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スーツ姿スキ症候群とリストラーズ

仕上げてはみたものの ・・・。なんだか・・・。
回れ右して 顔を隠して 全速力で駆け出したい気もちになっている。  
あした 消えていたら ごめんなさい。



リストラーズを知ってから いきなり男性のスーツ姿に過剰に注目し始めた
女性は多いだろう。
例に漏れず 筆者もそのひとりだ。
 
それまでは、仕事先でスーツ姿を見かけても当たり前すぎて  失礼ながら
そこに定番としてある 普通の服くらいの感覚しか持っていなかった。
どなたもが モデル体型を維持していらっしゃるわけでなく、そもそも 目を引くほど派手なものでもない。

少しずつ色あいの違いはあっても 大差を感じず、たまに よれよれ過ぎる
スーツ姿を見かけると 昨夜は 徹夜だったのかな お疲れ様、くらいの見かたになる。
 
むしろ女性は 他の女性の服装を互いにチェックし合っていることのほうが
多いのではないだろうか。
 
日本のビジネスマン いや この場合 サラリーマンと言ったほうが合う。

会社では ヘタに 悪目立ちしないよう 溶け込むことを心がけながら、
ほんの少しどこかにオシャレをなさっているのだろう。
が ほんの少しが 少し過ぎたのか、長らく筆者の目を引かなかった。

中高時代の目立ちたいけど 冒険はしないという 優等生群の学校制服への
扱いに似ているような。
 
ところが、リストラーズが目の前に現れてから 何の関係もないはずの道ゆく スーツ姿の男性にさえ 目がいくのだ。

上から下まで熱心に観察するわけではないが、気付けば 視線で追っていて 「かなり症状が進んでいる 」ことに 我ながら愕然としている。
 
ここまで ごく普通に スーツ姿と書いているが、女性たちが社会に出て働くことが当たり前になった頃から使われ始めた言葉。
上下同じ布で仕立てられているのが 男女ともスーツと呼ばれ、 世代が上の方たちは「背広」という言葉も使う。背広には 女性用はないようだ。

下町の商店街などでは「背広 着て どこにお出かけ?」と挨拶代わりに声をかけたり、「あの背広 クリーニングから戻っているのか」など 会話の中で普通に使われる。
 
背広の語源は、ロンドンの高級紳士服店街「サヴィル・ロウ」から来た説もあれば、市民服を意味する「civil wear」から来た説もある。

元は 農民が作業着として着ていて 特別のお出かけ服も持てず 外出着にも
なっていたという 言わば普段使いの上下服。
そこから 生地や仕立てのレベルが上がり デザインも洗練され 貴族が着るようなフロックコートにも分かれて進化していったそうだ。

あの広い背部が印象的だったのか、「背広」という漢字を当てたのは どなただろう。外国語なのに 単なる当て字以上に 意味まで盛り込んだ漢字表現。言葉の咀嚼度に 驚いてしまう。
 
日本では 明治維新以降に 共布で作られたベストとの三つ揃いでワンセットになって広がり始めた。

このスリーピースは 本来 格式が高い正装感があるので 現在では 単に
オシャレ感だけで選ぶと 目上のかたに失礼にあたる場合もある。
ある程度 立場があがっても 冠婚葬祭で 親族より上に出ていると判断されてしまうこともあるようだ。

もちろん筆者は 特に 大好きです! 
スリーピースをちょっと語りたい筆者を ゆ る し て ねっ♡ 

 
服装史はともかく、男性のスーツ姿の話。

個人差や 最推しさんにもよるだろうが、歌や踊りを細かく見る時間は別として。
動画を止めたりスピード速めたり 遅くしてみたり、 後ろ姿に30分、洋服皺に注目して 30分、生地の地模様・ネクタイ結び確認などに もう30分。
これで 症状がどれほど進んでいるのかが分かる。
 
もちろん スーツ姿の華、ネクタイの柄は ことに熱心に観察。
新しい柄を見れば、歌に合わせてなのだろうかとか、心境に何か変化があったのかもしれないが その理由は何だろうとか、前はディンプルがなかった
のに 結び方を変えられたのは なぜだろうとか、想像のツバサがパタパタし始める。
 
さらに ネクタイの結び方を種類ごとに練習し始め、いったい ネクタイの
長さと幅は、肩幅や胸囲に関係するのかどうか調査。

襟の微妙な幅は流行なのか 顔立ちに合わせるのか 好みで選ばれるのか。
シャツの模様やデザイン、襟の形、ボタンダウンかどうか、そのTPOに
ついて。

袖口のデザインの種類 ボタンの種類 その格付け。
前ボタンの数と 袖ボタンの数は 何を理由に違うのか。
身長や体格によるだけか 格付けもあるのか センスなのか 流行なのか。

女性用には 標準装備ではない内ポケットは もとは何を入れるためのものか。
裾は ダブルベンツかセンターベンツか、動画ではみたことはないとは思うがノーベンツか。その選びかたのポイントは何なのか。

自分が買うつもりの勢いで 観察。 
その果てに、見ず知らずのスーツ姿の男性までが観察対象となってしまう
わけだ。
書いていて、症状の深度に赤面してきた。
 
まったくの興味対象外でしかなかったものでも、急に輝き始めるから ファン心理は本当に奇々怪々である。
 
そのおかげで、叱責中の上長や クレーム相手のスーツに こっそり集中して
精神の安定を多少は図れるメリットもある。

「これからは お父さんに もうちょっと優しくしようと思う」というコメントを見た覚えもあるので 思いがけないところに リストラーズ効果があるのかもしれない。

 
春というより すでに初夏を思わせる陽射しが眩しい。
スーツ姿の苦労もこれからが本格的になる。

でも
見知らぬおじさま含む サラリーマンの皆様、
リストラーズ女性ファンは こんなにも優しく、熱く、温かな応援の眼差しで
日々見守っております。
・・・・・・・・・・・・・・たぶん。

 
 
< わざとなのかと疑いながらも
        ひっくり返った後ろ襟元を直して差し上げたく候  >

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