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XCOM2:WotC覚え書き/初期設定の違い

1.序論

XCOM2拡張版”War of the Chosen”(以下WotC)に関する覚え書き。
この記事ではスタート時の設定によって、ゲームの進行や難易度にどの様な違いがあるかを記し、それぞれにお勧めできるプレイスタイルを考える。
なお、筆者はSteam版プレイヤーだが、文中ではハードによる差異は基本的に無いものとする。

2.難易度選択

初期設定は"ベテラン"

難易度は
・ルーキー
・ベテラン
・コマンダー
・レジェンド
の4種類。上が簡単で、下に行くほど難しい。
ただし、階段の様に行儀よく難度が上昇するわけではない。
このゲームは内政パート戦闘パートという、2つのプレイパートを交互に繰り返していくシステムだが、それぞれのパートで難易度ごとの差が異なるため、場面によって信じられないほど難しく感じたり、逆に意外といけそうに感じたりするのだ。

・内政パートの難易度変化

易:ルーキー<ベテラン<コマンダー<<<<<<<<<レジェンド:難
極端な話”レジェンドかそれ以外か”で考えれば良い。
それほどレジェンドの内政パートの難しさは、他と一線を画する。
施設建設・アイテム製造・昇進・地域スキャン。全てが高コスト、長時間。
それだけに選択をミスした時のダメージも大きい。
もしコマンダー以下の難易度で躓くとしたら、自分が何をしたらいいのか、何をすればゲームクリアに向かうのかがわからないのが原因だと思われる。
詳述は避けるが、ひとつだけ。
このゲームの目的は、アヴァター計画を阻止する事
戦場でエイリアンを倒す事ではない。これだけは常に意識しておこう。

・戦闘パートの難易度変化

易:ルーキー<<ベテラン<<<<<<コマンダー<<<レジェンド:難
コマンダー以上では、トルーパーのHPが3→4と上昇する。
これは、フラググレネードでキルできる確率が100%から20%に減少する事を意味する。
特にゲーム開始直後、新兵が多いミッションでの3と4の差は非常に大きく、ベテランとコマンダーの間には相当の開きがあると考えておこう。
さらにシステム上、敵の強化速度はコマンダー以下とレジェンドで異なり、コマンダー以下の方が敵が早く強化される。したがって戦闘パートに限って考えた時、難度コマンダーはかなりシビアな設定となる。
ただ、ベテランなら簡単かというとそんなことは無く、序盤における最大の脅威スタンランサーのHPがルーキーと比べ4→6と大きく上昇する。
また、アドヴェントMECやタレットなど一部の敵はベテラン以上でアーマーが1→2に増加する。初期の武装でアーマー2の敵に対抗するのは、かなり骨が折れるはずだ。ルーキーの感覚で動くと、高確率で反撃を受ける。
レジェンドの場合、敵単体の強化よりも出現数の増加が問題となる。
例えば最初のミッション”ゲートクラッシャー”では
コマンダー:トルーパー3/オフィサー1+トルーパー2=6
レジェンド:トルーパー3/オフィサー1+トルーパー2/
セクトイド1+トルーパー1=8
となる。敵分隊の増加は同時接敵の危険性も増すため、交戦時の立ち回りに先を読む力と決断力が要求されることになる。

・選ぶ際のポイント

XCOM2に初めて触れる方はルーキー。
XCOM2で遊びたいという方はベテラン。
XCOM2を満喫したいという方はコマンダー。
XCOM2に魂を捧げるという方はレジェンド。

このゲームはクリアまで、あるいはゲームオーバーまで、長いプレイ時間を要求される。
その為、途中で挫折した場合にリトライのハードルが高くなってしまう。
一度だけゲームクリアまでプレイするつもりなら、ルーキーで充分楽しめるはずだ。
ルーキーでクリアしたら、次はコマンダーでゲートクラッシャーに挑戦してみてほしい。
「……こんなん無理」と感じた方はベテランで。
「……面白いじゃん」と武者震いした方はコマンダーで。
それぞれに相応しい戦場が待っているはずだ。

