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ペーパードライバー脱出奮闘記①動機と運転への苦手意識について

わたしは去年の12月で28歳になった。自動車学校で免許を取ったのは20歳のとき。
免許をとってから運転した回数は2回。そして免許は看護学校の春休みの2週間で取ったので、運転した日数を全て合算しても1ヶ月に満たないほど。
どこに出しても恥ずかしくないペーパードライバーだ。

わたしの自宅は駅から徒歩5分のところにあり、バスも電車も充実している。実家は地方にあるが徒歩圏内にそこそこ大きい駅があり、車を運転できなくて不便に感じたことはほとんどない。
運転はしなくていい。わたしの人生に必要はない。運転は嫌いだ、苦手だと思っていた。

でも、運転している人を見るのがずっと羨ましかった!!!

そんなわたしが自分の苦手と向き合って、多分普通道路くらいはひとりで運転できるようになるまでの記録です。(現在進行中、もしかしたら運転できずに終わるかもしれませんが)


そもそもどうしてここまでのペーパードライバーになったのか?

まず、異常なまでの運転への苦手意識。
自動車学校に通っている2週間しか運転していなくて得意も苦手もないと思うんだけれど、こんなにも強い苦手意識を持っているのはなぜなんだろうと考えてみた。

自動車学校に通っていた時、担当教官がとにかく怖い人だった。基本的に笑顔なんだけれど、時間が経過するにつれてイライラしているのが伝わってくるタイプの人。笑顔から怒りに移行するあの感じ、中学3年のときの担任に似ているんだよな。ここに書いても誰もわからないと思うけど。
安全のために時に厳しく叱責するのは当然だ。しかし今思い返すと教習車という個室で2人きりで人格否定レベルまで詰められるという体験はかなりキツかった。自分は運転に向いていない側の人間だ、という意識がしっかり染み付いてしまった。

そもそもわたしは歩いてるだけでどこかに身体をぶつけたり転んだりする。常に生傷が絶えない。これは子供の頃の話ではなく現在進行形で。自分1人ならアザができるとかで済むけれど、車となるとそうはいかない。人のものを壊してしまったり、人を怪我させてしまったり、最悪の場合命を奪う危険もある乗り物だ。わたしが乗ることで誰かの人生を奪ってしまうのではないかという恐怖。みんなそれを持った上で自身を戒めて運転に臨んでいるのだと思うけれど、2週間の教習ではどうしてもその恐怖が拭えないままだった。

免許を取ってすぐ、父親を隣に乗せて運転の練習をした。朝5時の田舎道を走ったのだが、左に寄りすぎてガードレールに擦りそうになり、温厚な父親を怒鳴らせてしまった。わたしの心はポッキリと折れて、恐怖でいっぱいになった。もう今世で運転はしなくていい、と自分の中の運転してみたい欲にしっかりと蓋をした。見なかったことにして、しまいこんだ。
これが免許を取って1回目の運転。

それでも運転が必須の技術だったら頑張って練習したと思うんだけど、それから一年足らずで上京してしまい、ますますわたしは運転から遠ざかっていった。


それでも運転をしてみたい

運転はしないけれど、ドライブが大好きだった。(図々しい)
電車も好きだけど、どっちかと言えば車に乗る方が好き。個室で長旅ができるって最高。たまに友達に乗せてもらったり、帰省した時母親に乗せてもらったり。助手席でぼんやり景色を眺めているのも音楽を聴くのも好きだった。
しかし、運転席から見る景色はどんななんだろう。自分で道を決めて走るというのはどんな気持ちなんだろう。そんな想いが心の隅っこにずっとあった。

