組織のリーダーとは一体誰なのか
あなたの所属する組織にリーダーと言われる人は何人いますか?
そもそもリーダーって何ですか?
僕は大学の部活動で主将として責任あるポジションを務めさせて頂いています。
そんな僕が主将になった当初は、みんなが僕の意見を「待っている」状態でした。
そんなチーム状態を見て僕は「リーダーって僕だけなの!?」と不思議に思いました。
やっぱり「主将」とか「監督」とか「コーチ」とかリーダーっぽい肩書を持つ人がリーダーなのでしょうか。
リーダーとしての葛藤
主将となった当初から、僕は主将としてリーダーとなることに対して大きな不安を感じていました。
それは
自分はリーダーではない
という思いを持っていたことです。
これまで見てきた主将はみんな、チームの先頭に立って、強い姿勢や大きな背中でチームを引っ張ってくださる方ばかりでした。
そんな主将の方々の姿を見てきて、僕は漠然と主将というのはみんなの先頭に立ってグイグイ引っ張っていくことが絶対条件であると思い込んでしまっていました。
僕はどちらかというと集団では後ろの方に立って、困った人がいた時に寄り添い、共に悩みを共有することで集団を後ろから支えることが多かったように思います。
このように、理想と現実のギャップに大変苦しみました。
しかし、いつまでも悩んでいるわけにはいきません。
そこで僕は、「自分にしかなれないリーダーになろう」と、これまで思い浮かべていたリーダー像を一旦リセットし、自分なりの、自分にしかできないリーダーシップを取ろうと考えを改め、悩むことをやめました。
自分にしかなれないリーダー
考えを改めたところで、「では一体、リーダーって何だろう?」ということを定義しようと思いました。
それまでの僕の中のリーダーは、定義するとすれば
豊富な経験と鋭い洞察力、決断力を兼ね備えた人で、常に組織の先頭に立って未開の地を自分の足で切り開いて行く人
でした。
しかし、これは僕にはできない、と思いました。
つまり、残り1年しか残されていない僕は、そこに到達する前に引退というタイムリミットが来てしまうと思いました。
そこで、リーダーをもっと簡単に定義できないかと悩み抜いた結果、次のように定義してみることにしました。
リーダーとは、自分の強みを活かし自分にしかできないことを全うしている人
どうでしょうか?
賛否両論あるかと思います。
でも、僕の中ではこれぐらい範囲を広げたほうがリーダーというものを自分ごと化しやすいと思いました。
これまでのリーダーと呼ばれる人たちと比較するのをやめて、自分だけを見つめようと考え方を変えました。
この定義に基づくと、リーダーは大勢いることになりますよね。
そうです。
これが僕が言いたかったことの一つでもあります。
リーダーは決して一人ではないと僕は思います。
僕は、メンバー一人一人がリーダーとしての自覚と責任を持つことが重要だと考えています。
では、僕にしかなれないリーダーは何なのか。
僕にしかなれないリーダー像
僕にしかなれないリーダー像を考えるにあたって、まず僕が得意なこと、僕にしかできないことを考えました。
僕が得意なことは
・問いを生む(意見を聞き出す)
・意見をまとめる
ことです。
言い換えるとすれば
ファシリテーター型のリーダーとでも言うのでしょうか。
もともと先頭に立って意見をバンバン出して引っ張るタイプではないと先述したように、僕は後ろから押し上げるのが得意です。
その点からも、このファシリテーター型のリーダーは僕にしかできないリーダー像であると思います。
でも、僕にしかできないリーダー像を確立できたとしても、僕は主将という立場です。
みんなと同じように自分にしかなれないリーダー像を確立するだけでは不十分です。
主将としての役割は何なのでしょうか。
みんながリーダーだとすれば、主将は何をすればいいのか
自分にしかできないことをやるだけでは主将は務まりません。
そこで、僕なりに主将としてやるべきことをまとめてみました。
・最終的な決断をする
・適材適所
この2つです。
最終的な決断をする
「最終的な決断をする」とは、組織の中には最終的に「よし、これをやろう!」と最終的に決断を下す人が必要ですよね。
その役割は主将だからこそできる役割の1つであります。
そして、最終的な決断を下す際は、全員の意見を反映させた最適解を生み出すことを大切にしています。
適材適所
「適材適所」とは、自分にしかできないことをやるのが大切であると考えている僕にとって、本人の持つ能力を最大限に発揮できるような環境に身を置かせる、人財を配置する、そして、個性を融合させるのが主将としての役割であると考えています。
この2つは主将としての自分に課せられた使命だと思い、常に意識しながらメンバーと接しています。
そんな主将として、リーダーとして、僕が気をつけていることを最後に共有させていただきます。
僕が主将として、リーダーとして、気をつけていること
これは僕だけに限らず、読んでいる人全てに実践してほしいことでもあります。
・「どれだけ発言できるか」より「どれだけ聞き出せるか」
・自分の考えていることは遠慮なく言う
・選択と集中
「どれだけ発言できる」より「どれだけ聞き出せるか」
自分で考えて言葉にできてるのって意識のうちの氷山の一角にすぎないって聞いたことはありませんか?
