覚えるために、忘れないために。

皆さん、こんにちは。

受験生からよく受ける相談に「覚えることができない。覚えてもすぐ忘れてしまうが、どうしたらいいか」というものがあります。そういうとき、私は「自分の中で覚えて続けているもの、忘れていないものは何か考えてみてごらん」といいます。

例えば、すごい好きだった人/嫌いだった人の名前なんかはずーっと覚えているでしょう。よく会ってしゃべっていた友人も覚えているでしょう。人に限らず、場所やモノでも同じことが言えます。

好きだった/嫌いだった人・モノがずっと記憶に残っているように、自分の中で感情が動くと、記憶に残るものです。歴史学習も同じです。無味乾燥な文字を見ただけで覚えようとしても、無理な話です。できるだけ感情を動かしながら歴史学習で出会う人・モノ・出来事・場所と向き合いましょう。たとえば、写真を見て「怖い顔だな」とか、「気持ち悪い絵画だな」とか。だから、授業や図説が大切になってくるのです。

それともう一つ。よく会ってしゃべっていた友人の名前、よく行っていた場所は何年も記憶に残っているでしょう。歴史学習も同じです。繰り返し読む・見る・考える・感じることで、知識として定着していくのです

感情を動かしながら繰り返し向き合う

こうして得た知識は、定期テスト前に丸暗記して試験が終わったら忘れてしまう短期記憶ではなく、長く残る長期記憶になります。大学側は、試験に合格して春にめでたく忘れてしまう知識より、長く忘れない長期記憶をもち、大学で学ぶ諸学問の前提を供えている受験生を求めているのです

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