友達と秋田県に旅行した時、広い田んぼ道を気持ちよさそうに運転する友達が本当に本当に羨ましくて、もう一回挑戦してみようかな、という気持ちになった。

そして2年前、ペーパードライバー講習を受けた。これが免許をとってから2回目の運転。
いきなり都会の道を運転するわけではなく、大きなサッカースタジアムの周りをぐるぐると2時間ほど走って終わった。スピード管理と左折で精一杯だった。
そのときの教官には「運転が継続できたり、練習に付き合ってくれる友達がいないと難しいですよ」と言われた。
時は今よりもややシビアなコロナ禍。実家に気軽に帰って運転練習するのも、今の技術で友人を乗せることも難しいため、やっぱりまた諦めることにした。


28歳、再びの挑戦

わたしは去年の12月に28歳の誕生日を迎えて、一年の目標を「軽やか」に決めた。得意分野にはフットワークが軽いけれど、恐怖心や強いものにはシャッターを下ろしてしまう自分の性格を変えたいと思った。なにかに出会う機会を自分から潰したくないと思った。
やらない理由を探さずにとりあえず軽やかに飛び込む。将来のお金のこととかはとりあえず来年から考える。今年はわたしが今持てる好奇心を放置せず、注ぎ込む。リスクヘッジをせず気軽にものごとをはじめる。

そ目標を立てて具体的に何をするかと考えた時、一番に浮かんだことは「運転」だった。

確かに怖いことだけど、わたしは一応国から運転して良いと認められている。健康状態も申し分ない。後期高齢者というわけでもない。

今が一番若い!!!!!もうやらないで後悔したくない!!!わたしは!!!!! 自分で知らない景色を見るための手段が欲しい!!!!!

話は変わるが、大豆田とわ子と3人の元夫(わたしはnoteで何回このドラマの話をするんだ)に出てくる、石橋静香演じる三ツ屋早良というキャラクターがとても好きだ。その早良が、松田龍平演じる八作への告白のセリフが以下。最高なので読んでください。

私と付き合ったら絶対に楽しいと思う。
彼にいいことがあったら、私、関係なくても嬉しくなるほうだし。彼にムカつくことがあったら、わたしも一緒に怒るし。
ご飯すごい食べるよ。なんでもおいしく食べるし。車運転できるし、地図見るのも得意。キャンプ行くのも、家でゴロゴロするのもどっちも好き。
喧嘩はたまにするけど、仲直りは得意だから長く一緒にいられる。
絶対面白い。一緒にいたら絶対幸せ。
こんな最高な恋人、どこ探したっていないよ。
...今逃したら一生後悔すると思う。

大豆田とわ子と3人の元夫 第6話より

どうですか、このアグレッシブな告白。わたしもこんなわたしになりたい。
しかし、早良だってずっとこんなに自信を持って生きてきた訳ではないだろう。早良の何が素晴らしいって、挑戦してることだ。「なんでもおいしく食べる」に至るまでは食わず嫌いをせず色んなものを食べてきたことがわかるし「キャンプも好き」ということは虫に刺されたり汚いトイレを使うのが嫌だなぁとかごちゃごちゃ言わず(私)行ってみたのだろう。その結果「好き」に辿り着いた。

そして運転。
早良もはじめは怖かったのかなあ、運転。でも挑戦したんだな。嫌だとか苦手とか言わず、とりあえずやってみたんだな。地図も「読めない」と言わず読んでみたんだな。できるできないではなく、やってみたかやってこなかったか。それが自分の自信に繋がる。ちいさなちいさな要素かもしれないけど、好きな人に好きと伝えるための力になる。

わたしは人に楽しませてもらうのを待つより、自分で楽しむことができる、あわよくば人を楽しませることができる人間になりたい。もちろん安全を第一の基盤とした上で。そのための挑戦!

というわけで運転の練習をはじめました!

ペーパードライバー講習のレポートを書こうと思ったら、動機だけで思いの外長くなってしまったので次回に続きます!!
ちなみにこれを書いている今時点で1回目の講習を終えたところで、まだまだわたしがひとりで運転できるようになるとは到底思えていませんが、応援してもらえたら嬉しいで〜す!

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