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4年分の名刺整理して気づいたこと

年末年始、名刺をアプリに読み込む作業をしていた。

営業職に来て約4年。その間、約400枚くらいの名刺交換をしていたようだ。年間、100人と名刺の受け渡しをしていたことになる。

その中で、いくつか考えたことを記録したい。


1 奇抜な名刺

名刺アプリで読み込む際、読み込みやすい名刺と何度も読み込まないといけない名刺があった。
読み込みづらい例としては、正方形の名刺、サイズが小さい名刺、黒で枠取りされている名刺、見開きの名刺などがあったし、表裏で情報が分散しているのも読み取り面数が増えるので面倒さがあった。
そのような名刺を作っているのは、芸術家や設計事務所など、主張の強い人々だった気がしている。奇抜な名刺を渡すことで多少印象には残るかもしれないが、営業活動の一部として名刺交換を捉えると、本質はそこにはないことがわかる。

2 覚えていない名刺

名刺を読み込んでいると、この人誰だっけ?と記憶を辿っていくことも多い。しばらくして思い出せる人もいるし、全然思い出せない人もいる。

記憶に残っている人と記憶に残っていない人の違いは、当たり前の話だが、その人が重要な相手であるかどうかであった。私の場合、顧客層の「地主」「資産家」はほぼ100%覚えているが、非顧客層の「互いにメリットのない業者」や「そもそもよくわからない人」は忘れてしまっている。

逆に言えば、「地主」「資産家」から見て、私は数多ある一業者に過ぎないので、その時点では重要な相手とは思われず、覚えられないことが多いのである。

それでは、「重要な相手」だと思う人が、自分を「重要でない相手」と感じていないときに、「重要な相手」として付き合っていただけるようになるには、何が必要なのだろうか。

3 ずっと営業をかけ続けてくる人は3%以下

パラダイムシフトを起こすには、何かしらの営業(働きかけ)をする必要がある。

オンライン上での例としては、「御礼メールが来る」「facebookの友達リクエストが来る」「定期的にDMが送られてくるようになる」だが、自分の体感的にも営業効果は薄いように思われる。

リアルの例としては、「御礼ハガキが来る」「会社の資料が送られてくる」などの郵送、「電話がかかってくる」などの来電、「挨拶に来る」などの訪問がある。手書きの手紙や年賀状が来ると嬉しいが、特にレスポンスはしないことが多い。電話や訪問は嬉しくはないが、レスポンスはせざるを得ない。

振り返ってみて興味深いのは、上記の行動を取る人は5人に1人はいるものの、一度だけではビジネス上の深い関係性は出来上がらないということだ。

DMなどの自動送信以外で1年以上連絡が来続けた人はほぼいないし、1年以上訪問を続けてくる人もほぼいない。体感的には3%もいない。手作業の営業には経費と労力がかかるので、何度か働きかけを続けて追客判断をしているのだろう。

どれくらいの期間働きかけを続けるべきかは、業界によると思う。建築や不動産の仕事は、20〜30年スパン。1年くらいで働きかけをやめてしまっては営業としては成果を出せないのである。

4 名刺交換から商談に至るまで、5段階の関係性がある

名刺交換をしてみた人々を振り返って、ビジネスとしてマッチングするまでには5段階あると感じた。

  1. 名刺交換以来、連絡を取っていない人(80%)

  2. 名刺交換から一度だけ連絡があった人/DMを送り続けてくる人(10%)

  3. 名刺交換から一度だけ情報交換の場をリアルで持った人(5%)

  4. 名刺交換から何度も連絡を取ったり会っている人(4%)

  5. 具体的な商談にまで至った人(1%) 

営業を続けてきて思うのは、努力次第で「4」までは到達できるということだ。ずっと働きかけを続けていればさすがに覚えてもらえるし、会ってもらえるから。

最終的に「5」に至るために何が必要か。これは奥深い問題なので、一概には言えないが、互いにとって明確なメリットを持てる関係性になっており、かつお互いに信頼関係を感じられていることは確実に必要と言えるだろう。

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