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山崎元『経済評論家の父から息子への手紙』❸飲みながら息子に伝えたいこと

前の記事から続く


働き方のコツ

● 人材価値とは

(能力+実績) × 持ち時間 が人材価値

p.119

仕事の能力があっても、実際に仕事に使ったことがないと人材として十分評価されない。つまり「時間」が必要なのだ。非常に頑張っている人の場合で、人材価値のピークは大体35歳くらいに訪れる。

● 適職とは

時間を使って夢中になれる興味を持てる仕事かどうか、自分の倫理観に反しない仕事か、この2点で選び、合わなければ転職しよう。
夢中になれないと、ライバルに勝つための努力が続かない。倫理観に反すると、いざという時に頑張りが効かない。たとえば、証券営業の仕事を、「工夫すると数字が上がるし世の中のためになっている」と感じる人もいれば、「数字を上げるために嘘をついているようで嫌な仕事だ」と思う人もいる。

● 付き合うべき人

自分を変える方法は、付き合う人間を変えるか、時間の使い方を変えるかの2通りである。付き合うと好影響をもたらす「頭のいい奴」、センスが良くてチャンスを引っ張ってくる「面白い奴」、真に心を許せる「本当にいい奴」と積極的に付き合会おう。そのためには、自分が3種類の人間のどれかになる必要がある。

● 人間関係の基本は「時間厳守」と「爽やかな挨拶」


● 勉強会を主宰するか、幹事となる

自分が主導する勉強会だと、テーマや講師、スケジュールやメンバーを自分に都合がよく選ぶことができる。世話をすることで多少の恩を売ることもできる。

● 会食を手抜きするな

幹事になった場合は、使用する前に必ず一度は行っておけ。特に重要な会食の場合は、事前にメニューを知り場所に慣れておくことが大事だし、有利な材料になることがある。一度訪ねると店からの印象が良くなる点も見逃せない。
食事では、個々の参加者がどのくらい飲んだり食べたりしているか、どういう気分と状態にあるかを常に把握することを習慣としよう。自分の飲食ペースを調整しつつ、追加注文やとりわけをしよう。

● サンクコストにこだわるな

サンクコストとは、すでに発生していて回収が不可能なコストのことだ。意思決定にあたっては、サンクコストを無視してこれから変えることのできる将来にのみ集中することが正しい。
投資の場合なら、株式や投資信託が買値よりも下がっている場合の評価損を指す。
これを無視して、将来のことのみを考えて行動するのが正しい。

● 自分の嬉しいことを言語化せよ

筆者の場合、「私のモットーは、1正しくて、2できれば面白いことを、3たくさんの人に伝えることです」ということに尽きる。仕事のやりがいも、ほぼこれだけのような気がする。あなたの場合は、何だろうか。

● モテる秘訣はただ一つ

それは、心からの興味を示しながら、相手の話を熱心に聞くことだ。ひたすら聞くのだ。自分から行う自分語りは一切いらない。自分について語ろうとすると、どこかに自慢やアピールが混じる。やめておけ。

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