ふるさと一億創生事業のその後を調べてみた
今からさかのぼること30年ほど前。ふるさと一億創生事業という公共事業が行われたのを知っていますか?私と同世代以上なら懐かしく、平成生まれならびっくりしてしまう事業かもしれませんね。
【当時の内閣総理大臣竹下登が発案した公共事業である。事業内容は地方交付税から交付団体の市町村一律に交付、その使い道について、日本国政府は関与しないとした。
地方公共団体が自ら主導する地域づくりということで、創意工夫し地域の振興を図る動きが各地で試みられた。
(wikipedia より → https://ja.wikipedia.org/wiki/ふるさと創生事業)】
その時、いろんな「○○館」が作られたような記憶があって、それらが今どうなっているのか気になるものを調べてみました。
当時作られた「○○館」はいくつかのタイプがありました。
①地元の人を顕彰する施設
②郷土の歴史を紹介する施設
③地元の自然・産業を紹介する施設
一億円!というきりのいいお金がボーン!とはいえ、なかなか充実した「○○館」を作るのは難しく、小さめで収蔵品も少ないというところが多く、手作り感あふれるもの、自治体HPに間借りしているもの、あまり更新されていなくて、大丈夫なのか心配になるものなど…見ていてつらくなってきました…
でも「これは…!」と思ったものもあったので、私の琴線に触れたものを書き出してみます。
二次創作大歓迎!!!
岩手県 イーハトーブセンター
言わずとも伝わってくる「宮沢賢治を顕彰する施設」。
HPを見ると、小さい建物ですが、宮沢賢治の著作をゆったり読める図書館などが素敵。
この施設の何がすごいかというと…「二次創作大歓迎」
といっても、漫画・同人誌…はどうかなぁ…?(笑)
とりあえず、「宮沢賢治の作品をリスペクトして作られた絵画などの作品」の展示を歓迎しているようです。
私が宮沢賢治のファンで、イラストとかを作成していたら、すごく嬉しくなる企画というか…ファンにはとても優しくて嬉しい、素敵なスタンスだと思います。pixiv系で作品発表されてて、賢治のファンの方に、是非トライしてほしいです!
宮沢賢治と、
宮沢賢治が愛したものと、
宮沢賢治を愛する者が集う、すごい施設です。
HPがすごすぎ!素敵ワールド!!
福岡県 「星の文化館」「茶の文化館」
ほんとこのHPを見てほしい!めっちゃスタイリッシュでかわいい!
一億創生で作られたいろんな施設のサイトを探して、心がちょっと荒んできた時に現れたので、驚き倍増。とにかくプラネタリウムを中心とした施設やおいしそうなお茶を飲みながら素敵体験ができそうでわくわくしてしまいます!
が
全国的にも知られるブランドで、鎌倉時代からの歴史をもつ八女茶を紹介する「茶の文化館」はともかく、何で星…?
と思ったら、こちらは現在は八女市ですが、元は「星野村」という自治体。その名前からコンセプトを考えたということです。アイデアと歴史をうまく組み合わせ、施設やイベントを打ち出し、イマドキなHPで情報提供する。一億円が30年たってここまで大きくなったんだなあと伝わります。
一億創生で一番有名なスポットかも
仁摩サンドミュージアム
漫画→映画・ドラマになった「砂時計」で有名なミュージアムです。
もともと名所として知られていた砂浜から「砂時計」に発想を広げたところがすごいですね。しかも不思議と誰もがロマンを感じるアイテム。
縁結びなどにつながったのは漫画の影響もあるかもしれませんが、巨大砂時計がなければ漫画は生まれておらず、ミュージアムの着眼点が素晴らしかったから結果が大きくなったのだと感じます。そしてこちらもHPが素敵!行きたくなりますね。
紹介していない施設の中でも、公園と併設することで地元で愛されている様子がうかがえる場所がたくさんありましたが、アイデアと工夫で30年後の世界がだいぶ違っていたのは衝撃的でした。
歴史やその顕彰は大事ですが、多くの人に愛されるにはプラスアルファのアイデアが必要です。ロマンを感じさせるアイテムやスポットと結び付けたり工夫することでより多くの人に歴史や人物に親しんでもらえる施設が今後生まれるといいなあと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?