k zy

神奈川県在住。フリーライター、時々詩人。 中学生の頃から書きためるだけためて、行き場の…

k zy

神奈川県在住。フリーライター、時々詩人。 中学生の頃から書きためるだけためて、行き場のない詩を載せていきます。 無断転載・転用は禁止です。

最近の記事

「僕は自由だ」

部屋でひとりきりになったとき もう明日が顔を出すような時間で やっと終わったのになんてどうしようもなく 「生き辛い」自分の生き様を笑った しぼり出すように 苦しみながら流す涙は 右目から二筋 つたってそれっきりだった 長方形せまい部屋にとじこめられて ほしいものも思いつかないよ 顔の見えない独裁者にならい叫ぶのは 本音とは逆のことば 「僕は自由だ」「僕は自由だ」 部屋でひとりきりになったのに みんなの望む姿がはりついて作り笑い そうだ、だから怒りも悲しみも笑顔

    • 僕の上に言葉が降ってくる

      ちらばった言葉をならべなおして 言ってほしい言葉に耳をそばだてる 忘れていく言葉を丸めてなげすてる それでまたいすに深くおわりなおす 君は僕が行き詰まり 立ちどまってても 進み僕の横追い越す ふりむきもせず 君に僕を情けないと思いしらされる 怖くて見たくない 認めたくないよ こわくてみたくないみとめたくないよ 君は僕がまだそこにいるのって目で言う かけ出したのは焦ったんじゃない 逃げ出したんだ 時計をつかんで うしろのつまみまわして 前に戻すのは簡単 落ちきっ

      • 「会いたい」

        夜がつれてきた冷たい風が カーテンをそっとふくらませる いい加減忘れてよと君は笑うかな? クシャッとなる君の笑顔 ふとした言葉でふとした景色で 君のいる世界にまた吸いこまれて 「会いたい」 こんな4文字に 振り回されて むかえる夜明け 何度目になるだろう こんな気持ち そきちぎって捨ててしまいたいのに ふとした音色でふとしたにおいで 君のいる世界にまたふみこんで 「会いたい」 口に出したら案外本音は なんてことがない そんな会いたくもないかも こんな

        • 名前をください

          夢をみた それは春の風のにおいのよう 甘くて少しもの悲しい 夢をみた それはあの人のほほえみのよう あたたかくてどこか切ない 砂時計の砂はまたおちていく 未来がまたすり減る 積もった過去も 僕の人生に変わりないのに 名前をください 一度失った あの人にまた呼んでもらえるように 名前をください 嫌いだった あの人がつけてくれた 命のはじまる音色

          有料
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        「僕は自由だ」

          こんなひとりぼっち

          いっぱいにひろげたてのひら やれることは 限られていて 何かするたび  こんなもんじゃない 拳を握った 悔しくても笑ってみせた 強がりの後のコーヒーは大人の味がした 知れば知るほど 心はなれる 言えば言うほど はなれてく ひとりで そこで愛されたくて いい子して あそこに行けば 毒吐いて 見渡して気づいた 僕 こんなひとりぼっち めいっぱいの歩幅で 今日行けるのはたかがしれてる もっともっと遠くへ 歩みをはやめても  苦しくても 黙ってみせた 強がりの後のタ

          こんなひとりぼっち

          言えないよ

          知らない街をさまよい歩いた ポケットに両手をつっこんで 冷たい風が時折髪をさらう LOFFのオープンは10:30だった スキップする子ども 手をつなぐカップル 行き過ぎ追いこしていく うつむいた顔上げたら思い出した あの言葉 君の声のままで 情けないけど辛いことばかりだ 「なにかあったら何でも言って」 言えないよ 君にだけは強い僕を見せたいから 上がり下がりの日々に月に1回の診療は5分弱 本音を言おうとすると砂時計の砂がおちきる なんでこんなにこんなふうでダメ

          言えないよ

          窓を閉め切っていても

          いっぱいのごみばこちらばる言葉 A4にならんだ文字は 次の収集にやっと忘れられる ふと立ち止まるとそればかり うかぶ 綺麗にさよならなんてできるわけないのに それでも……すがりせて……こじつけて… 強く結びなおす 泣けそうにない今日も 笑えそうにない今日も 明日はうまく説明するんだ 立てそうにない今日も 負けそうになる今日も 明日はまっすぐ歩くつもり すてかけた言葉をひろいあげて読み直す 蛍光灯が切れて ちらつく文字は 黒と白のまたたきの中で ずっと僕に何か

          窓を閉め切っていても

          この夜が終わる

          蛍光灯の下の君の顔は青白い 何か言おうとしたのに口を開いたら忘れた 苦しまぎれに笑ってみせたら 君がこっちを見てほほえんだ 僕ら こうして向かい合って 同じ時を手をつないで歩いてるのに この夜が終わる 今日と明日の間で この夜が明ける 時一緒にいられるかな きっとまた会えるのに これが最初で最後 みたいに思えるんだ この夜が終わる 昨日と今日の間で この夜が明ける 時のことを思い出して きっとまた会えるのに  君が前よりも遠く手が 届かない気がした 201

