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運動会の裏方

いつもニコニコ、こどもたちを喜ばせる引き出しを沢山持っていて、はつらつとした先生。とてもアクティブ、こどもの運動量に負けずとも劣らない体育会系の先生。穏やかで、春の陽だまりのように暖かくこどもに接し、見守ってくれている先生。

保育園にはいろんなタイプの保育士の先生がいますよね。そんな先生たちの裏側での奮闘を見てみましょう!

運動会


三大行事の一つ。子どもの活躍をファインダーに収めるために朝早くから場所取りする方もいますね。
こどもの頃は足が早いってだけでヒエラルキーの頂点付近なんですから、それを知らしめる絶好の機会です。
整備された運動場、はためく万国旗、整然と並べられた体育用具。そして開会のファンファーレ。ワクワクしますよね!

今回はお子さんの出場していないときに先生たちの動きにも目を向けてみましょうか。

・放送席の保育士のマルチタスク能力を見よ


子どもの競技中のナレーションに耳を傾けてみましょう。リハーサルどおりに動かないのが子ども。転んで泣いてしまったり、靴が脱げてしまったり、スタートから動かなかったり。。そんなアクシデントに柔軟に対応する現場の先生のアシストを放送で行います。(ノートにカンペがあって、決まった文言しか言えない人もいますが)
また勝敗のある競技ではコメントはもちろん、勝敗を即座にアナウンス。更に音響設備を使い指定の曲を流す、止める、時には臨機応変にボリューム調整をしつつ行います。
私のいた某園ではそれぞれのプログラムの入退場曲・競技中の曲が各担任から指定があり、それをたった一人で捌いていました。もちろん交替制ですが沢山の観客の中でのアナウンス、曲を間違えちゃいけないという重圧をしょってましたね。放送席ではかわいい声とは裏腹なマルチタスクを必死にこなす姿が垣間見得ることでしょう。

・用具スタッフの機動力!計算された動きを照覧あれ


どこからともなく現れ用具を設置、競技が終われば波が引くように用具を浚っていく、跡には次の用具が。。マンモス園ほど、この動きは洗練されていると感じますね。
この動きには、限られた時間の中でいかに効率的に運動会を進行できるかがこのポジションのスタッフの肩にかかっているというプライドがあるからなんです✨多分(笑)
当日までの綿密なミーティングで分担を決め、ひどい時は右側は○○先生とか、このルートで撤去など、イベントスタッフ張りな動きを楽しめます。

・楽器系を触っている保育士はエリート候補生?


園によっては年長児の鼓笛隊・マーチングなどをされている園もありますね。花形楽器といえば太鼓系、シンセサイザー辺りでしょうか。このチューニングが難しいんです。そして特に電子機器であるものは繊細で配線などもありますから、担任や選ばれし者しか触れないんですね。太鼓は天候や湿度で音が変わります。音を均一にしたり、トリオ(3つ連結された太鼓)などは音階があるのでチューニングします。ここでモノを言うのは『耳の良さ』です。ドラムチューナーなどを使用するガチ勢もいますが、私の経験した園はどこも、この『耳』に頼っていました。
絶対音感はなくとも相対音感があればできますが、やはりそれも選ばれし者の仕事になりますね。
保育園という場所はどんな小さい園でも、音楽とは切っても切れない所です。楽器を扱える保育士は扱えない保育士よりもその意味では優位なのです。でもピアノや音感が抜群でも人間性やその他諸々が大事ということは言っておきますね。

・何でも出てくる4次元バッグ


先生方のウエストポーチやサコッシュのベルトに連なるテープ類、見たことありませんか?子どもの衣装や手作り用具が破損したときの応急のためのテープです。ではバッグには何が入っているのでしょうか?子どもの鼻水が出たとき用のティッシュ。バンドエイド。ペン。ハサミ。ホチキス。時には一発で子どもが泣き止む用の魔法のグッズ(指人形や豆本、園から配布されたお菓子をいれていることもあります)
子どものお世話をしつつバッグを駆使する先生を観察しましょう!

・3才児担任の凄さ


現在の子ども対保育士最低ラインの基準しってますか?
0才ー3:1
1,2才ー6:1
3才ー20:1
4,5才ー30:1なんです。
3人の0才の赤ちゃんに対して保育士1人は必ず配置してね、という国の最低ラインの基準があります。大抵の保育園はプラスαで保育士を配置していますが、よく見てください。。2才から3才にになると子どもの人数が大幅に増えます。3倍以上!3才になると身辺自立が確立し、大人の言っていることを理解して動けるようになるので、まぁ妥当なのでしょうが、保育園行事ではいつもの生活と違うことをします。この環境に対応できる子とできない子の差があります。2歳までは子ども18人を3人の保育士でお世話していたのが1人になるのですから、あっちに行きそうな子を呼び止め、泣いている子をなだめ、子どものお話に耳を傾け。。というバイトリーダーも真っ青なこのタスクをこなすんです!本当に3才児の先生はすごいんです。

今回はこの辺で!

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