つまり、自分で言葉によって発言できるのは自分の持っている意識のうちのほんの一握りしかありません。
では一体、どうのようにして言語化されていない無意識下にある自分の考えを言葉にするのか。
それは
質問してもらう
ことです。
他者から質問してもらい、聞き出してもらうことによって、これまで無意識のうちに認識していたものを言語化し表出することができるようになるのです。
よく「聞き上手」って言いますよね。あれです。
なんかこの人に相談すると思考が整理されてスッキリする。
そして、自分のやるべきことが明確になる!
っていう人になりたいです笑
自分の考えていることは遠慮なく言う
自分の考えていることは積極的に伝えるようにしています。
特に意見が出ない時や方向性を見失っている時、間違っててもいいから考えたことは言うようにしています。
そうすると、その言葉が判断基準となって
「それは〇〇の点が良くない。もっとこうしたらいい」
「それだったらさっき出たこっちの意見がいい」
といったように意見がブラッシュアップされていきます。
だから、間違いを恐れず考えは伝えるようにしましょう。
その言葉を起点として議論の活性化や方向性の明確化が起こります。
選択と集中
「自分が今やるべきことは何なのか」
自分にできないことやコントロールできないこと(他者からの評価であったり、相手の行動を操ろうとしたり)に惑わされては時間がもったいないです。
あれこれ何でもやろうとするのではなく、自分が得意なことを活かして、自分がやるべきことに集中する方がよっぽど貢献度が大きくなります。
これは個人レベルから組織戦略レベルまで幅広く使えます。
今持っている有限な資源を均等に配分しても、突き抜けることはできません。
それよりも相手の弱点であったり、自分の強みに資源を集中させる方がいいように思います。
弱点や弱みは足を引っ張らない程度に資源を振るといったイメージです。
全てにおいて他者を上回ることは、よほどの力の差がない限り現実的ではありません。
それよりも、自分の強みを選択し、そこに集中することが大切だと思います。
組織のリーダーとは一体誰なのか
長々と書いてきましたが、タイトルにあるように、では一体、
組織のリーダーとは一体誰なのか
という問いかけについての僕の答えを書きます。
それは
メンバー一人一人がリーダーである
という答え方をしたいと思います。
一人でできることなどたかが知れています。
自分で何でもしようとするのではなく、自分が得意なこと、自分がやるべきことを全うすれば、自然にそのポジションのリーダーは自分になるのではないでしょうか。
リーダーだからといって何も先頭に立って導くことだけが全てではありません。
先頭に立って導くことが得意な人が先頭に立って導けばいいのだと思います。
僕はそれよりも、後ろからみんなの背中を押すことが得意なので、そのポジションのリーダーになるべく精進していきます。
まだまだ未熟でリーダーと呼べるのか、主将と胸を張って言えるのか、わかりませんが、自分なりに精一杯努力して、僕にしかなれないリーダーになっていきたいと思います!
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