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動画教材で話す時の心得

オンラインで話す時は相手が目の前にいるので普通に話す時とあまり変わらないような気がしますが、動画で話す時はやはり特別な意識で話したほうがよいと思います。動画教材での良い話し方をまとめてみました。

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声の出し方

まず、動画でマイクに向かって声を出す時の意識です。

① 声は少し張る

普通にお話しする時よりは、少し「声を張って」いただくとよいと思います。

声を張る、というのはたんに大きい声を出す、ということではありません。ひとつひとつの言葉をきちんと「前に出す」感覚で話していただくことです。
たとえて言えば、結婚式でスピーチする時など、普段よりは「きちんとしゃべらなくては」という意識で話をされると思います。

声が大きいか小さいかは、マイクがどのように拾うかというだけですので、普段より大きな声で話していただく必要は、必ずしもありません。
ただ、普段より少し大きめの声量で話されたほうが、上記の意識が出ると思います。

② 息継ぎをしっかりする

声を出すことは肺に貯まった空気を出しながら声帯を震わせることですから、肺にしっかり息を溜めておくことは大切です。

息継ぎをしっかり意識してするようにしましょう。
タイミングは文と文の間、とくに段落の間などが適切です。

息継ぎがしっかりできていないと、意識をしていても声が小さくなったり、息が続かず文章の途中で息継ぎをしてしまうことになります。

③ 文章の終わりまでしっかり声を出す

意識しないで話をすると、多くの人が「文章の初めが一番声が大きく、文章の終わりに近づくにしたがって声が小さくなり、文尾では声が聞こえづらいほど声が小さくなる」という状態になります。

特に文尾は消え入りそうなほど声が小さくなることが多いです。
日本語は文尾で肯定と否定が入れ替わったりしますので、文尾をしっかり聞かせることが伝わりやすい音声にする大切なポイントです。

文尾はあらためて、しっかり声を出すように意識をするほうがよいと思います。

④ 安定した声量とテンポが一番良い

動画教材においては、安定した声量が一番良い音声です。
抑揚などはつけたほうがよい場合もありますが、急に声を大きくするのではなくて、声の出し方などで強調する工夫をしたほうがよいでしょう。

同じように話すテンポも、部分的に早口になったり、スローになったりすることはあまり良くありません。
一定のテンポで安定して話したほうが、聞きやすく理解しやすいと思います。

表情と身振り手振りのつけ方

顔出しをしていない場合は関係ありませんが、顔を出して話しているのでしたら、この点は意識したほうがよいと思います。

① 話し始めは笑顔で

演技の練習をしたことのない人は、話しながら表情をコントロールすることは難しいと思います。
しかし、話しはじめる前なら自分で自分の表情を見ることもできると思います。

緊張するかもしれませんが、難しい顔をして話しはじめることにはデメリットしかありません。怖く感じられるかもしれませんし、近寄りがたく感じられるかもしれません。

ですから、話しはじめる前には一度自分の表情を画面で見て、笑顔を作ってみましょう。話しはじめたら、もうたぶん表情を調整する余裕はないと思いますので、成り行きにまかせるとして、最初は笑顔ではじめましょう。

② ハンドアクションを意識してつける

顔に意識を向けない代わりに、手を動かすことを意識しましょう。
話をしながら手を動かすと、不思議なもので話にも抑揚がつくようになります。

すべての言葉にハンドアクションすると、ちょっと見ていてうるさく感じるかもしれません。重要なポイントだけは手も動かすように意識したらどうでしょうか。

ハンドアクションには両手が使えますが、慣れないうちは利き手だけでも使うようにしてみたらどうでしょうか?

「ここがポイントです」と言って指を一本立てる。
「ここからは3つの重要なことをお話します」と言って指を三本立てる。
こういった形でもいいですし、単に手を振るだけでもかまいません。

特に画面の隅に縮小された姿が映るような形式だと、顔の表情よりもハンドアクションが効くことがあります。

③ 上体の向きを変える

画面に、顔だけでなく上体全部が映るようにすることは多いと思います
この場合は、上体がピタっと固定しているよりは、少し向きが変わる程度の動きをつけたほうが自然に感じます。

画面の下隅に自分の姿が映るような場合は、上体を捻って少しだけ向きを変えてもいいかもしれません。

この時に、意識しておきたいのは、画面に映る自分は反転しているということです。画面向かって右下隅に自分が映っているのなら、右側を向くと画面のほうを向くことになります。

そこにスライドが映っているのなら、右ななめ上を見上げるようにすると、視聴者にはスライドに書かれた文字を見ているように印象づけることができるかもしれません。

そこまで意識が及ばないかもしれませんが、だんだんと上体全体で表現するようにしていったらいかがでしょうか?

自分の声と姿で演じる

画面に登場している以上、ステージの上に立っているのと同じです。

たんに話している、声を出しているよりは、顔も上体も手も、身体全体を使って表現しているほうが聞いている側も自然に感じます。

不思議なもので、そうやって身体全体を使っているほうが緊張もほぐれます。

声だけの出演であっても、ハンドアクションをつけながら話すほうが、声に抑揚がついて、より良い音声になることもあります。

「話す」よりも「演じる」という意識を持てるようになると、別の次元の表現ができるようになると思います。最初は慣れないかもしれませんが、やってみてください。

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