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中小企業診断士試験2023 vol.1

あれから1年。3度目の挑戦で1次試験合格。ようやく2次試験にたどり着いた。その2次試験。1点にこだわり続けた80分。圧倒的に時間との戦いだった。2次試験はタイムマネジメントが大事と言われているが、それどころの話ではない。とにかく書けることを書いて解答用紙のマス目を埋めた。今の実力は出し切った。すっきりはしている。だけど自分はもっと出来るはずだというモヤモヤ感も残っている。
1月からの歩みを振り返る。

どすがな。
勉強からすっかり離れ、りんごの収穫も無事に終わり、慌ただしく12月を過ごし年が明けた。
そろそろ勉強はじめねばまいねな(勉強しないといけないな)。
目標は当然「合格」。勉強も3年目に入る。もういい加減合格しないと、そう考えていた。1次試験と2次試験同時にやる?1次の試験科目は5科目か7科目か。診断士試験は、1次試験で合格した科目は3年間有効であり試験免除対象となる。今年免除になるのは2科目(もう1科目は2回目不合格のため再度受ける必要あり)。5科目で受けるか、もう一度7科目で受けるかは選べる。2次試験のことを考えると7科目がいいと言われることも多い。だけど時間には限りがある。残り5科目はまだまだ実力不足だ。正直また7科目やりきる自信は無い。それと10月の2次試験対策を1次試験の後、ゼロ始めて間に合うわけがない。そもそも1次試験を受からないと話にならない。かといって1月から1次試験対策をがっつりやるとまた5月ごろ勉強に飽きてくる。どうしようか。受かるにはもう2ランク実力を上げないといけないとな。そんなことを考えていた。

そして出した結論。思い切って1月から3月まで2次試験対策、4月以降に1次試験の勉強に集中する。1次試験は5科目に絞る。絶対受かる。

さて2次試験についておさらいする。論述式の4題。①組織・人事②マーケティング③生産管理④財務・会計。論述式に受かると面接試験を受ける2段階構え。合格ラインは4科目平均60点以上かつ1科目も40点未満がないこと。そして合格率はおよそ18%。得点の合格ラインを満たした上位18%が受かると言われている。論述式のため、1次試験と違いごまかしがきかない。正確に知識を思えていないと点数に結びつかない。そして自分史上、論述式の資格試験は初めて。からぽやみな(面倒くさがり/怠け者)性格だから避けてきたことも事実だ。仕方がない、諦めてやるが(笑)
外では冬真っ盛り。時には雪が舞い、ときには吹雪で視界がほとんどなくなる。どんよりとした雲で空が覆われる日が多く、青空になることが少ない北国の冬。りんごの木は、下に下に根を伸ばしエネルギーを備えている。そんな中で勉強を再開した。

剪定を待つりんごの木

さて、何からどう手を付けていくか。
せばだば、まずはテキスト3種の神器、『全知識』『全ノウハウ』『事例Ⅳ全ノウ』(同友館/(テキスト名は一部省略)から手を付けてみるが。それで、わからないことは、ネットや動画サイトで検索すればいい。「中小企業診断士 2次試験 対策」と。3冊のテキストの特徴は以下の通り。『全知識』は膨大な1次試験の知識から2次試験によくでるキーワードやテクニック的なことを2次試験の形式に沿った形で詳細に説明している。一方『全ノウ』過去2年分の過去問を例題として、与件文と設問文をどう解釈し、根拠を何にしてどう解答を導いていくかといった視点で書いている。そして『事例Ⅳ全ノウ』は財務・会計の過去問を単元別にまとめたもの。例えば経営分析なら経営分析、損益分岐点なら損益分岐点とテーマに沿って集中的に解く練習が可能だ。

まだ真新しいテキスト

一体いつになったらできるようになるのか全く見当がつかない。先を見ても不安にばかりなる。今やれることだけに集中した。

『全知識』のキーワードやその使い方を学んでいる時は、うんうんわかる。だがそれを『全ノウ』の過去問に向かうと全く使えない。いや、何も思い浮かばないと言ったほうが正しいかもしれない。「わかる」と「できる」は違うのだ。頭が真っ白だ。全く何も書けずフリーズしている自分に思わず苦笑いする。笑ってしまうくらい1文字も書けないのである。1年8か月学んできたはずの1次試験の知識がでてこない。問題を前にして固まる。どうやら最初はフリーズする人が多いようだ。安心した。俺だけじゃないんだ(笑)特に事例Ⅳは何を問われているのかすら分からなかった。覚えているはずの計算式までたどり着けない。問題を解く前に「問われていることを解く」必要があった。
2次試験はよく国語の問題と言われる。何を問われそれに対してどう解答していくのか。この時はまだその意味すらよく理解していなかった。

2月に入りりんごの剪定が始まった。一晩で50cm積もるドカ雪の日もあった。朝暗く寒い中過去問と自分と格闘、昼は雪をかき分けながらりんごの剪定。夜は勉強方法と模範解答の検索、そんな毎日が続いた。
勉強方法の検索。過去問にあたりながら同時に2次試験の自分に合った勉強方法も模索していた。診断士試験の2次試験は、主催者からいわゆる「模範解答」が発表されていない。そこで私のような受験生は予備校や動画サイト、ネット等で様々な「模範解答」を探す。その中には自分にしっくりくる解答とそうでない解答がある。解答が違うとそれを導くプロセスやキーワードの優先順位、表現方法が異なってくる。どれが「正解」に近いらしいのか、自分が納得いく「正解」はどれか、丁寧に「正解」を探す。

気がつくと3月。雪解けも終盤を迎え、春が近くに来ているのを感じる。春が早いということは花が早く咲くということだ。「今年は、はえな(開花が早いね)」。自然に合わせるように春の作業を急ぐ農家さんたちの姿があった。
ネットや参考書など様々な媒体にあたりつつ、「正解」を導くための【正解】も探し続けた3か月。結局この模索は2次試験まで続く。勉強時間はここまでおよそ137時間。うち事例Ⅳ対策が60時間。

正直なにをやっているのか全くわからない。自分が成長しているのか、合格に近づいているのかさえわからない。出来ない自分に腹を立て、受け入れ、許して、認めて、そして励ます、そんな毎日が続いていた。

枝の後片付けを待つ剪定後のりんご畑

(続く)

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