勢がとれていません。

となりの客と話をしているかもしれないし、スマホをいじっているかもしれません。

それら観客の心を、演者は自分に惹きつけないといけないのです。

この時に一番大事なのは「期待感」です。

「この人は何をしゃべるんだろう? 何を見せてくれるんだろう?」

と期待させれば演者の勝ちです。

観客の心はその芸に惹きつけられるでしょうし、笑ってくれるでしょう。

反対に、ここで期待を得られなかったら、そっぽを向かれてしまいます。

3秒で期待感を抱かせる

動画も同じことで、最初の3秒くらいで視聴者に「期待感」を持ってもらう必要があります。

そうしないと、すぐにそっぽを向かれます。

動画の冒頭数秒ですね。

ここで期待感が抱けないと、その動画は見てもらえません。

YouTubeならば関連動画をクリックしに行かれたり、トップページに戻ってオススメ動画を見てみよう、となります。

よく、会社のモーションロゴとか、カッコいいオープニングとかで始まる動画がありますね。

そういう始まり方によって視聴者が期待感を抱く可能性がないとはいいません。

ただ、知らない会社のロゴを見せられたり、薄っぺらなカッコよさを狙った映像で始められても、視聴者がしらけてしまう可能性が高いです。

なぜなら、そこに自分の求めているものがないから。

作り手側の自己満足みたいなものを感じさせてしまったら、そっぽを向かれます。

ツカミの主人公は視聴者

動画の最初で視聴者が「期待感」を抱くのは「自分ごと」だからです。

自分の悩みを解決してくれそうな情報、あるいは自分の夢を実現させてくれそうな情報だと思ったら食いつきます。

自分に関係ないと思ったら、そっぽを向きます。

前のレクチャーでお話した「3つの心理的フック」を思い出してください。

① 悩み(問題)の解決

② 不安の解消

③ 願望(夢)の実現

でしたね。

これがツカミになります。

私のUdemyコース

講師のためのデジタル音声超入門!https://www.udemy.com/course/digitalsound_chonyuumon/?referralCode=65A8925EA9D6C65ABAE3

動画初心者に贈る「あなたの動画が変わる撮影・編集のマインド」https://www.udemy.com/course/anata_no_doga/?referralCode=562BBB3E95BA54492678


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?