3.詳細オプション

詳細というよりも追加要素

少なくとも、一度クリアするまでは触る必要は無い。
周回を重ね、変化が欲しい人向けのスパイスと考えてほしい。
特に”ベータストライク”は戦闘パートの考え方が大きく変わるので、扱いが難しい。慣れるまでは触れないことをお勧めする。
”〇〇同盟”は、後述する”ロスト&アバンダンド”を選択すると、この画面でチェックしても無効となるので気を付けよう。

4.チュートリアル

チュートリアルで3/4が戦死するのはXCOMの嗜み

無印版のチュートリアルをプレイするためのチェック。
ただし、これも”ロスト&アバンダンド”選択時には無効となる。
このゲームの基本的な動きを学べる重要な機会なので、WotCが初のXCOM2プレイという方でも、一度は触れておくと良いだろう。
XCOM2が「運ゲー」ではないことがわかる筈だ。

5.アイアンマンモード

自分で”究極の体験”とか言っちゃうのよくない

有効にするとプレイ中のデータがオートセーブとなり、リセット&ロードがシステム的にできなくなる。
はっきり伝えておきたいのは、アイアンマン有効のプレイヤーの方が、無効のプレイヤーより優れているという話では無い、ということ。
アイアンマン有効でのみ解放される実績はあるが、それだけだ。
プレイヤーが、より楽しめる方を選択すれば、それが正解。
個人的には、アイアンマン無効でリセット&ロードを自主的に封じている人こそ、真の鉄人だと思っている。
なお、アイアンマン無効の場合、当然ながら自分でセーブする必要がある。
大事なところで忘れると、後で頭を抱える羽目になるので気を付けよう。

6.ロスト&アバンダンド

誰よりもヴォルクのキャラが濃すぎる

WotC独自の要素に特化したチュートリアルとして、専用ミッションをプレイできる。
そして、その中で最初に遭遇する”選ばれし者”を
”忍び足”を強みに持ち、リーパーが弱点のアサシン
に固定する。
ハッキリ言ってアサシンは3人の”選ばれし者”の中でも強敵だが、いずれ交戦することを考えると、誰と当たるか確定しているのは心強い。
また副次効果として、最初の報復ミッションに”選ばれし者(アサシン)”が出現しなくなる
報復ミッションは高難度なので、最序盤でアサシンの乱入を封じられるのは大きなアドバンテージとなる。
(レジェンドでは、最初の報復ミッションは即撤退が定石とされるほど)
有効にした場合のデメリットとしては
レジスタンス・リングの建設が少し遅れる
・それを含めて、最初の一か月のプレイ自由度が大きく減じる
ロスト&アバンダンドがひとつのミッションとしては非常に長い
ロスト&アバンダンドに参加した兵士の多くが疲労状態になる
などを挙げることができる。
あと、リーパーとスカーミッシャーを深く描写したことで、加入イベントが存在しないテンプラーの影が薄くなってしまうのがとても残念。
初プレイなら迷わず有効で良いだろう。
2週目以降の場合は敢えて選ぶ必要はないが、初動に迷いがちな人は有効にしておけば安心できるかもしれない。

7.DLCの統合

要するに”支配種マッチングアプリ”

ゲーム内での”DLCコンテンツ”の扱いを決定する選択肢。具体的には
試作武器4種(特にフロストボムが強力)
SPARK(操作可能なロボット兵士。WotCでは最重要ユニットの1つ)
支配種エイリアン3体(加減しろ莫迦)
の3要素が、どのような形でゲーム内に登場するかを選ぶことになる。
なお、下2つは基本的に”同時に有効”か”同時に無効”で考える。

