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リストラーズ 野村さんにココロつかまれた日

音楽を言葉に変えて伝えるのは困難だ。
言語の違いを越える以上に、音楽を言葉で伝えることがいかに難しいかを
感じている。
が、無謀にも今回のテーマに、REBECCA(レベッカ)の「フレンズ」を歌う
野村さんを選んでみた。
実は、筆者が最初にリストラーズに出会った一曲である。



以前、拙いながらもリストラーズとの出会いについてXに投稿し140文字ずつの細切れになりながら伝えようとしていたことがある。
あれからまだ一か月も経ってはいない。

このnoteには出来る限り正直に、飾らない気持ちを残しておきたい。
冷静に書ける自信はないが、それでも残しておきたいと願っている。
 
「フレンズ」がなぜyoutubeにオススメされたのか、筆者がそれ以前に
聴いたり調べてみたりの検索結果の末のことなのだろう。
 
さて いつまでも前置きを書いていても仕方がない。
昨年秋のことだがリストラーズの動画はそれまで見たことがなく、そのグループ名も知らず、全くの初めてだった。
 
動画をポチリと押したのは、サムネに書かれた「友達とリモート会議」と
いう意味不明に思われた文字と共に、失礼ながら見知らぬ女性、更に見知らぬ背広姿の男性陣が複数ならぶ、それが気になったからに過ぎない。
一見して、手作り感のあるサムネだなと思った。

動画を開くと、昭和97年の文字に大きな違和感。
97年? 今は令和ではなかったか?

すぐに何人かの男性陣が歌い始めた。会議ではなく、歌だったのか。
 
しかし最初、ベースやドラムなどの楽器が使われていないことには気づかなかった。今ならもちろん超絶技術のリズム隊お二人の仕事が完璧だからだと分かっている。

分割された画面の上半分、中央で女性がひとり歌い始める。この時は全く
知らないかた(現在シンガーソングライターとして活躍されている豊住ひと美さん)の澄んだ声が心地よく聴こえ、男性陣のコーラスも綺麗だ。
 
そのあと男性の一人が同じ画面に入れ替わり、信じられないことに違和感もなく続きを歌いはじめる。
ここで大きな衝撃に撃たれてしまった。
 
強く、しなやかで、心の琴線に触れるような声。
更に全身全霊をかけて打ち込んでくる画面越しの気迫。
金縛りに合ったように身体が動かなくなった。雷に撃たれたのかもしれない。
 
この男性は到底出せないのではないかと思う高音をも、少し眉を寄せ、「オ」の発音を「エ」の形で発声して、軽々と乗り切っている。
最初に歌っていた女性との違和感は全くない。

むしろ  しなやかな強さを感じる声は、「フレンズ」の哀しみと後悔、二度と戻らない日々への渇望つのる歌詞に合っていて、それでも明日を信じて
生きようとする女性の心の声をあらわしているかのようだ。
 
いったい、この人は誰?
オペラを見ているわけでもないのに、背広姿のサラリーマンにしか見えないのに。

その後も女性とともにその男性はツインボーカルらしく 交代で、あるいは
ハモりながら歌う。しかもボーカルでありながら歌の途中のコーラスにまで参加している。
これはどういうことなんだ。


いったい、あなたは、誰なんですか?

 
これが筆者がつかまれた瞬間。その一曲が終わるまでに完全に堕ちていた。
 
そのあとはもう、とらわれたまま。
この人のことを知りたい。
このグループは何者なんだ。

動画を視聴しまくった。書かれたものがないかとブログや記事を漁りまくっていた。
睡眠時間まで削って、いったい自分はどうしてしまったのか、10代でも
あるまいに いい大人が何をしているのだと疑いながら、繰り返し動画を視聴し、追い続けることしか頭にない日を過ごした。

 本来なら、♭が、♯が、音域が、と語るべきなのかもしれない。
が、残念ながら音楽に詳しくない筆者には、まだ手に負える気がしない。
今の筆者にできる表現は、不足ながらも言葉に変えるくらいだ。
 
動画を見返して、彼の名だけは知った。

野村さん。それだけ。

見てとれたことを一言で言えば、見た目のサラリーマンの様子とは違い、
音楽に魂をとらわれたかのような プロフェッショナルな人。

ふーぅ。
やはり、まだ野村さんを語れるほどの自分ではないのだろう。
先輩ファンと比べても仕方のないことではあるが、まだ言葉を紡げない。

ここまでお読みいただいたかたには申し訳ないことだが、どうして筆者が
野村さん(ほぼ特化)推しになっているのかだけは、かろうじて伝わったのではないかと思っている。

しかし、いつか語れるようになるかもしれない。
その希望だけは持って、今回は結ぶことにしよう。


<  つかまったことさえ嬉しい ファンってそういうもの  >

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