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仏壇を捨てました 先祖の供養をどうすんねん…という話 その4

思いがけず長編連載になってしまったこのシリーズ。タイトルを見て不謹慎だと思われる方は、読まないで閉じていただけると助かります(^人^)
ご興味のある方は、マガジン「人に言えない話」の中の、先祖の供養をどうすんねん…という話 その1 からお読みください。

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4月某日、お坊さんが来てくれて、仏壇(位牌)から魂を抜くという法要を行ってくれた。母は
「1万円ぐらい包めば良いのかねえー」
と言ってお布施を用意していた。
しかし、法要の前に家に寄ったら(わたしは仕事だった)、母が真っ赤なセーターを着ていたので、ひっくり返りそうになる。

たとえ参加者一名でも法事なので、赤いセーターはやめろ〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

法要は滞りなく終わり、これで位牌は木の札となり、仏壇は普通の家具となったので、使い終えたゴミとして処分して良いのだそうな。

位牌は、母が自宅に飾ると言っていたが、お坊さんにお墓へ入れることを勧められたという。
「木だから自然に朽ちるし、お墓へ入れていいんだって」
と母はホッとしたように言っていた…が。

また墓を開けるんかいな…(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

開けるのはどうせわたしやろ…。
暗澹たる気持ちになっていたが、母が千年に一度の行動力を発揮して、隣町に住む遠い親戚のおばちゃんを呼び、二人でお墓を開けて位牌を入れてきたと言うのだ。

行動力ゼロ母「K子さん、やっぱり力があるわ〜。お墓を楽々開けてくれて!ほんと助かった〜!」←感謝するポイント、そこ?

K子おばちゃん、偉い!素晴らしい!ありがとう!
わたしは正直なところ、夕方の退勤後に、くたびれてボロボロの状態で墓なんか開けたくないと思っていたので、親戚のK子おばちゃんに深く感謝した。

あとは母を数日、古家に押し込み、寸暇を惜しんで片付けさせる。仏壇を捨てられる状態にしてもらわなくてはならない。

3日の滞在の後、
「あれとこれとそっちと、むこうの部屋と、押し入れのあれとこれはこうと言うことでお願い」
と、やり切った爽快感に溢れた表情で母は地元へ帰って行った。仏壇は、お坊さんが帰ったときから2ミリぐらいしか話が進んでなかった。

シのゴの言っても何も解決しないので、諦めて片付ける。仏壇の魂を抜いただけで、あとは大して変わりのない室内。
仏壇は、魂を抜いたので、もう大型家具となり、自治体のゴミセンターに持っていけば処分してくれるんだそうだ。

ちなみに、役所の粗大ゴミ回収サービスは、仏壇は対象外だそうな(自分で持っていけば処分してもらえる)。
引越屋さんも、法要が済んだ仏壇でなければ「何か事故が起きたら困るから」と運んでくれない、という話を聞いたことがあるけど、同じような感じだろうか?

それはさておき、仏壇の中身を出していく。
位牌がなくなった仏壇には、お線香立てや、おまいりするときに「チーン」と鳴らす鐘、ご飯をお供えする台、ろうそく立て、お水を置いておくところ、上の方には、大日如来さまを形どった木彫りの仏像、誰かわかんないけど偉い感じのお坊さんの像、仁王像、そしてバルコニーの柵みたいなもの…と付属品がいっぱいだった。

色々考えて、大日如来さまだけ、わたしがもらうことにした。
いつからある仏壇かわからないけれど、ずっとずっとこの家のことを見てきてくれて、亡くなった方々を供養し続けてくれていた仏さん。
仏壇を片付けながら「家にいるみなさーん、この大日如来さんに入って〜。これから先はわたしと一緒にいようね!」と言って、お祈りする。

仏壇や位牌は維持できないけれど、ご先祖の皆さんのことは、この大日如来さんを通して、わたしが生きている限りはいつも忘れることなく生きていくからね。

妙にさっぱりした気持ちで、いよいよ仏壇運び出しの場面がやってきた…!

…すみません、続きます^_^;

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