・ダウンロードコンテンツの統合:オン

・試作武器:”試作武器”研究の後、性能試験施設で製造する
研究の初期スロットに入っているが、初期は他に最優先の研究が多く、また研究後の製造プロジェクトも必要なので、入手には時間とコストがかかる。
・SPARK:性能試験施設で製造する
性能試験施設を建造し、物資が揃い次第製造に着手できる。高コストだが、必ず元は取れるので最優先で。
・支配種:初登場は”アヴァター計画関連施設”に限定される
関連施設にアクセスすると”非常に強力なエイリアン”という警告が表示され支配種の存在が告知される。
彼らはWotCにおける最大の障害であり、攻略の要である。
その攻略タイミングをプレイヤー側が選べるという点で、大きなメリットとなる。
なお、あくまでも3体それぞれの初登場時のみの仕様であり、逃走を許した場合は以後の通常ミッションに乱入してくるようになる。

・ダウンロードコンテンツの統合:オフ+下2種オン

・試作武器:スキャンによって入手
実質ノーコストで入手できるため、非常にお得。
ただしフロストボム以外の強化には別ミッションをクリアする必要がある。
そして、そのミッションとは後述する”救難信号”。非常に悩ましい。
・SPARK:特殊ミッション”ロスト・タワーズ”クリア後に加入
SPARKとは何か”を探る特殊ミッションの完了後、兵士として1体が加入。
製造も可能となる。
このミッション、ストーリーは非常に魅力的なのだが、かなり長い上に難度が高い。
最低でも磁力兵器を配備、できればブルースクリーン弾の製造を終えてから挑戦すべきだろう。となると、SPARKの加入はそれだけ遅れることになる。
・支配種:特殊ミッション”救難信号”で初登場
 
”支配種とは何か”を探る特殊ミッションで初登場する。
つまり、このミッションを開始しなければ、支配種は絶対に出現しない。
彼らと戦う気にならないなら、無視するのも立派な戦略だ。
ただし、前述した様に試作武器の強化ができなくなる。
”フロストボムさえ手に入ればよし”と割り切れば、デメリットは無い。
この場合も、特殊ミッション終了後は通常ミッションに割り込んでくる。

・ダウンロードコンテンツの統合:オフ+下2種オフ

・試作武器:最初から製造可能
研究なし、プロジェクトなしで製造が可能となるので、物資さえ確保すれば即時で戦線に投入できる。
・SPARK:性能試験施設で製造(一体目は無料)
どういう理由かはわからないが、一体目のSPARKは無料で製造が可能だ。
性能試験施設の完成と同時に製造を開始しよう。
・支配種:日数経過で通常ミッションに出現
いわゆる「支配種が闊歩闊歩する楽しい世界」。
3体それぞれに設定された期日を過ぎると、特に説明もなく通常ミッション中に出現するようになる(一部ミッションは除外)。
上記ふたつのメリットを打ち消して余りある、危険なセッティングだ。

・選ぶ際のポイント

とにかく”支配種エイリアンにどう対処するか”が最大のポイントとなる。
試作武器の入手は、そこまで気にする必要はないだろう。
SPARKは、特殊ミッションを体験したいかどうか。
というわけで
・支配種の事は無視したい:統合オフ+DLC2種をオン
・支配種と有利に戦いたい:統合オン
・支配種なんかこわくねぇ:統合オフ+DLC2種をオフ
このように考えればわかりやすいだろう。

8.結論

ところでこの男は誰なのか

最後にまとめ。
・難易度選択:初プレイならルーキー。2周目はベテランorコマンダーで。
・詳細オプション:初プレイ・L&A選択時は触らなくてよい。
・アイアンマンモード:セーブ&ロードは悪ではない。
・ロスト&アバンダンド:選ばれし者が苦手なら有効に。
・DLC統合:こだわりがなければ有効に。支配種が苦手なら無効+DLCオン
筆者の印象と経験からは、以上の様にまとめられる。
XCOM2:WotCは巷での評判もあいまって、最初から随分と敷居が高いように見えるかもしれない。
しかし、初期設定の細かさはプレイヤーへの配慮の細やかさでもある。
それぞれの意味を正しく理解し、自分にフィットしたプレイ環境を見出して欲しい。
そうすれば、きっと他では味わえない体験が味わえるだろう。

ここまで読んでくださった貴方が、人類に勝利をもたらすことを祈って。

"Good luck, Commander……"

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