光る君へ#24忘れえぬ人

平安時代が好きだったのです。
あの十二単の美しさ。襲の色目、薫きしめた香、衣擦れの音、文を送りあい、御簾越しに語らう、季節の移り変わり、五感をフルに生かした機微細やかな世界。
田辺聖子さんの百人一首の解説をすり切れるほど読みました。思いをわずかな数の文字に載せていく、凝縮されたことばの世界。
まんがでも楽しみました。あさきゆめみし、なんて素敵にジャパネスク!、陰陽師、、、
正直、光源氏はあまり女性から見てどうかと思うけど、あの物語は現代にまで読み継がれ、平安の王朝文化を今に伝える貴重なものとすばらしいと思っていました。
いままでにも映像化されていたとはいえ、その文化までも感じる映像にあらず、あまり観る気にもならず、この物語の1回目も、悩みましたが、平安好きだった自分を思い返して、とりあえず観てほっとして、今も楽しむ私がいます。

せっかくなので、感想を置くことにしました。

宣孝さまと結婚することになるまひろ。1番好きなのは道長さまで、とはいえ道長さまと添い遂げられないとおもうからこそで、恋愛と結婚は別、と思ったのではないかな。
すでに二人の妻がいる以上、道長さまは口も出せないし、ましてやおれを思って独身なのかなと思われてもシャクですよね。
納得の決断、と思ったシーンでした。
大石さんの脚本、見事だ、、。

他にも主上がわが子をはじめて胸に抱えるシーンがなんとも美しかった。

流石のNHKさまで、考証にも細やかな配慮があって、御簾越しの表情や衣擦れの音、硯や、細筆を走らせる姿、袖を振って袂を外に出してから物を取る仕草、そんなちょっとしたことが、よりらしさをいや増して、この映像の魅力を輝かせています。

日曜日に観たら、いくつかの解説動画で、語られなかった部分を知り、金曜日にはかしまし歴史チャンネルのきりゅうさんの解説を聞き、土曜日には再放送を観て、ようやくまた一週間経って日曜日の本放送を迎えるというのが、光る君への視聴ルーティーンです。
そのくらい何度も観たくなるドラマがかつてあったかな?と思い返します。ちりとてちんとあまちゃんくらいかな。

今日本放送終わったので、また反芻する一週間がはじまります。


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