光る君へ#35中宮の涙
今日は、とうとう、ということで、ついついウキウキしてしまいましたね。ほっと胸を撫で下ろす回でした。
彰子ちゃんが必死に振り絞った涙に、ぼうぜんとしちゃう主上。結局はきっかけがなかったんだろうけど、女の子にここまでさせちゃぁねぇ。ただ、何考えてるかわからんし、というのがどうものれんに腕押しというか、手応えのなさに困っていたんだろうなぁ。
籐式部に、まことの妻になりたいと仰せになってと、そんなのは自分ではないと戸惑いながらも、良いところをいくつもいくつも上げてもらって、心のうちで感じていることを認めてもらえて、彰子ちゃんはどんなにかうれしかったでしょうね。ここは、つつぅーっと美しい涙でした。で、主上が登場、とこのお膳立てがあったからこその告白。
あの涙の演技、いやー、難しいよ。
はらりはらりの涙でもなく、美しきものでもない、雅という感じではなかったね。本当は、心の中に激情を持っているんだろうなぁ、あの倫子ちゃんの娘だし、強い強いはず。
そこが定子ちゃんと真逆!って感じで、今後も対比的に描かれるんじゃないかなぁと想像してしまいます。
金峰山詣の道中、ロケ大変だったろうなぁ、、源のお帽子が取れちゃうほど必死の行。あんな雨の中とか、道が悪い中とか、山の上までとか、崖沿いとか、今でも大変そうなのに、当時は、、ね。金ピカで詣でたという、まひろちゃんの宣孝さまはよほど変なご一行だったに違いない、、。
外のロケだからか、カメラのせいかわからないけど、全体的に明るすぎる。もう少し暗い画面でも良いのかなぁと思ってしまった。何もかもが見えすぎてるというか。昔の時代劇や、七人の侍の画面みたく、もう少しコントラストつけてやや暗さがあってもいいのかなぁと。湿気がね、欲しいのよ、汗がじわりとにじんでいたりとか、してほしいのよ。どうにもカラッとしすぎてて、残念。
そして帰ってきた道長をみるまひろちゃん、ほっとしてたね。ほんまになんか熟年夫婦感でてきてて笑う。初期設定だったら、倫子ちゃん何度も彰子ちゃんのところに通ってたーっていうから、二人が並んじゃってるところ見ててもおかしないんちゃう?と思うけど、そういうシーンは出てこないね、正妻の余裕なのかね。
伊周と隆家兄弟のやりとりも胸を打ちました。すっかり大人になった弟くん。さりげなく兄の罪を押し留めるところなど、どうにか明るい未来に向かわせようと心砕く様子に応援したくなりました。
惟規くんも恋実らせるのですね。逃げ回ってたから悪いことしてるの?と思ったけど、斎院に忍び込もうとして、ということなのね、だいたん、、。そしてそのあとお姉ちゃんとそんな話ししてるのが、メンズメンズしてなくて、面白すぎる。結構楽観的なのが、いいところ。
今回楽しかったのは、主上のお渡りということで、香を焚きしめたり、髪を梳ったり、もうピッカピカに磨いてもらって、何年も前からこの日のために用意してきた極上の一重で、お迎えするための準備シーンでした。平安の一面が出てるというか。丁寧に再現しているんだろうなぁとまた、大河の良いところが出ているなぁと思いました。
お渡りの主上が庭の雪に気づくシーン。たくさんの思い出が積み重なっていることをしみじみと感じさせてくれました。定子ちゃんはもういない、雪のように儚くなってしまったことを思い出し、新しい一歩を踏み出す自分をかえりみる主上。藤壺までの道は、長かっただろうなぁ。
主上に、ずっと大人でしたという彰子ちゃん。
これって、笛は耳で聞くものです。と言っていた彰子ちゃんらしいセリフだよね。盛大に裳着を済ませ、「大人」として入内してきているのに、主上はなにをわかりきったことを仰っているのかしら?と思ったんでしょうね。もののあわれを操る儚げな定子ちゃんとはまた、まったく違う素直でストレートな性格のまだまだ幼い彰子ちゃんにようやく向き合って、新しいふたりの関係が始まったんだなぁと思いました。
道長の願いが成就してよかったね。たっぷりお金をかけて曲水の宴を催し、100日潔斎して、険しい御嶽詣に出かけ、倫子ちゃんともギスギスしつつ、物語作家をスカウトして大作を書かせて、ここまでする姿が、娘の幸せを願う父、というには、さすがに無理があるかな。やはり野心ありてこそではないかともやもやもしました。
それにしてもまひろはすっかり作家の顔ですね。主上とも彰子ちゃんともおしゃべりしていてすっかりポジションを確立していて。和泉式部に相対するときも、堂々としていて、すっかり貫禄が出てきたようですね。
次回は久しぶりにききょうちゃんが登場でワクワクです。
2024/09/18更新
2024/09/22更新