          この夜が終わる

          三日月

          救いようのな日は 色々なこと忘れたくて 帰り道 思い切り息をすいこんだ ほうけたように上を向いた僕の顔を てらすあかりは 昨日と同じ 通話ボタンおしても 上手く言えなくて 電話口しどろもどろ 頭をかく 通話時間がむなしく数をかぞえて 頼りない視線だけは外さない 投げ出したいことも 上手くいかないことも どこかにおいやって向かい合う月は 僕の日常を何ひとつ変えないまま そっと背中を押したんだ 心にひっかかる言葉集めたら 情けなく肩がおちてしまう もっとちゃんとでき

          三日月

          恋の苦さよ

          月のまぶしい夜に走り出す 君から僕の手をとって引いていく 月の欠ける音がして ふり返る 指先で 君の手はなれほどけていく 君をオモウ もう覚えていない 心の真ん中ヒビが入って 小さなスキマ から落ちる 恋の苦さよ 君をオモウ もう忘れたふりの 心の真ん中 きつくフタで ふさいだのに もれ出した 恋の苦さよ 僕はなんで笑ったっけ なんでもないような日々のはざま 僕はなんて言ったっけ つぶやくようにつむいだ言葉 覚えていない 君をオモウ もう覚えていない 心の真ん

          恋の苦さよ

          残ってもいないから

          吐けない弱音 吐けない嘘 すいこんでためるだけの毎日 苦しくなる胸を 手のひらで強くおして 苦しくなる理由をごまかして無理をする 声をあげられない僕は 無表情の人ごみをつきぬけ この手あげられない僕は 書くことしかもう残ってないから         残っても痛いから 吐くのを忘れた 止まってた呼吸 す救われる最終手段だったはずなのに 足をすくわれてかすむ目的地 足がすくんだスタートラインではねる鼓動 答えをあげられない僕は 散乱した言葉をけちらして 答えもみ

          残ってもいないから

          椅子取りゲーム

          「こんな日が続いたら」って気持ちは伏線 おわりが来るのを知っていたみたいに ゆっくりとページをめくって物語が進む できたらそのラストを読みたくはないな うっかりコーヒーでもこぼして… 笑顔でうめつくされた日々が 四文字の漢字の羅列 ぬりつぶされる 少し立ちつくせばそこに僕の居場所はない 「君のために僕はやるよ」なんて もう目を見て言えないかも 明日には名前も忘れられて 一緒にいたいと思う理由 情であってもいい そこですがっていたい 涙で洗い流された本音が

          椅子取りゲーム

          まわれまわれ

          どうやったって君をあきらめきれない 僕の恋は君のほほえみをあび咲いてしまった 歩いても歩いてもついてくる太陽みたいに 君の声に僕はまた何度もふり返ってしまうよ この教室 対角線上で 目が合えば優心地の時が流れる チャイムが鳴れば赤の他人 君はきっと誰かのモノ まわれ まわれ僕にもきっと光の当たる日がくるはず まわせまわせ君が僕だけの君になる日が来るはず あの夕日が沈んで どうやったって君を手に入れられない 僕の恋は君と手と手ふれあって散ってく のみほしてものみ

          まわれまわれ

          ツバキかおる道を行く

          ツバキかおる道を行く ポケットに手をつっこんで 上を向いて鼻をすすった ツバキかおる道を行く あの曲がり角で見てる 生垣の合間から どんなどんな世界がみえるだろう 目と目が一瞬あった時に どんなどんな言葉をかわすだろう 目と目が一緒に右へ動いて ツバキかおる道を行く 風はほおをつききして 立ち止まってすくめた肩 ツバキかおる道を行く どこかにあると思っている うすぐらい日々の出口 どんなどんな色に染まるだろう とじていた目を見開く時 どんなどんな言葉が

          ツバキかおる道を行く

          おどる心の振れ幅に合わせて

          ヘッドホンでふさいだ耳で 都合の良い言葉だけをよりわけれるように 退屈な友人の助言がたきつける 僕の片思いなんじゃないか? 5回中2回は考える 冷静な自分は発言力を失ってく おどる心の振れ幅に合わせて 君がいつもより僕にほほえんでる気になって おどる心の縦揺れに合わせて 君がまた僕のこと目で追ってる気になって 伝える気持ちは曲がり角を曲がる 君に届く途中空で孤を描いて まるでひとりずもう その末に土俵際おどる おどる心の振れ幅に合わせた分だけ 君の思わせぶりな感

          おどる心の振れ幅に合わせて

          僕が笑った理由なんて知らないんだ

          ふとこぼれる言葉は本音だった 自分に自信がなくなったら導き出す答えは恋だった くるり理想 くるりウソ めぐりめぐるため息 コーヒーにとけ くるり誘う くるり悲愴 僕が笑った理由なんて知らないんだ… とっちかかる言葉は本音だった 眠れず打つ寝返り増えたら引っくり返す答えは恋だった くるり理想 くるりウソ めぐりめぐる朝やけにこがれて くるり誘う狂っていく 僕が平気でいられなくなっていく くるり君に狂い気味に くるりわたす頃見渡す くるり痛い恋が来たり

          僕が笑った理由なんて知らないんだ